Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》A box of lights
出光美術館自慢のルオーのコレクションを一堂に展観する、
充実の企画展(12/17)。
ルオーと言えば、燃える様な色彩を囲み封じる、あの黒く
太い輪郭線が直ぐに思い出される。
人物や風景は、甲冑さながらに複数の色パーツで組み上げられ、
絵というよりも、ステンドグラスの細工と見紛う質感。
「ルオーは、絵画の『二次元性』を脱却したかったのではないか」
「それならば何故、ピカソの様に、彫刻に陶芸にまで手を染め
なかったのか」と空想は広がるばかり。
単純なフォルムが織りなす画面からは、深い宗教性が滲み出る。
1930年代に描かれた「キリストの顔」はその典型。
数年前、欧州でキリストの顔が浮かび上がる不思議な「聖布」が
話題になったが、あの顔とルオーのキリスト像が、だぶって頭に浮かぶ。
1948年には、未完成の自作315点を焼却する事件を起こした激しい人。
たとえ牧歌的な題材を扱っても、根底にはそうした「物狂ひ」が有るので、
その絵は迫ってくる様な力に満ちる。
ただ、その印象はあくまで無骨で実直で、古拙と呼んでも良いほど。
宗教的な題材を筆致鮮やかに料理したダリとは百万光年も離れた
画家である。
「福井栄一の問わず語り」の扉へ
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