Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》 NO-MA ing etc.

vol.566.
10/14(木)
NO-MA『ing・・・障害のある人の進行形〜新たに現る造形と絵画〜』&劇場あてがき企画『今日、このハコ』大阪市立芸術創造館&コンテンポラリーダンス説明

とても充実した日。のんびりともしていた。今日出合った美術も町屋もまちなみも演劇も劇場もみんなみんな素敵である。ちょっとアーツに恋をしなおした気分!

もちろん、NHKで11/1(いまどき一番として17時半過ぎ10分間生放送予定)の打ち合わせがうまくいったことも影響している。前回は無防備にNHKに出かけて、演劇って娯楽でしょ?とか言われついいらぬ言い争いをした。これを避けるために、じつにシンプルに近江八幡に行く途中に以下のようなレジメを作った。それを元に説明したのが功を奏したのだ。ラッキー!
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#コンテンポラリーダンスって?
コン=いま、テンポラリー=ときの→いまどきのダンス

ダンス:最古からある表現(アーツ) 身軽な表現であり世界中どこにでもある でも体自体を見られることから、「恥ずかしい」表現でもある。またダンスをどう見ていいか分からない。ダンスがいまどこで公演しているかも伝わってこない。

#ダンスの分類
するダンスと見るダンスに大別される。

するダンスには、お祭りダンス(盆踊り、阿波踊り、ねぷた祭り・・・)とおけいこダンス(社交ダンス、フラメンコ、ジャズダンス・・・)がある。いま盛んなよさこいもソーランもバサラもストリートダンスも仲間。みんな、広場(ストリート)の踊りで、参加が基本(見る人は神様だったりして)。
見るダンスには、受けつぐダンス(バレエ、能・・・)と創るダンスがある。広い意味ではコンテンポラリーダンスとはこの創るダンスなのである。でも、新しい振り付けはよさこいやストリートダンスとの共同作業で生まれることもあり、創るダンスとするダンスは交流しようという動きがある。

#コンテンポラリーダンスの例示
北村成美:なにわのコレオグラファーしげやん おうちでも踊ります
コンドルズ:学ランダンス  珍しいキノコ舞踊団:ドレミノテレビ(UA)の振り付け
BISCO:シンデレラを読みながら踊る  セレノグラフィカ:おどるぬいぐるみ にじみ出るコミカルさ

#コンテンポラリーダンスの傾向
 傾向その1@ユーモア(笑い)・・・爆笑、微笑、にっこり、げらげら、微笑み、にやにや・・・・身体自体の肯定(わたしのからだがいとおしい)。あるがままの受け入れ(顔が大きくても、脚が短く太くても)。私の受容、あなたへの優しさ・・。等身大のリアル(←バーチャルがいっぱい)。公演を見たりワークショップしたりして、リアルな感じを甦らせる。

 傾向その2@コミュニケーション(交通づくり、社会へ)・・・異なる身体と身体との違いを前提とした「対話」。ワークショップで他者に出会う。まちなかに出る、ショッピングセンターで踊る、商店街のお店でも、お風呂屋さんの中でも。小学校の運動会の振り付け。中学校の総合の時間に出かける。子供たちと先生と保護者が、学校において、アーティストと出会う。
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近江八幡、ボーダレスアートギャラリーNO-MAの第2弾は、施設合同企画展である。『ing・・・障害のある人の進行形〜新たに現る造形と絵画〜』。駅から歩いたが30分ぐらいでついてしまう。
前回よりも野間さんの町屋がそのまま現れて、風が気持ちいい。2階など改装前の雰囲気さえする。

でも、納屋には高嶺格作品と同じく少し隠された場所にふさわしい切り抜きコラージュ(車とゲームとアイドルと)があった。とりわけ、水平線が気持ちよく伸びる三橋精樹の絵画の連作には心広がる思い。ずっとその前で見ていたのだが、またその裏に彼が書いたコメントを読むとぜんぜん違う感慨にいざなわれていくのが、アウトサイダーアートの両義性というものであろうと考えさせられる。

のんびりと1時間ほど展示を見てジュースを飲み、お菓子を買う。60名の作品が所狭しと展示されていて、そのそれぞれの表現の伸びやかさにまず驚く。描いた紙をくしゃくしゃして積み上げ崩れていく様などを再現している。畑俊行「オフィスヘンミ」にも感動。字の切り抜きなのだが、その並びのランダム度が抜けているのだ。キャプションは作業所の目線から書かれていて、作品解説でないところが少し福祉的視点だなあと思う。たとえば「19年ぶりの新作に、ため息と感動が走る」とか書かれていて、ずっと作者と一緒にいる職員の目線がキュレーターとは違うものとなっている。

このあと、谷町3丁目のNHKで打ち合わせた後、大阪市立創造館でとても冒険的な企画のお芝居を見たのだ。劇場あてがき企画『今日、このハコ』。19:32〜21:36。第1作「夜中の鳩」作:中村賢司、演出:蟷螂襲、第2話「Walking in the rhythm」、第3話「恭子さん、こんばんは」、第4話「からっぽな遊園地」。

これほど緊密に物語がつながっているとは思わなかったので、当初、第1話と第2話の間がシームレスにつながったまま見ていた。第3話、つゆ(原知佐)によるいま不在の野尻恭子への台詞には、予期していたのにもかかわらず、落涙。やられる。
でも、じっくり書く暇がなさそうなので、とりあえず、京都府演劇コンクール用に書いた300字コメントをアップしておきたい。
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劇場あてがき企画『今日、このハコ』第4話「からっぽな遊園地」作:田辺剛、演出:中村賢司。大阪市立芸術創造館
第1話は、溶暗から始まった。そして、最後の第4話では、一番素敵なところへお連れしようと、ラストにまた最初の暗闇を体験できる。何もしつらえのない劇場。でも、そこに空っぽの空間があれば、一枚の大きな布で海辺になる。人魚の歌も聞こえる。それは音響の力でもあるが、大部分は観客の想像力の賜物だ。音が戦場に変わる。大きな布は壁になる。演劇ができることへの愛。それは稽古をしている役者二人の恥ずかしいぐらいハッピーな愛でもある。
言葉だけで「愛」は語られない。劇場と演劇のエレメント自体のお芝居である。4名の作家・演出家が、モザイク状にひとつの物語をつむぐ連作。その締めくくりとして実にふさわしい作品だった。
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