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こぐれ日録 KOGURE Diary 2008.3
こぐれ日録579 2008年 3/3〜3/9
3/3(月)
美術展を月曜日に見られるのは幸せ(北野家住宅-石塚沙矢香-のみ月火休みで見られず)。
『大阪時間』大阪・アート・カレイドスコープ2008。
北浜で降りて、まず、大阪証券取引所ビルのアトリウム。松井紫朗の巨大な黄色い風船膨らませ。外から見るとドアが一つ黄色くて扇風機が一生懸命に。千成瓢箪か。でも、円高急激なため株が午前中下がって、その電光掲示板をみんな必死で見ていて、上はまず見ていないな。
伏見ビル。ここには入ったことがなかったので、上まで階段で上って少しうろちょろ。トイレも使わせてもらう。小さな空間がちょっと秘密っぽい建物だ。絵などが置かれているが、その絵も一風変わっていてひっそりとしている。入口の作品は、けっこう好き。
村井啓乗。映像は韓国の作家と日本の作家(たぶん村井)が、二つの小舟に乗って、乾杯するというもの。花が浮かんでいる。コップに焼酎?梅鉢に硯、墨が黒く、それが日本海のもう一つの姿。そして、二つの小舟。鏡で二重に向い会う。上にも紙の小舟小舟小舟。
船場ビルディング。ここは一度か二度、画廊での展示とかトークに来た記憶あり。いいところだ。
屋上に上れて幸せ。行武治美。できれば、テラスなど自由にまたぶらぶらしよう。地下は自転車置き場。地下はちょっとドキドキする感じがある。
綿業会館は外側。大坪麻衣子。フェンスの模様の丸と長方形に銅版画がリズムよく並んでいる。線でちょいちょいっという感じなのだが、けっこう、味がある。錆びているものがあるのはなぜだろう。
北野家住宅は見られなかったが、向かいに御霊神社があって、そうそう、橋本敏子さんのオフィスの所だと思い出す。大阪ガスビルディング。瓜生昭太。大阪府立現代美術センターの学芸員さんがいて、なにか作業をしていた。
そして、芝川ビルへ。隣が工事なのでよく外壁が遠くから見えて、それはいいのだが、音はかなりウルサイ。かなもりゆうこ「ヴァリアント」。4階の室内は、18分の映像。終わりにはモノクロームになるが、出始めの鮮やかな花吹雪から、ひきつけられて、時を忘れる。宮北裕美のダンスも本格的な部分もあり、納谷さんや大原さんなど5名が行き交う中盤からは、室内楽アンサンブルのようで、眼に楽しかった。室内舞かもね。
屋上のところは、風に飛ばないように、傘と瞼の色とりどりの切り取られた絵が貼られている。これが、風に舞ったのか。20日にも行けないのは、じつに残念だけれど、外で観る5分の映像はその代替として十分に楽しめる。一つを観ると一つは消える。消えてまた出てきて、また消える。瞼を閉じたときに映った映像のような。傘の中で見えない顔を想像するような。
AI・HALL。14時すぎから16時まで。月曜日のマチネというのは、週末に見たいものが重なったりすると重宝する時間かも知れない。春休みとか夏休みは特に。それに、定年後の楽しみに観劇というのは十分に考えられてもいいはず。
『hunter』作・演出:小原延之。チラシの笑い顔って、長沼久美子だったのだろうか。彼女の姿を久しぶりに見て懐かしかった。山口晶子もファクトリーでいたこともあって、若手の姿を見るのはうれしいもの。内容はライフル犯罪にまつわるもので、暗かったけれど。いま気になる部分だからだが、都市伝説という部分がぼんやりしていたし、それ以外も肝心の事件(3つもライフル事件があるからだろうが)や伝説、映画の内容など、もう少しクリアになってほしかったな。
宮本武蔵の第三作目、『宮本武蔵−二刀流開眼』。1963年、104分。内田吐夢。
少し、テレビの連続物を見ている感じがしてしまう。佐々木小次郎になる高倉健・・・平幹二郎が若くて細い。オババに眼をやられる武蔵(中村錦之助)。谷啓が汚れ役。今回は腕が飛ぶ。
今年も2ヶ月以上が経った。
いままでのアーツ鑑賞の記録。映画が25本、演劇ダンスは16本、音楽伝統芸能14本、美術が17本。計は、72本か。あと今年から集計をはじめた文学が16本。
3/4(火)
2回生プレゼミ。
東部文化会館待ち合わせ。今日は閉館日だった。
5名集合。
ランチは、銀杏の木。奥に8人まで入る和室があってのんびり。
で、13時からの子どもの文化フォーラム実行委員会に、5分遅れる。
2時間半、学生たちはアーツマネジメントの会議の実際を体験したことになる。
そのあとなどにホールや創造活動室も見せていただく。ありがたい。
ゼミ生が夜には今日のことをミクシーとブログにアップしてくれる。なかなか、すばやくて嬉しい。
心斎橋ルイード、小暮はなのライブ。
今日は2人目。出かける前にはなから電話があって、写真を撮ってほしいとのこと。
小さなデジカメなので、なかなかむずかしかった。
確定申告で忙しい方など、来たかったけれどこれなかった方がたもいたようだ。
つぎは、ぜひぜひ。4/1です。たぶん、一番初めの登場でしょう(18:30〜)。
パチン、チョウチョ、きみの白い月(これが新作で、パチン、チョウチョなどと同じ流れ)、お人形、手の中の花を、空の下で。はな、ギターを今回からクラシックギターに替えていて、出始め、なんだかずいぶんとぼんやりとした音だなあと思いつつ、シャッターを切っていたが、後半になると、耳になじんできた。
3/5(水)
きょうは、大学へ。
初年度教育について、5分で学科主任がそれぞれ話さなくちゃいけないのだそうだ。
学科主任、最後の仕事かな?
