Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》Epiphany in Osaka

vol.52
「鈴木秀ヲ写真展」(ギャラリーナダール)

「ART WALK 2000」参加館であるギャラリーナダールで
11/12まで開催中なのが、「鈴木秀ヲ写真展」。
モノクロを得意とするギャラリナダールらしく、白黒の幻想世界が
息づいている。

作家自身が作り込んだオブジェを丹念に撮りあげた作品たちは、
どれも秘やかに観る者に語りかける。
幼い頃見た夢、壊れたおもちゃ、落葉の香り、読みさしの本・・・。
こんなにも静かで妖しくて、それでいて雄弁で脳髄の奥にジンワリと
浸みるのはなぜ?


副題に「少年の科学」とある。
少女ではなく、少年であるところがニクイ。
少女が抱くのは夢想であるが、少年が抱くのは幻想である。
幻想は夢想や空想と違って、確固たる論理を内在している。
幻想世界には、厳然たる秩序と論理があるのだ。
パラノイアックな首尾一貫性。
狂おしい体系性。
シュルレアリスムにも通じる「少年の科学」を鈴木は見事に
描き出した。

稲垣足穂に見せてやりたい。


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