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vol.528.
4/29(木)
京都芸術センター『大人藝術月間』その1〜『うたごえ喫茶 in 明倫』

連休の初日、少し目一杯過ぎるほど芳江と一緒に京都市内を歩いた。
忙しかった4月。少しは、夫婦や家族を取りもどす休暇の始まりになったかな。
夜、一乗寺の喫茶のんで、はなの顔も見たし、まったく予想もしないかたちで、さきに関わる歌も聴けたし。

今日は、音楽に溢れた一日でもあった。
まちに溢れる光もやさしく、1年のうちでももっとも快適な日の一つ(夜になってずいぶん気温が下がったが)。

昨日、楽器天国というインターネット通販で買ったポータトーン/卓上電子ピアノ(13700円)が届いた。鍵盤ハーモニカもいいが(自分の息で強弱が出来るから情感がそのまま出せる)、やっぱり両手で演奏できるのは嬉しく、出かける前、ずっと弾いている。これでずいぶんと動かなくなった左手の練習ができる。

ただ、安いのだから仕方がないが、61鍵でも低音部分にシフトしていると歌伴には助かるけれど。それに、音の強弱がつけれるといいのになあとは思う(インターネットで足踏みオルガンの中古が売られているので買おうかなと思っている)。自動演奏機能とかレッスンプログラムとか様々な音色やリズム、メトロノームやDJ機能とかはいらないから。

京都芸術センターが『大人藝術月間〜健康になるアート』として、大人(多分40〜50歳代のもっともアーツから遠ざかっている人びと中心)を誘っている。今日から5月いっぱい。

納谷衣美によるチラシが最高だ。
うちの京都橘女子大学文化政策研究センターで行った去年の関西女性アーティストファイルVOL3の前半チラシと同じ落ちついた写真のテイストである。とくに黒板のあせたところにコピーを寄せているところに巧みさを感じる。

《・・大人がしっとりと楽しむアートをご用意しています。/ ゆっくりと自分のペースで観てまわることのできる展覧会の穏やかさ、心地よい音楽に耳を傾ける透明な時間の流れ。そんな楽しさから、このごろ遠ざかっていないでしょうか。/ 自分の言葉が人に届くドキドキ感、こねあげた土がじょじょに形をなしていく充実感、思うまま自由に色を重ねていくいたずら心。そんな素直な感覚を、ずいぶんと忘れていませんか。/ アートは日常を豊かに彩るもの。少しゆとりを持って、いつもとは違うところに出かけて、笑い、音に耳を澄ませ、声を出し、体を動かしてみるのが、ささやかだけれどほんとうの“大人の贅沢”です。/ この春、お友だちを誘って、あるいはご夫婦や親子で、京都芸術センターに足を運んでみませんか?・・》

このコピーにあるように、大人である私たちはまず「声を出」した。
一日限りの『うたごえ喫茶 in 明倫』にて。大人藝術月間「connect with '60s−京都・記憶の断片集−」関連企画“タイムスリップ to '60s イベント”。演奏:ニュー苔(ヴァイオリン&アコーディオン)。

午後2時から4時。そして、このコピーにある「お友だちを誘って、あるいはご夫婦や親子で」というのも、全種類、昔の明倫小の教室、ミーティングルーム2(南館3階)に集まった。

私たちのとなりも夫婦づれ。芳江とその奥さまが話している。4〜5人の女性グループは資料として椅子に置かれた歌本(今日演奏できる歌がぎっしりコピーされている)をめくるだけで嬉しく笑い(お箸が転げるだけで笑ってしまう年頃に戻ったように)、思い出をリクエストする。

20歳代の若い人と歌本を共有し、小さな子づれの若いお母さんとも、となり同士。その小さな女の子(あとで彼女は「上を向いて歩こう」をリクエストしたが)のために「おじいさんの古時計」を、歌本はなくてもみんなで歌い、外国人も一緒ににこにこして聞き歌っていた(多分。でも歌わなくても聞いているだけでもなかなかにいいものである)。

喫茶は、テーブルにあるポットと、紙コップで。セルフで紅茶とコーヒーを飲む。それでも十分だ。みんな無料というのも贅沢であるし、日頃声をこんなに出さないので喫茶はどんな形でも必要だということが分かる。リクエストした人は後で思い出を語るしくみ。滋賀の人は琵琶湖周航の歌をリクエスト。もともと遭難にあった友悼んだ歌だったと教えてくれる。

芳江はトップバッターで「学生時代」をリクエストした。彼女が先輩と学校の帰り、遅くなって薄暗い夜道を歌って帰った歌なのだそうだ。学生時代と「高校三年生」、そしてアンコールで歌われた「リンゴの唄」、この3曲が一番みんな大声で歌っていたように思う。

「お富さん」は手拍子が出ていい感じ。「青い山脈」もみんな元気に歌ったな。
「みかんの花咲く丘」は純真な気持ちになる。「蘇州夜曲」や「竹田の子守唄」はしっとり。

ぼくがリクエストした「美しき天然」は、こういう題名だったのねえと隣のご夫婦もびっくり。ただ、キーが高いのと意外と歌詞は知られていない(明治33年の歌詞なので文語調だし、聞くのはサーカスのジンタやチンドン屋さんだからメロディだけだったりする)から、ちょっと難しかった。

一番難しかったのは「なごり雪」で70年代あたりのプライベートフォーク(反戦フォークあたりはみんなで歌ったのだろうが)になると、うたごえ喫茶としては新しすぎるのだろうと思う。

ロシア民謡がなかったのはやっぱり寂しい。あとで喫茶のんでその話になると東野さんがきっとロシア民謡とかの伴奏はかなりハイレベルで、それは当時クラシック音楽をやっていた人が編曲していたからだと教えてくれた。


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