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vol.434.
3/21(金、休日)
『アーツ・コンペティションin京都』西陣ファクトリーGaerden

三連休。お彼岸の中日なので、今出川浄福寺までの道が混んでいた。バス停を降りると親子で墓参りに向かう着物姿に出会ったりする。

西陣ファクトリーGaerden。外は暖かい(はず。ぼくは風邪でちょっとした空気の移動でブルブル)が、入るとすーっと光が遠のく。そのためストーブのほか、二つの火鉢が置かれている。お茶もコーヒーもセルフサービスで自由に飲める。ぼくは「いいちこ」のお茶割りをすすった。

火鉢には炭。岩村原太さんによると、白い灰にも松竹梅ぐらいの格差があって、一番高い灰は茶道の師匠たちの御用達なのだそうだ。ふっくらと空気が含まれる灰がふつうに上等で、じんわりと暖かさが保たれる。それでもどうしても足から下の寒さがこたえる。

『アーツ・コンペティションin京都』の第1回目。でも、14時になってもお客が来ない。ひょっとしたらNo War No Iraqの集会にみんないっちゃったのかしら?それともテポドン攻撃に備えて防空壕を掘っているのかな・・・

結局原太さんの息子さんが海苔巻きを食べたら始めることになった。そのあと、迷ったりバスが動かなかったりでかなり遅れたお客さんたち。結局、5つのチームの公演(展示)のあと、はじめの2チームを再演してもらうことで、投票を完結することになった(特にポポル・ヴフのみなさん、ありがとうございました)。

白水さんのお子さん二人も来て、この西陣ファクトリーGardenは子ども連れが来やすい場所であるなあとこの前同様に思う。大人たちが大勢いるこういう場所で公演中は大人しくして、終わってからは出演者のオジサンに遊んでもらう機会がある子どもたちはいまどきとても幸せなのではないかなと思う。ここの売りとして終わってからのお茶会(アサヒスーパードライもふるまわれた)とともに、小さい子連れを歓迎する(アーツで子育て!)もあるよなと思った次第である。

なかなか本題に行かないがようやく公演内容へ。はじまりは、岩村原太「光の形」ライティング・インスタレーション。春のイメージで照明が四角い枠に吊されている。台に銀紙(これは特に形によって光具合が変わるというのではないということだったが)があって、‘光はモノと出会ってこそ実感できるものである’ことがしめされている。

自らの手をその銀紙付近から上に上げていくことで光の色が変わっていく様を自分で確かめる。徐々に空へとつぼみが開いていく感じである。藤原理恵子さんが自分の顔を照らしたりと思わぬ使い方まで起きる。みんな15分間なので、これもそれぐらいの時間、各々楽しむ。

次は、ポポル・ヴフ「みなも」パフォーミング・ダンス。演出:はまだくみ。はまだと徳毛洋子が正面の座布団に座って、手や身体の揺れとともに即興でしりとり遊びをするというもの。「リンボーダンス→西瓜割り→リンボーダンス→西瓜割り→・・」ともう一つ(これは忘れた)のループがあり注意していたのだが、再演の時にはルームはなかった。

上手横に音楽の舩橋陽(かれはのちほど子ども遊びをさせるとてもじょうずなオジサンに変身していた)が座って、笛(笙みたいでもあった)ののち、小さな小さな鉄琴をポロポロ。もちろん即興で、ときたま、「くらやみざか」などと、しりとり遊びをしている二人の間に何か変わった単語を挿入したりする(半分しりとりで半分しりとりでないのがおもしろい)。

3番目は、パントマイムetcの木原アルミ「妖怪アンテナ」。さすがだなと思ったのは、すぐにみんなを前に寄せたこと。もっとくだらないもの(瞬間芸は面白いものも多い)をするので、引いていられると困るというのだが、これには訳があって、客との接触を多用するためであった。

あとで彼女が言っていたことだが、駅前でパフォーマンスをするのははじめの10分間は大変だが、人垣が出来るとしめたもので、いやな人は去ってくれるので後半の10分間は濃密に楽しく出来るという。大道芸とはそういうものなのだろう。京都文化芸術会館のロビー(演フェス)で見たときよりもずっといい感じ(そのときはちょいとうら寂しさが強すぎた)だった。

4番目は「即興で踊る」藤原理恵子の「あ・そ・び・ま・しょ」。はじめの10分間は場所との葛藤というか、少し手探り感があってどうしたのかなと思っていたが、後半になると、床の穴ぼことうまく関係がとられて、動きの起点が出来たこともあり、奥の織機をくるくる回したりして、遊ぶことを楽しんでいた。カーテンを岩村さんが吊していって即興の終わりとなる。

最後は、近くの町家に同じように住む西陣の住人で写真家、石川奈都子による「LOVE RELATION」。大きく引き延ばしたモノクロームの恋人同士のキス写真を、場所を選びながら置いていく。椅子とかをうまく使って、立体的に展示すること自体も見せてくれて、アーツコンペにおける視覚芸術部門の展示方法の一つの参考になるやりかただと思った。

その上に、どういう場所で撮影するかとかの解説と応答がつく。彼女によると、恋人たちはだいたいが、はじめ男性が積極的なのだがいざ本番になると男はがぜん大人しくなる。他方、30回ぐらいキスを繰り返していくと、はじめ照れていた女性のほうがどんどん色っぽくなるのだという。これは撮されていることによる刺激もあるのだろう。男は撮影後、緊張と汗でぐったり。

このあと、ウィングフィールドで南船北馬一団『ふかいおもい』を見る予定だったが、どんどん風邪で体調がきつくなっていくのでそのまま家に帰らせてもらう。B


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