Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》American Dream
vol.100
「アメリカン・ドリームの世紀展」(兵庫県立近代美術館)
20世紀を「戦争の世紀」、「アメリカの世紀」と呼ぶことには
異論は少ないであろう。
二回の世界大戦の帰趨にとってアメリカの動向は決定的であった。
また、自由主義経済の番人として睨みをきかせながら、アメリカン・ウェイ・オブ・
ライフをかなりの量の幻想とないまぜにして、地球中に精力的に
ばらまき続けている。
マスプロ経済とマス・メディアが手を携えて、アメリカという鬼子を育ててきた。
その成長過程が20世紀であり、成長記録が本展である。
展示の中心が謂われ尊き書画骨董ではなく、主として1950〜1960年代の
生活物資や工業製品であることも示唆的だ。
テレビが、ミキサーが、乗用車が、アメリカの夢を紡いでゆく。
芸術至上主義者には、工場製品がポップ・アートの名の下に芸術作品に
成り上がる下剋上に見えるだろう。
いや、逆に、ウォーホルによって、美術品が生活ツールに引き戻されたと
言うべきか(柳宗悦と随分、手法が違うが・・・)。
「ジャパニーズ・ドリーム」を持ち得ない国民には、「アメリカン・ドリーム」は
今でもなお、少し眩しい語である(3/25まで)。
「福井栄一の問わず語り」の扉へ
無断転載禁止 掲載:アーク編集室