Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》UEDA Kanayo+art cabaret
数日とても寒い。そこかわりに空が澄んでいる。
帰る頃、冬の月がくっきりと夜空に浮かぶ。
酔っぱらっているのが恥ずかしいぐらいだ。
どんな顔で歩くのが相応しいのかまだ戸惑っている人たちが行き交う。
京橋駅前。夕方ビッグイッシュー第4号が売られていた。
矢井田瞳の顔が表紙で、昨日からの発売。
ティッシュ戦術の金融広告人間たちに隠れるようにして、それは売られていた。
「幸福は千差万別〜それぞれの幸福、あるいは、後から気づく幸福」、今日の立命館でのアートマネジメント論(文化政策のユニバーサルデザインがテーマ)の最終授業とも被っている。
これで元がとれます。ありがとう。静かなその人は言う。よかった。これからは、売れば販売分がすべてその人のものになるのだ。つまり販売価格200円で仕入れが90円だから、たとえば20冊仕入れていたとすると、9冊目がぼくへの販売だったということになる。
雑誌を読みながら新世界へ行く。最近は地下鉄の動物園前駅ではなくJR新今宮駅を使うことが多い。今宮戎(宵宮)からの帰り。みんな商売繁盛の笹を持っている。
大阪環状線というのは昔からの馴染みだということもあるし(野田と福島が最近届いた大阪ガスの「CEL」に特集されていた)、地下鉄よりも大阪のにおいが扉から流れる確率が強いからだ。
フェスティバルゲート4階、ココルームではすでに『戦場写真』の上映が始まっている。写真上映のインターバルは約20分ぐらいだから、最低限20分あれば見た気になる。1/3〜1/17、毎日、12時から22時まで。3日からというから上田假奈代にはお正月も仕事だったのだろう。年末に彼女の写真が写る布を買いに行くときたまたま一緒になったことを思い出す。
二つの写真がその紗の布に投影される。二重になっているので前後二つが斜めに二重に映る。一人の女性が熱心に観ていた。はじめ、前の席でこの映像と彼女の詩の朗読(詩の朗読時間は1時間あるのだと後で聞いた)に浸った。ずっとノイズが被っていて、詩の言葉が聞こえたり聞こえなかったりする。音響デザインはnova express。
映像に集中すると言葉がすっと後退し、あるときそっとまた言葉が意識に上る。紗の布と同じく、そういう適度の集中と拡散を映像も音響もほどこすというのが今回の味だろうなと思う。彼女が映っている写真は牧田清によるもの。新世界にいる假奈代とぶっとい猫。日常が戦場である彼女のクリアないまと、いまではない特定されないいつかのときが全て映っている。
途中から後ろの席に変わる。そうすると天井に撮される映像がよく見えて3つの立体的な映写を楽しむことが出来る。彼女は昔から言葉は活字で、その活字の遊びがすきなので、朗読という声の冒険の人であるとともに文字詩の冒険という現代詩の伝統も引き継いでいるなあと思ったりもする(でもいまはお習字をしているそうだ)。ほのぼのしたスナップ写真も交じっていて、これは私が撮影したのよとあとで聴く。
上田假奈代さんはいつも着物だ。今日は明るいお正月の余韻を感じさせる着物姿だった。日中、8階のブリッジを使って関西テレビの撮影があったそうで、エキストラがぞろぞろやってきたことに驚いていた、アートキャバレー#3が始める前、4デシリットルにて。大阪人の1月号は引札特集。綺麗だ。残念なのことに彼女の連載がなくなるという。中西理さんが鳥のマークのことを話している。
今日は、大谷燠さんが着物を着ていた。ずっと着なかったという。ちょっと裾が短い感じが書生さんのようだ。なかなかに似合っている。女郎屋に行く土方巽の話をしていた。お酒が飛び散る鏡開き。アートシアターdB。アートキャバレー#3の始まり。
いままでのアートキャバレー2回と比べて今回のそれは、ぼくにはとても気持ちいいものだった。正直、お客の入りは少なくて大変だったのだろうけれど、自然体になってやっている空気がとても伝わってきて、竹ち代毬也の仲間たちという感じが生まれていた。33というコミックデュオのオジサン的寂しさと思いが今日ははじめてよく伝わってきて、いいなと思う。
小鹿ゆかりさんは、踊りに行くぜ!に出たという広島からの「身体表現サークル」を楽しみにしてきたという。なかなかにコミカルな連中で今日の演目は和風コンドルズみたいだった。褌姿。組体操はいま小学校から姿を消しつつあるのでそういうノスタルジックな感じも出ている。
最近ダンスで言葉やお芝居仕立てが増えてきているのかも知れない。セーラー服のオジサンのダンスと椎名林檎の歌詞を朗読するデュオもなかなかに面白かった。
二人組のお芝居もあり気づくと出演者はみんな男である。それもデュオが多い。漫才の新しい形なのかも知れない。
升酒でかなり酔う。少し声を出しすぎて翌朝喉が痛くなっていた。
ライブ鑑賞の初日。アーツ鏡開き。いい鑑賞の年になることを願う。
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