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vol.31

「堂本印象の世界展」(大阪・なんば高島屋)

10/3まで、大阪・なんば高島屋グランドホールで開催中の「堂本印象の世界展」。

9/21は初日ということもあり、会場は熱心な美術愛好家でごったがえしていた。
京都には府立の堂本印象美術館があるが、この混雑ぶり、
大阪でも堂本の人気が高いことを物語る。

大正8年にデビュー以来、自らの絵画世界の「スクラップ&ビルト」を繰り返し、
芸術の旅人と呼ばれた。
具象、宗教画、抽象・・・。

そのかろやかな足どりは、旅と言うよりも疾走と呼ぶにふさわしい。
池の飛び石をポンポンつたい飛んで、向こう岸へ渡る様なスピード感が
この人の持ち味だ。よほどの才能が無いと、この種の推進力は出ない。

同じスピードを、かつてコクトーにも感じたことがある。
ただし彼の場合、詩、映画、デッサンなどの異なるジャンルを天才ならではの
ステップで駆け抜けた。
これに対して堂本は、あくまで絵画の世界で、古い衣を脱ぎ棄てるかの様に、
脱皮(変容)を繰り返した。
優劣の問題ではない。天才性が人間に与える煌めきが眩しい。
眩しいほどの天才を、いま時代は渇望している。

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