Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》Dancing novae

vol.23

「第十三回 新進のための舞の會」(国立文楽劇場)

京阪の各流派期待の新進舞踊家が競演する恒例の會が
九月七日(木)午後二時より国立文楽劇場(小ホール)で行われた。
平日の昼間であるのに、会場は補助席も出る盛況ぶり。
若い舞い手にかける関係者やファンの熱い思いが伝わってくる。
地方(じかた)は名手・竹内駒香師をはじめベテラン揃いなので、
若い舞踊家が百戦錬磨の地方の胸を借りる格好となった。

地唄「ひなぶり」(吉村昂絢)、地唄「鐘ケ岬」(楳茂都陸香)、
地唄「石橋」((祇園)その恵)、地唄「茶音頭」(山村若有弥)、
上方唄「文月」(楳茂都梅咲)という舞組。

模範演技の楳茂都梅咲は措くとして、
他の四人の内で目をひいたのは「茶音頭」。
お点前の所作をうまく取り入れ、女心と茶道の心を掛詞を通じて
自由に行き来しながら舞った。
もう一段の深みが今後の課題だろう。

会場の入り口で、
『「いしばし」が始まるのは何時頃ですか』と係員に質問している若者が居た。
わざわざ舞の会に足を運ぶのであるから、
よほど舞が好きな御仁であろうが、そんな人ですら、
「石橋」を「しゃっきょう」と読めず「いしばし」と読む時代である。
舞に携わる者が本気で取り組まねばならない問題がここにも在る。

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