こぐれ日録 KOGURE Diary 2002.2
2/8(金)
まず、中京青少年活動センターで2/24のtable talkの打ち合わせ。11時の所を15分遅れてしまう。表美由紀さんが待っていた。あとチーフの辰巳朋子さん、京都市文化市民局市民生活部勤労福祉青少年課の担当の人(水島さん)。
ユースinfo.スクエア『好きなトコロで生きていく』。どんな質問をしておこうか。会場からの声を紙に書いてもらって出来るだけ相互の交流が出来るといいな。すでに実施された「仕事の現場をたずねる」の3回はみんな定員を越えてしかも活発に質問などが出たようだ。
ただ、70名のこの定数のtable talkは半分にも達していない。表さんは出来るだけ来て欲しいと必死だ(京都新聞の扱いがカラーでないと言っていた)。
でも、表さんが徹夜で編集したという小冊子『now&then』はほんとによくできている。大畑えりさん(役者で広告代理店勤務)のデザインも読みやすくて、きっと多くの人がこれをそっと開いては自分の気持ちと対話しているだろうと思う。ロビーにはふちがみとふなとが流れ、写真も展示されている。私をウララで撮ってくれたモトキさんの写真は暖かい。
14時に京都文化博物館でタフの打ち合わせ。上田假奈代さんがすでに当日パンフのコピーを持っていた。早い。
子どもたちが見学していた京都文化博物館別館(辰野金吾とその弟子の設計)へ行って、舞台監督をしてくれるベテランの(有)リュウ代表取締役關秀哉さんと舞台音響の高橋正幸さんが、段取りよく会場をチェック。關さんは、茂山あきらさんらとのつき合いが深いく、高橋さんは磔磔出身で、ふちがみじゅんこさんは、高橋さんが音響を担当するということで快く出演依頼に対応してくれたそうだ。
すぐに場所を移してプログラムスケデュールの打ち合わせに入る。事務局の中村文美さんがその手際の良さや信頼度の強さに驚いている。
彼女は、シンポジウムでも舞台監督の役目はかなり大きいことをはじめて知ったようだ。うちの文化政策の卒業生や大学院生が大学のいろいろなシンポなどの裏方を研修も含めて携わるようになると、事務の人たちもかなり助かることだろうと思う。
タフの販促もしなくてはならない。関西ウォーカーに載ってこれも京都橘女子大学ではかなり珍しいことだとは思うが、特に22日の黒子さなえのダンスと假奈代ポエムのコラボレーションのすごさをアピールして、是非に来てもらうようにしないとなあ。
忙しいときに黒子さんに頼んだこともあり、それよりも、見なかった人が残念なぐらい面白そうなので、プッシュしなくちゃと思う。
『首をまわして首をまわして半島の黒子の位置の変わらない27の断章』。この「黒子」を假奈代さんは「ほくろ」ってきっと読むんだろうな。さなえさんはどんな踊りをこのポエムリーディングと共にするのだろう。かくれんぼみたいにっていうけれど、お客さんはそれをどうして見つけていくんだろう・・・かなりスリリングな打ち合わせを真っ赤なジュースを飲みながら話したのでありました。
今出川から丸太町へと少し下って歩いていると自治省で1年先輩だった山田さんが副知事をやめて知事候補になったことを示すポスターが貼られている。府庁が近いからだけど、なんだか、同じトコロで働いていた人が知事候補になるのは変な気持ちだ。私はもう彼がいるのとはまるで違うトコロにいるんだあ。それは確かに自分が好きなトコロに違いない。2足の草鞋ってホントに出来るかしら。
17時にアルティ(京都府立府民ホール)の3階へ。食事をしながらアフタートークの打ち合わせ。のはずだが、仕切るだろうと思われる船阪さんはそれどころではないので、まあ、出たとこ勝負ですねと小林昌廣さんや伊藤茂さん(神戸学院大学教授)と話している。
シアターXのインターナショナルダンスフェスからみで、東京からケイタケイさんと矢野通子さんが来ている。そのアフタートークでXの上田美佐子さんがU.S.Aのダンスに感心していたら、ケイタケイさんがそうでもないという意見をぶつけてそのやりとりが面白かった。
私といえば(トークするために)、5組の日本人ステージではできるだけ面白いところを見つけようと躍起になっていたのに、U.S.Aものでは、何もそんなことを考えずに、逆に西洋モノの昔見たダンスステージと自ずと比較してしまうことが起きた。
そのため、ダブルスタンダードとなって、特に音の使い方とか言葉への神経のありようがちょっとなあと思ったわけで、そういう風に自分が感想を持ったことを次の日に気づいた。
同じくトークの時に、矢野さんが自分が一度ダンスから離れてしまって、その後色々なモノを捨てたときに踊りが向こうからやってきたという体験を話したのがとても印象的だった。
アルティ・ブヨウ・フェスティバル公募公演(4日間、24グループ)の始まり。金曜日の18時からだから少し空席がはじめあったが、入れ替わりに人がだいたいの席を埋めていく。18:01〜20:41。片づけを入れて25分間(15分間以上という制約も最近では追加しているという)以内ということだから、まあ、こんなところだ。(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記317」をみてね)
2/9(土)
吉本ライズ1のマチネに行こうと思っていたが、書くことが多すぎたのと、どこかからだがまだタラソの中にあるようでだるいので、アルティに17時40分ぐらいに着くと、総務課長が食事を準備しているという。慌てて食べる。
アルティ・ブヨウ・フェスティバル公募公演、2日目。18:01〜20:53。トークをしなくちゃいけないということを考えなかったせいもあるし、ずっとのんびりしていたこともあるが、昨夜よりも身体には疲労感が残らなかった。
今日のアフタートークは上念省三さん、小林昌廣さん、高松平蔵さんで、しかも登場する人たちが結構、私も含めてなじみの人が多くて、昨日とは違う雰囲気だ。まあ、いいか。今日は結局、アフタートークを22時まで聞いて、ちょっと自分が知らなかった2つの団体のコメントを残して帰った。(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記318」を)
