Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》trip through the HOKURIKU-1


vol.467.
8/15(金)
北陸への旅(その1)〜鯖江市へ〜

昨日のゼロ戦機バーニングがぼくのお盆だったなあと思いながら、4人目のインターンシップ激励訪問へ出かける。武生市の隣の福井県鯖江市。海に面していない町なのに「鯖」とか「江」とかがついている町、福井市との合併話があるそうだ。鯖江駅前にインターンシップ生の中嶋さんが待っていて、遅い昼食(関西風ネギ焼き)。ずいぶんと食事できる場所を探したらしい。お盆だもんなあ。

鯖江市文化センターでは、彼女が志願して3週間のインターンシップとなっていた。もともと3回生になる前から中嶋さんが自分で見つけてきたインターンシップ先だから応募者がない心配もしないでよくて安心していられる。はじめの週はちょうど全国の高校生演劇大会があったそうで、今日はホールでは高校生の吹奏楽のリハーサルが行われていた。夏休みはホールの利用も多くて現場が体験できているようだ。

鯖江市文化センター副所長の前壽則さんは、なかなかの才人(絵画がうまいらしい)で地元の文化人との交遊も多いという。びっくりしたのは、来年度にNPO法人を立ち上げてそこにセンターの運営や企画を委託するという話が進んでいることで、それもかなり大胆な委託であるという(市民オペラのこととかいろいろ調整中のようだが)。ところが、県内では福井市がホールのNPO法人委託は先行しているというから驚きだ。どうもなかなかに他の地域の情報は届かないようである。

中央公民館のスタッフの方(どうも浄土真宗のことがやけに詳しいと思ったらお寺のかたであった)のご案内で、市内外を回る。市内の小高い丘に登ってレッサーパンダなどの小動物園(中国から国際交流でこのパンダがやってきたためにこの動物園を作ったという)を見た後、展望台に上がった。

面白かったのは、その道の両側が「祈りの道」と名付けられて、石仏や石像がぎっしりと600体ほど並べられていることで、お世辞にもうまいとはいえないものであったりもするが、実はこれはみんな素人さんの作品だという。鯖江市に彫りを学びに来た人へ対して石彫を教えてあげて、その人たちが滞在して造れるようにボランティアで指導した人がいたらしい。

これらは、非専門家による非専門家のための芸術である限界芸術そのものなのだが、限界芸術は「レッサーアーツ」とも言われることもあって、何だかそこにいる狸みたいな小さなパンダたちとは関係ないのだが偶然に符丁が合っている。スローと同じくこの「レッサー」という形容詞にも新たな価値を与えることができるのかも知れない。

中嶋さんはぼくが市内を案内してもらっているあいだに、前副所長から言われていた礼状の文案づくり(市民オペラを撮影してくれたカメラマンへの感謝のためで、中嶋さんは実際にはそのことは知らないのだが、彼から内容を教えてもらって文章にする練習である)をしていた。彼はもっと色々指導をしてあげようと思っていたらしいが、まあ平常業務があって、こういう+αがあるぐらいで充分ですと帰りに言っておく。

1時間で金沢だ。すでに第1回の金沢コミュニティ映画祭(8/8?8/29)は始まっているのだが、明日から実際に(金沢では第4回目の)インディーズ映画祭におけるスクリーンでの連続上映会となるので、その前夜祭が今夜あるという。そこで市川照代さん(金沢21世紀美術館建設事務局広報担当)が予約してくれていた東横インにチェックインしてから、タテマチ商店街へ向かう。

タテマチ広場(片町から行くとかなり奥の方)にはスクリーンがあって、レセプションが行われていた。インディーズ映画祭(全国6地域から若手監督31作品が集まったそうだ)の実行委員長とシネモンドのスタッフ(彼女が金沢コミュニティ映画祭の代表という感じ、竪町商店街などが企画した『秋聲旅日記』など青山真治作品の上映会もある)、それに市川照代さん(美術館館長予定者のメッセージ代読)が挨拶。

シネモンドができたときは(渋谷のユーロスペースによって作られたそうだ)、12スクリーンあったそうで、それがもう市内(まちなか)には自分ところの1スクリーンしかないのだという。シネコンが郊外にどんどんできてしまったからなのだろう。また、最後に市川さんが読んだメッセージは短くて役所的ではなくスマートだった。

美術館には200席のホールができる。そこには35ミリ映写機を備えているから、美術館はこの金沢の貴重なスクリーンともなるわけだ(そういうことを市川さんらもみんなに知ってもらいたいということなのだろう)。すぐに愛知県文化情報センターや高知県立美術館を思い出すし、あとにはきっと青森県も続くから、これから非営利映画ネットワークがより自治体立文化施設に広がっていくのだろう。

そのあと、インディーズ映画祭で紹介される各地の監督が紹介されていた、彼らの映画の一シーンを撮したりしながら。各地ということだが、福井とか新潟、山形、大阪、そして石川にたぶん首都圏というのが、6地域ということみたいだ。

翌日にインディーズ映画をそんなには見られなかったが、「シネモンド映画製作ワークショップ受講生作品」があったり(これは青山真治監督と青山組の指導によるワークショップで金沢を舞台に映画製作したもの)、映画美学校卒業生(アテネ・フランセとユーロスペースの共同プロジェクト)の作品があったり、青山真治監督推薦作品があったりしている。

美術館などを担当している金沢市都市政策部文化交流課主査の田村稔さんに会い(8年目ということで、文化政策にはなかなか精通している素敵な人だ)、美味しいところに連れてもらう。でも立山を冷やで飲んだために、またまた途中で意識がなくなった模様。どこかでブレーキをかけるタイミングがあればよかったのだが。ということで、何を話したか記憶がほとんどないが、文化交流課という名前は文化政策課に国際交流が合体してできてしまった名前だったという話ははじめの方だったのでかろうじて記憶にぶらさがっている。


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