Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》A Woman, The Style

vol.38

「オードリー・ヘップバーン展『私のスタイル』」

おそらく日本で最も人気の高い映画女優オードリー・ヘップバーンの
企画展(10/16まで)。
銀幕の女王として長く君臨しながらも、
晩年はユニセフでの活動に心血を注いだ信念の人にふさわしく、
副題には「私のスタイル」とある。

日本では「あの人はスタイルが悪い」などと矮小化されて使われるが、
「スタイル」という語は、本来はもっと広く、
その人の生き方や人生の佇まいを指す。
ピアノの巨匠ホロヴィッツの奥方ワンダが、夫と親交の深かった
ラフマニノフを「あの人にはグランド・スタイルがあった」と評していたのを
ふと思い出す。

自己の「スタイル」を明確に意識しているオードリーは、
服飾業界の歩く広告塔になる愚をおかさなかった。
役柄に呑まれることもなかった。
むしろ、自己の「スタイル」をファッションに、役柄に、浸透させた。

安っぽい自己顕示欲が悪趣味な服を着て歩いている様な昨今の
女優たち(人によっては、その服すらかなぐり捨てて、エログロ路線で
勝負しているのだから始末に負えない)を見るにつけ、時移り、人去った
感を禁じ得ない。

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