2/10(日)
ベトナムからの笑い声。12回め。『ハヤシスタイル』14:08〜15:28。作/黒川猛、演出/ジラフ教授。特殊美術/宮崎宏康。宮崎はなにかフィリップモリス賞とかを取ったらしい、すごい。円谷賞?とかそんなものなら分かるけど。衣裳・小道具:東川原菜緒(唯一の女優さんだ)。
アトリエ劇研はいい感じでいっぱいになる。おもしろいからなあ。丸井重樹(ジラフ教授が制作のときは本名となる)が今回は下手側から笑いが起きますから、下手側に詰めてくださいという。初めは下手が面白い良い席だといいかけて、上手側の人たちににらまれたのでとっさのアドリブだ。
題名からしてことば遊びをしたくなる。ハヤシライス、ヒヤシンスシスター、カシスカクテル、コモエスタクロッコダイル。林にスターいる?まあ、きっとこの題名がかってにあって、こじつけでお芝居はスタートしたのに違いない(でも、出来上がってから、題名を考えるということを実はしていたとしたら、ごめん)。
(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記320」をみてね)
アルティ・ブヨウ・フェスティバル公募公演、3日目。18:00〜20:29。アフタートークの当番は昨日の上念省三さんにアナウンサーの岩崎裕美さん、近大教授(美学)の井面信行さん。円にしたので話をするのは結構和めたが、関係者以外がまったく帰ってしまったから、これもまた一長一短のイス配置だったな。でも日曜日だし、もう疲れているから観客も早く帰りたいだろうし、これでよかったかも。
(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記319」をみてね)
2/11(月、休日)
扇町ミュージアムスクエア、芝居屋坂道ストア商品第16号『雨ニ浮カブ』13:03〜14:28。作・演出の角ひろみのオリジナル原点であるのは間違いない。1995年の原案をリメイクしたという。芝居屋坂道ストア制作の近藤のり子さんと挨拶。ここは太っ腹に招待してもらっていて感謝である。
その招待でうちのクラスのふたりの学生が8日に観たのだが、彼女たちはどう思ったのだろう。私としては、これを京都橘女子大学バージョンにしてやってみたい(あるいは、学生にやらせたい)気がしてならない。
舞台は喫茶店、いまのカフェよりももちょっと昔の景色。三方から客席が取り囲む。私は下手の側面。上手の側面はイスが少なくて一人の女性だけ。こちらから観ると彼女の感動する顔、特に目の表情がよく見えて、それまで観劇できて、ふと大野一雄をトリイホールで観たときと同じだと言うことに気づく。
(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記320」をみてね)
アルティ・ブヨウ・フェスティバル公募公演、4日目。18:00〜20:41。4度目になるとアフタートーク(今日は高松平蔵さんと自分なので気楽な気分だし)を少し改良したくなる。昨夜の問題は、円になって閉じたために関係者以外が入れないことだった。そこで、公演の間に入る影アナで、ずっとアフタートークの案内をしていることに気づいて、これに言葉を補うように頼む。
つまり、途中で帰ってもいいから、いまのダンスに感動した気持ちを振り付けしたそのダンスの作者と語り合おうじゃないですか、お客さん!という内容だ。これは、少しだけれど成功したと思った。4〜5人のお客さんが自由に感想をかたってくれたからだ。
もちろん、栗太郎さん(舞踏についての彼の考え方が聴けたし、Rosaゆきの舞台への批評は逆に賛同する方の発言を誘導してくれた)や昨夜踊ったミスターヨギー君(音楽とダンスの関係は私も聴きたいことだった、特に今日はみんな録音したものだったので、カラオケダンスになるのかどうかは気になるところだった)にはあらかじめ話してもらえるかしらとなにげに伝えていた。ただ、それ以外からも実にすごい感想が溢れてきたのが気持ちよかった。
幼稚園の送迎バスを運転するもうすぐ70歳になる男性(Rosaゆきさんのエアロビクスの生徒さんでもある)からの愛情溢れる感想には特に心打たれたし、朗読をずっとしている女性が、きちんとした視点から、ダンスと美術の派手さの関係などにも言及していた。
老人臭(ノネナール)は甘酸っぱいタノシミのある匂いなのだとその初老の男性の口から自由なイメージと共に発せられると、ほんとにこれから加齢するのがタノシミになる気がする。
明日からまた平日のお勤めなどが始まるということもあって22時で終わるようにしたが、そのなかで、舞台スタッフへのケイ・タケイさんからのお礼もあったし、京都府庁の人たちがずっと見守ってくれたことも紹介できたと思う。
ビールばかり飲んで、ちょっと腹が出てしまったという反省点はあるし、神澤和夫さんだけが、きちんと客席に向かって座ることを一人拒否したのは、ずっと以前に自分はそこに座ったからという理由みたいだが、(それは評論する立場で座ったものだから)一人の創作者としていま発表した立場としてはよく分からないものだと思った。
これは、一般論だが、振付家はやはり観客に向かって質問があれば出来るだけ分かりやすくきちんと話すことが必要だと思う。説明できないことはしなくていいし、予めアフタートークがあることを知りながらここに参加したからにはトークする義務を果たす方がフェアだろう。
他方、もちろん観客はそんな説明を聞きたくないと思ったらアフタートークに参加しないでもいいし、まあ、言葉を聞いたらせっかく観たダンスの良さがなくなるという時は、そのダンスの良さは大したものではなかったということかも知れない。
(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記321」をみてね)
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