Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》Retroversion
vol.39
「中根寛画業50年展」(京都高島屋)
10/10(火)まで京都高島屋にて開催中の「中根寛画業50年展」。
愛知県出身の中根寛の半世紀を辿る初の回顧展である。
芸術家とは常に疾走し続ける存在だと信じて疑わない私としては、
「回顧」の二文字には大いに違和感がある。
ただ、これはご本人ではなく主催者の責任か。
初期の人物画や風景画は、茶色を基調とした重厚な筆致で、
若くして老成を感じさせる出来。
それが晩年には、こぎれいで破綻の無い風景画へと変貌している。
幕の内弁当の様にちんまりして食い足りない。
透明感の彩色という評も有るが、裏を返すと深みと陰影に
欠けるということだろう。
東京芸大で長年後進の指導にあたるうち、
教育者としての円満な人格と静穏な日々が画風に影響を与えたのだろうか。
画業50年−スタートダッシュを維持するのは本当に難しい。
「福井栄一の問わず語り」の扉へ
無断転載禁止 掲載:アーク編集室