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vol.60
「池坊展」(京都・高島屋)
11/21(火)まで京都・高島屋で行われるのが「池坊展」。
言わずと知れた華道の一大流派である。
会場には、家元席、次期家元席、教授席をはじめとする
約630瓶が集い、あでやかな花々の色と香りが観る者を
陶然とさせた。
副題に「旧七夕会」とある。
江戸時代初期、後水尾天皇は京都御所にて度々、禁中立花
御会を催した。その折、都度、宮中に招かれて会を指導したのが、
32世池坊専好であったという。そして、宮中の七夕の花会を
池坊で開く旨、後水尾天皇から許しを得たらしい。
ところが、明治期、五節句の廃止で花会も中止。
池坊では、それを惜しんで旧七夕会として華道展を開催している。
会場を見渡せば、若い華道家の台頭、使われている花卉の多様化、
花器の個性化は一目瞭然。
しかし、こうした華道のキマイラ的成長を見るにつけ、生活の中の美から
随分かけ離れた所まで来てしまっているのではないかとの疑問も湧く。
「美しい花を愛でる」のではなく、「美しい心を花で愛でる」のが華道の
理想なのではなかったか。
首を傾げながら出口まで来ると、係員が何やら手渡してくれた。
見ると、高島屋の優待お買い物券と池坊文化学院の入会案内。
愛でているのは、花か金か。
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