Arts Calendar/Art's Report site/《FUKUI EIICHI no towazu-katari》The daily grind

vol.61
「デザイン教育の現場から」(DDDギャラリー)

夕暮れ迫る堂島界隈に妖しく浮かび上がるビルの一角、
それがDDDギャラリー。
第95回企画展「デザイン教育の現場から」が12/27(水)まで
開催されている。

副題に「ベルリン芸術大学ホルガー・マティス教室によるアプローチ」
とある。
ホルガー・マティスは1940年ハンブルク生まれのグラフィック・
デザイナー。1994年からはベルリン芸術大学教授として後進の
指導にもあたっている。
彼の教室で生み出された作品の大半は、目に染みる総天然色のポスター
写真で、若さと才知が漲っている。街角の風景をさりげなく切り取ったかと
思うと、鍛え抜かれた人体を克明に記録。カラフルな静物たちが列を成す隣で、
大自然が牙を剥く。
鮮やかで、隅々まで明白で、潔く、迷いが無い。
でも、芸術って、かくもあけすけで代数的なものだったのか?

透明度の高い画面には、多くの文字情報が散りばめられている。
「コンセプチュアル」を謳いながら、実際にはオブジェという具体的な「もの」の
羅列に陥っている現代アートに、警鐘を鳴らしているらしい。
点在する「意味」群が視線を邪魔しない、絶妙のさじ加減。
マグリットの「これはパイプではない」ほど高踏的でないのが嬉しい。
「言霊」はやはり現代に活きている。


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