こぐれ日録 KOGURE Diary 2004.4
4/19(月)
貸し授業ということを考えている。
というか、この前、立命館で蓮行さんに20分間授業をやってもらって、とても楽チンだったし楽しかった。貸してあげるアーティストにはお金はとらないから「ただ貸し」講義。ただ、ゲストを謝金で呼ぶのではないから、貸し館と同じくセレクションが難しい。提携公演ならぬ提携授業か。
今日は、貸し講義ならぬ貸しゼミ。東京から深夜バスで来た演劇人に頼んで、専門ゼミ(3回生)では、真っ黒小劇場でワークショップをすることにしたのでした。
朝一番、トリのマーク(通称)の山中正哉さん(おやかた)と柳澤明子さん(やなちゃん)が、9時40分ぐらいにはすでに大学に来て、10月の上旬あたりに京都に来て西陣ファクトリーガーデンで公演しようとしている企画を聞く。彼らの演劇は話だけで見たことがなくとても残念だったのだが、やっと京都でじっくり見ることができるので単純に嬉しい。
それに、タフ4の移動する芸術にとても参考になるので、これもラッキーなことなのである。床屋演劇という話に反応があったし。大学内を案内。徐々に雨が本降りとなるが。数カ所、演劇できそうな場所が見つかったそうで、いつかここでもやってもらいたいなと思う。ワークショップ的にして、劇団公演でなくても、うちらの学生や関西での呼びかけでもいいし。
はじめ、ビデオで山中さんからトリのマーク(通称)の紹介。それから真っ黒スペースに移って1時間ほどのワークショップ。台詞は使わない。院生の小坂さんも参加していたのでちょうど12名になったので、6名ずつに分かれ、山中さんから与えられたお題を寸劇(空間詩のようなものもあった)にする。
二つの組は偶然の組み合わせだったが、一方はげらげらとジャンケンばかりしての打ち合わせ(賑やか班)、もう一方は静かに緻密に(どうも6名にきちんと役割を与えようという配慮が相談を長くしていたようだ)話し合っていた(緻密班)。
緻密班:キリンに挨拶された 賑やか班:犬が泳いでいる 賑やか班:おばあさんがいじわるをする(いじわるばあさん) 緻密班:おじいさんと一緒に歩く 緻密班:しわしわ 賑やか班:どろぼう
これを交互にやってあてっこする(その前に誕生日の早い順に並んだりするゲームあり)。ゲームぽいがどちらがいいとかではなく、特徴が出る辺りがなかなかにおかしい。最後に、これら6つのシーンを組み合わせて繋げて公演。じつに、繋げることで意外な意味が生まれたり、空間の接合やシーンのつなぎの面白さと難しさを感じたりした。まだあんまり知らない同士だったので、とてもいいコミュニケーション誘発効果も出ていた。
4回生ゼミは、卒業研究に向けての心の準備。研究室に戻ってから、小坂さんの奨励金申請のための所見書きと、石野さんの博物館実習のペーパー相談。昼休み、3回生の就活準備集会で少ししゃべるが、まあ、何をいえばいいのか実にむずい(ぼくも含めてまわりに就活のサンプルがなさ過ぎだからね)。織田学生部長が最後にカツ、なるほどなあ。
1回生はかってに来てはかってにやってくれている。今年も実にいい感じだ。あとは、来ない学生などを少し気をつけてみていればいいか。
4/20(火)
歯医者にいって大学へ。詰め物がうまく入っていなくて痛くなる。大学ではのんびり。
以下のようなエッセイ原稿をうちの大学関係で書いたりするが、ほとんど書類を作ったりしたぐらいのこと。
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【外部にアーツマネジメントの先輩を創っていく】
本学に文化政策分野で活躍している先輩はまだいない。関西を見渡してもアーツマネジメント分野の先輩はそれほど多くない。でも意欲を高めるには、モデルを見せるのが一番である。いまでも学生はアーツセンターや劇場に赴きインターンシップのあとアルバイトをしたり、ダンスグループの制作や美術展の説明係を志願したりはしている。が、それはまだ一部に限られている。
文化政策研究センターの企画に学生をタッチさせてきたのは、若いアーツコーディネータたちの姿を見せたかったからだ。ただ嬉しいことに、制作者を募集しにくる振付家やワークショップを提案する音楽家や美術家が出現しだした。
新学期、劇場ではなく本屋や画廊、古い造船所や個人宅の屋上などで公演してきた東京の劇団がやってきた。さっそくゼミで、彼らから10月に西陣の元織物工場で行う公演のお手伝いについてを提案してもらう。すると、学生はとても乗り気。そのあとさらに楽しいワークショップをしてもらったので、学生も私もとても幸せな気分になった。
