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vol.40
「新島襄のスケッチと書」展(丸善・京都河原町店)

書店からの情報発信を志向する丸善が7階ギャラリーで
10/8(日)まで行う「新島襄のスケッチと書」展(入場無料)。

同志社の創立者新島襄(1843−1890)の教育者・宗教家
としての業績はつとに知られるところであるが、
スケッチや書がまとまった貌で、しかも学外で公開されるのは珍しい。

書の冴えは理の当然で、彼の父親は安中藩の祐筆、彼自身も
幼き頃から書の手ほどきを受け、若い頃は自宅で書道塾を
開いていたほどであった。
こうした技術的な素養の上に、後年の人間的な成長が加わって、
書に滋味が滲み出る様になったのだろう。
彼の書を評するにあたり、剛毅、雄大など「強さ」ばかりが
強調されるきらいが有るが、根底に流れる慈愛の精神を
見逃してはならない。

どちらかというといかめしい書と比べて、ノートやテキストの
余白に描かれたスケッチやいたずら書きは何とも愛らしく、
人柄を偲ばせる。
そこに溢れる機知と鋭い観察眼は、青年・新島襄の大成を
予感させるのに充分である。

展示の書に「群雲に磨かれて輝く秋の月」とあった。
澄み渡る空に冴え冴えと輝く満月、といった趣の新島襄にして、
自分を「群雲に磨かれて」初めて「輝く」と言い切る謙虚さ。
世の教育者は威儀を正すべきだろう。


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