こぐれ日録 KOGURE Diary 2003.10



286.10/3〜10/5

10/3(金)

立命館大学産業社会学部でのアートマネジメント論の2回目。今日は定義とか抽象的な話が多かった。はじめに、OBPアーツプロジェクトの学生委員の募集。世代交代の時期になっているので、新しい委員さんがこの講義の受講者から出てくれればいいのだが。

今日もだいたい200人ぐらいだろうか。来週か再来週には一度出席チェックを兼ねて感想や質問を聞こう。反応が分からないとなかなかに話しづらいから。劇団四季を見て中間テストを受けていいですかと質問する学生がやっぱりいた。来週に、伊藤裕夫さんによる「市場デマンドと文化的ニーズの違い」について、もう一度四季を使って説明しなくちゃいけない。

とりあえず、「日頃接することのないステージを見て欲しいから、こうしてチラシをみんなに渡しているのですよ」と答えておく。そうそう、今日配ったアイホールの「プレイ!」と「CVR燐光群グッドフェローズ」の説明をし損なったわい。

終わってから四条と三条の間をぶらぶら。セルフのさぬきうどん屋が増えている。マロニエを覗く。辻牧子さんが推薦文を書いていたりする(彼女企画の京都造形芸術大学のギャラリーでの展覧会もお化粧をテーマにしているので、昨日京都橘女子大学ではお奨めにあげた)。28000円ぽっきりのスーツ屋さんで喪服に使えるものはないですかと聞いておく(あるそうだ)、いつでも対応できるように。

さきや芳江がよく活用している古着屋さん「kind」に行く。男物も扱うようになったというから。さきがお気に入りのコムデギャルソンのセーターは小さすぎたが、朱色で黒いドットのシャツと白いシャツ(これは喪服対応である)はぴったしなので購入。ソルドでもしんどいのでこうしてセカンドユースを利用するのも賢い選択である。

フェスゲ4階。ココルーム。白鶴を飲む。お盆にこぼしてしまう。旭堂南湖の講談があまりにも気持ちよかったので、また生ビールを飲む。講談は1時間ぐらい通しで聞くのが一番楽しい。細切れはどうも面白くない。これは文楽でも歌舞伎でもそうだ。

前半に聞いた江戸時代のお医者さん(ヤブイゲンイ)の話をもとにワークショップ。なぜかマクドナルド屋での会話を作るものなど。講談の語り口を口移しにするワークショップをしたいなと思う。

10/4(土)

京阪天満橋東口下車。「ほとりで。」のチラシを見ながら、天満橋をわたる。
秋風が心地よい。Tsukiyama Ikuyo Exhibitionの最終日。毎週土曜日はボンジュールツアーがあって、今日はスペシャルバージョンなのだ。あのベートルズの渡邊智江がゲストだという。CDしかしらないベーやんはどんな人なのだろう。

ふと川沿いの案内板を見ると、たまたま昨夜聞いた講談と符合していた。。京阪電車自体が講談の主人公、尾張の名医ヤブイ先生の京から大坂への移動をなぞっている。そして数百年後、物語の現場にまさにこうして翌日にいる不思議。

ここは京の親不孝な子どもの額を打ち付けたヤブイ先生を乗せた三十石船が着いた大川なのだ。江戸時代は、早朝に着き、川の水でみんな顔を洗ったという。いまの深夜バスみたいなものだ。伏見からここまでの船旅、ヤブイ先生は蛸の食い過ぎや人形屋を助け、人形屋は行くあてのない先生家族を自分の長屋にまねく。

河川敷が公園になっている。淀屋橋付近とは違い、ここだけはブルーシートの家は見あたらない。ジョギングと自転車、そぞろ歩きにうってこいの空間だ。階段を下りると、すぐに今日のライブの会場が分かってしまった。知り合いが座って、つき山いくよさんと渡辺智江さんが打ち合わせをしている。さまざまな仕掛けも少し見てしまった。

まずは、GALLERY TWINSPACEへ行かなくちゃ。雨でなくてよかった。
(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記480、481」をみてね)

時間はあるしこのまま電車移動するのはもったいなので川沿いを東へぶらぶら。でも最寄り駅はどこかわからずにまた戻る(造幣局があって桜ノ宮駅だったようだ)。天守閣が鮮やかに見える、大阪城!。その手前の古い建物は何だろう。

特急に乗ると、山下残さんの長身が見えて一緒に話す。残さんに、演劇ってどういう風にいいとかよくないとか評価するのでしょう?と聞かれた。また関西の劇団はどこをみたらいいのでしょう?とも。すごくむずかしい直球の質問をうけてどきまぎ。ダンスと演劇について、もっとよく考えなきゃいけない。

扇子屋をみながら六角堂通りを進む。新町通を少し下がる。蛸薬師通りを西へ。道幅が狭くなって、ちょこんと郷田さんの拠点、Trade mark Kyotoがあった。不動町。奥にドッグカフェがあり、その奥には週末にだけやっているSaSaraがあって、ゆっくりと坪庭をみながらコーヒーを啜った。また学生たちと来ようと思う。

京都芸術センターへ。今日、国際総合芸術祭「京都ビエンナーレ2003」が始まった。芸術祭典・京の後継事業である。「スローネス〜〈速さ〉の中に〈ゆっくり〉を創り出す〜」がテーマのようだ。法然院やみなみ会館、京都市役所や先斗町歌舞練場などいろいろな場所でやっているけれど、京都芸術センターができたことでここが中心であることにはちがいない。

何となく「祭」らしかったのは、スロバキアのイルウィンという人によるビデオモニターを顔にしたパフォーマンスだった。「NSK時間国家の警護・京都」。階段にけつまずかないで、みている人たちと踊ったりしていた。ギャラリーでもオブジェと映像の展示があり、首を出してみる映像展示の仕掛けは目新しかった。

2階の講堂で、今日から13日までのあいだ、演劇作品『宇宙の旅、セミが鳴いて』が公演される。作者の鈴江俊郎さんも企画の杉山準さんも客の入りを心配していてありがたい申し出をしてもらっているものだ。

初日はみんなどきどきしている。見る方もそのどきどきが伝わってくる気がする。思った通り満席にはならない。立命館大でぼくの講義をとった学生といまとっている学生がわざわざ挨拶に来た。京都橘女子大学はいそうにない。

(詳細はアーツ・カレンダー「こぐれ日記482」をみてね)

10/5(日)

治りかけたとかってに思っていた風邪がぶり返して夜中じゅう咳が止まらなくなった。ふらふら。今日は外に出られない。アイホールでみかんがむ『水辺にある庭』の公演があったのにいけない。ごめんなさい。昨日ははしゃぎすぎたかなあ。

テレビのないはながきてこの前の喫茶のんでの自分らのライブビデオを観ている。自分のを観るのはいやだいやだといいながら。はなもはじめ『アーツマネジメントみち』の帯などに違和感を感じていたようだが、次第にこのレトロ感に慣れたようだ。自分の名前がクレジットされていなくてよかったと言う。


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