このように、外部からアーツの風をキャンパスに送り積極的に授業に取り込んでいくこと、これがなかなかに有効な先輩づくりであると最近は感じている。
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4/21(水)
歯が痛いとぼーっとしてしまう。基礎ゼミで一昨日トリのマーク(通称)さんがしていただいた演劇ワークショップと同じものを1回生にやってみた。それなりに面白い(比較ができるし、彼女たちならではのアイディア〜台詞を多用していた〜がある)が、ぼくでは少し緊張が欠けたかなという部分があって、当たり前だがちゃんとしたコーディネータの価値を思い知る。
電車の席の譲り合いの欠乏はじめ最近ずーっと気になっていることが、うちの学生部委員会で話題になった。バスの席の占領や外部のお客さんがあたかもいないみたいな学生間でのおしゃべり、下校時などの道の独占、おしゃべり。バスの増便とかも必要だが、気持ちのいいマナーをうまく指摘する方法を考えようと思う。
ここでは学生のマナーのことになるが、それだけではない。ぼくは京阪電車では大学生らが8人ぐらいはかけられる所に6名とかしか座らず、眠った振りなどをしていると意地悪おじさんになって注意する。でも、これもずいぶんと疲れることでもあるし、危険だって伴うと芳江が心配している。
30周年の磔磔で、気持ちのいい音楽。19時から。「薄荷葉っぱ」は立命館大学のチンドン研究会が母体だということで、楽しくやっていたし、そのあと、そこの二人がバックコーラスになってオフノートの達人たちがオクノ修のヴォーカルを支えるクーチェは、賑やか楽しくあっという間に21時になる(クーチェ結成記念の「RAG ROCK(ボロロック)と磔磔30年Tシャツを買う。あすの立命館の授業に使おうかな)」。
ところがここでも気になったのは、立ち見の人たちに気づかず席を譲らない若者たち。隣の椅子に上着を置いたままの男子に注意したいのだが、磔磔のスタッフがいうのでもなく、またビールを持った立ち見の人も尋ねたりもしないから、ぼくは余計なお世話をする勇気がなかなかに出てこない。空いていて隅に追いやられていた椅子を2つだけ持ち出したのがせいぜいだった。
4/22(木)
立命館大で授業。『アーツマネジメントみち』が生協で売り切れて、24日にしか入らないという。よかったなと教室を見渡すと、あんまりそのテキストを持っている人はいない。うーん、どうなっているのだろう。みんなが持ってるとどんどん進めるのだが、持っている人が少ないのでゆっくりにする。ゆっくりしすぎて、中途半端になるのが嫌で次に行けず、15分も早く終わるが、そのあとに多くの学生が質問とか相談に来る(ここが立命館の凄いところ)ので、聖徳太子状態になる。
OBPにて松本さん畑中さんとOBPアーツプロジェクトと日本アートマネジメント学会関西部会の決算+予算の打ち合わせ。こうしてみると、よくやってきたなあと思う。
松本さんも行くというのでヘップホールへ。入口の回転ドアが閉鎖されていて、警備員が立っている。
スクエア第15回公演『嗚呼、てんやわんやの月見うどん』。作:森澤匡晴、演出:上田一軒。久しぶりに見たスクエア。心から笑って楽しむ。19時9分から20時50分ぐらい。実に関西的な人情コメディ。吉本や松竹新喜劇を踏まえつつ、それをもパロディに取り込みながら、でもバカにするのではなく、愛すべきこてこての行き違いをじつに楽しくかつ知的に舞台化している。
ゲストの後藤飛鳥の最初の冷たさ(ホントの関東人的態度)と、大阪風を誤解しまくる売れない東京の役者(奈須崇?実は当日パンフは配役名だけなので、少し森澤との区別が怪しい)が入ることで「スクエア」的新喜劇(違和感の醸成)になっているなあと思った。おどおどしている北村守と人のことを聞かずしゃべりたてる文房具屋の上田一軒の対比的会話も勿論絶妙である。
家で中日が阪神に負けたニュースを見ようとしているとNHKのクローズアップ現代のディレクターから電話。26日の19時半放送予定ということをすでに青木さんから聞いていたが、それは明日伝えようと思っていたなどと言っていまいちこの期に及んでこんな質問をして大丈夫かしらと思いつつ、「国と地域の連携」などの質問に答える。地域創造をつくる前に木村尚三郎を代表にして作った研究会報告のことを知らず(地域創造でもその存在をもう忘れているかのようだ)、ぼくの本(「地域文化・情報化戦略」)もずいぶん前に必要部分ファックスしてあげたのに、手に入れもしていなかった(あるいは読んでいなかった)のだった。
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