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vol.555.
8/20(金)
京都芸術センター「sotto」「ビブンオン」〜京都刑務所地蔵盆参加のちんどん「たちばな家」(後半)

京都芸術センター 夏休み企画 展覧会「sotto」。

でも、今日は、残念ながらかなもりゆうこの上映があるギャラリー北の作品「テレパシー」は見れない(9/5までにもう一度行かなくちゃ)。そのかわりに、その映像に出ている納谷衣美ととざきまなみによるパフォーマンス『ビブンオン〜かなもりゆうこ+納谷衣美』が13時、15時、17時と3回、約20数分間ずつあるのだ。

始まる前の準備なのだろう、一番背が高くなっちゃったまなみちゃんと古川千晶さん、それにうちのゼミ生の水野響子さんが、まるで仲のいい音楽トリオみたいに、緑中心の、互いによくコーディネートされた衣装で歩いてくる。響子ちゃんも初舞台?って聴いてしまった。

ハーブティみたいなものとクッキーが開場したあと配られる。椅子に座っていたので、公演中に落ちてくる小さな三角形の仕掛けが目に入ったけれど、前方の敷物に座っていた芳江などは、黄金の粉たちが、魔法のように上から落ちてきたと後で語っていた。

ギャラリーは横長に使って、ステージの奥は赤い紙のカーテンになっている。前がカーペットに座る席で下手側だけ椅子が置かれている。『ビブンオン』がはじまると、紙のカーテンが、照明の具合によっては(吉本有輝子)分厚くどっしりした緞帳に見えたりするし、ぱっと暗くなるタイミングとかは、ビブンオンだけに、微分計算のようにきちんと細かく刻まれているように思える。

何と言っても本を持ちながらの納谷衣美のダンスはその安定感とスピードとがマッチして爽快な気分を生む。人間も舟もそれはそれはとても小さい。人間がマジックの帽子に入ってしまうのだから。

小声でそっと。心でつぶやき、唇のかすかな震えで読みとるテレパシー。オリンピックで日本野球選手だけ、グラブで隠して話す姿を思い出す。花が床に咲く。あとでみたら意外と豪華。そこに蝶がとまろうと落下する。紆余曲折まではいかないが、短い時間なのに、揺れた気持ちが花と蝶の間に走る。緊張するときとのんびりするときが断片として重なりあう。


山科区は京都市の端である。うちの大学の裏にはゴミの最終処分地が広がっている(去年はそこのそばにある竹林から竹を切らせてもらった)。東山区から五条通を通って来る途中に火葬場への路がある。一般廃棄物とともに、遺体の処分場も山科区だから、余った骨や灰は短い距離を移動してゴミ処理場にやってくるのかも知れない。

そして、京都刑務所も山科区にある。いま1800人以上が収容されていて満杯もいいところらしい。8人部屋に9人入って二段ベッドになっているという。明治時代(監獄)からの写真が飾られている場所に、学生たちが着物に着替えている間(化粧もありずいぶんと蚊帳の外だった)ずっといた。戒具の数々。古い手錠、女性用の手錠、外で労働するときに足に結わえる分銅みたいなもの、そのときに顔中を覆う蓑のようなもの。時代劇に出てくる囚人の装備たち。

反則品のかずかずの展示。明治時代からいままで。これは職員さんへの学習資料館でもあるのだろう。17時をすぎると収容者は高い塀の中に入り、京都橘女子大学ちんどん「たちばな家」のリハーサルが出来る。塀から会場までが3分ぐらいあり、時間は稼げる。実際も、20分間近く演奏が出来たし、はじめとしては上々であった。

ここの用地にあった地蔵さんたちが、刑務所の開発のため、移動され集められて隣の場所に祀られている。納涼会の会場は駐車場で、門の中だが、収容者がいる高い塀の外という中間的な場所。面会者とか出入りの業者以外は普段入らないところが開放され、隣接する刑務官宿舎の家族はもとより、回りの町会の子どもたちが大勢やってくる。はじめ、刑務所内へのアウトリーチかと思って受刑者の性格とかを知らねばと思っていたが、逆に、刑務所の存在を回りに伝えるというアウトリーチ的催しに呼ばれたのだった。

参加者は、ずいぶんと多くて、焼きそばとかフランクフルトとか行列が長く伸びている。

演奏としての反省点は練り歩きが意外とうまくいったのに対して、メイン会場での演奏とMCにもっともっと工夫がいるということ。もちろんレパートリーが少なすぎる(「美しき天然〜ふるさとつき〜」を二度繰り返した)のだが、多くてもうまくひきつける方策が課題だろうな。音頭リズムで始まる「青い山脈」もまだまだうまくならなきゃ。9月にむけて、まず子ども向けの曲をマスターするのが第一の課題。それと会場内をもっと動いた方がいいのかも知れない。近くに言って語りかけていくように演奏する方がいいかも。

引き続いて演奏された岩屋太鼓は6名。うち京都橘女子大学生は3回生ゼミの山下さんと1回生基礎ゼミの藤川さん。なかなかに決まっている。演奏時間は、2分ぐらいがオリジナルだが、それを工夫して5分弱まで延ばしている。はじめの大太鼓の乱れうちで子どもたちがびくっと反応したのを目撃。なかなかの力が太鼓にはある。終わってから、子どもたちが親にだっこされたりして自由に太鼓を叩いていた。


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