それにしても、とても書類とか本とかCDとかがたまっている。
本だけでも、
『フリーペーパーの衝撃』『ドアラの秘密』『老人ケアに紙芝居』『きらい』『境界知のダイナミズム』『宮武外骨』・・・・つんどくが増えてしまって困る・・・
まちづくりゼミの学生が、<こぐれ日乗2007.7.14>にある本を貸してくださいと言う。
ひええ、どんな本について、書いたのか、まったく分からなかった。
しかし、琵琶にまつわる研究をする(じっさいに習ってもいるのだそうだ)とは、なかなか文化政策生、しぶいなあ。
いま、鞄に入っている本2冊。
バシュラール『空間の詩学』を読みだすと(実家に初版があるはずなのだが、これは文庫本)、本当に夢想状態になって放心しているときがある。
そういうときはあわてて、1回生の課題の一つにしようと思っている鈴木常勝『紙芝居は楽しいぞ!』を取り出して交換することにしている。
じつは、昨日飲みすぎた。
墓場鬼太郎を見て、早く寝ることにする。今回(火曜日25:50〜)放送のものは、お化け屋敷みたいな場所がテーマでなかなか面白く、鬼太郎がいい人にはまだなっていないが、強くなってきている。お化けは人間に中立的だというのがテーマ。無意味に排除したりするから、仕方がなく抵抗する。なんだか、猛獣とかと近い部分もあるのかも。
3/6(木)
紙芝居があった町の風景がいとおしい。
子どもたちの目は紙芝居の枠へと吸い寄せられ、その向こうへ連れ去られている。
いつも、紙芝居屋がやってきた風景人物写真を手に取るとぼんやりしてしまうのだ。
大阪市福島区今開町1丁目・・・うちの長屋に入る門の手前から聴こえる拍子木の音を待っている気持ちがよみがえる。
鈴木常勝『紙芝居は楽しいぞ!』(岩波ジュニア新書、2007)、鈴木常勝『紙芝居がやってきた!』(河出書房新社、2007)。紙芝居本がぞくぞく出てきている。京都国際マンガミュージアムの企画も嬉しい。
以下、『紙芝居は楽しいぞ!』(中国などでの紙芝居公演の話が特に新鮮だった)からの抜書き:
《 街角や路地裏で子どもたちと出会い、泣き笑いの時間を待つ。こんなぜいたくが他の世界にあるでしょうか。
語り手はやりたいように演じ、子どもたちは見たいから集まって来る。そんな路上劇場、野外劇場、青空劇場は、しゃがみ席、立ち見席、壁もたれ席、イス、ござの持ち込み、すべて自由です。ただし指定席は取れません。・・・・》p75
《 紙芝居屋は子どもが好きだから選んだ仕事ではなく、語りが得意だからはじめた仕事でもありません。他に仕事がないから紙芝居屋になったのです。・・・》p152
《・・・子どもたちはおじさんたちが人生の成功者ではないことを知っていたのです。でも、おじさんの熱のこもった語りから下積みの大人の誠実さ、人のよさを感じました。紙芝居屋の語る作品世界もまた、子どもの不安を支え、勇気づけ、大人社会のカラクリを示すものでした。・・・
《 学校の先生や教育熱心な親は人生の成功者をめざして子どもを進学競争に駆り立てます。マスコミも成功者をたたえます。でも成功者はほんの一握りの人です。子どもたちは小学生時代から「成功者になれなかったら」という不安になやまされます。》p153
《・・・人生の先輩を持つ幸せ、さらに苦労人の先輩を持つ幸せを、子どもは世間から見下げられた紙芝居屋の存在に見たのです。
《 逆に、ややもすれば生活の苦労に負けそうになる紙芝居屋を子どもたちは支えました。・・・紙芝居屋も子どもたちから生きる力を受け取りました。稼ぎは少なくても紙芝居屋を続けた人たちはそのことを感じていました。》p154
おっと、抜き出すといっぱい書いてしまう。
『蝋人形』(作:東洋一海、画:くつなつとむ)のなかに、お屋敷の旦那様がだまされたという悪い友人が出てくるのだが、その名は「安倍純一郎」とあって、おお、と思う(p51)。これは即興・・・。当時だったら、たとえば、「鳩山信介」とか、自由に紙芝居のおっちゃん(おばちゃん)が創作したものなのだろうか。限界芸術家としての面目躍如だわ。
はじめて、京都工芸繊維大学のキャンパス内に入った。
京都府の会議。京都文化ベンチャーコンペティション第5回実行委員会。
3/20の13時から『京都文化ベンチャーコンペティション最終審査(公開プレゼンテーション)』が、京都リサーチパークである。交流会は1000円いるが、昼の部は無料。すでに40名ほどの申し込みがあるそうだが、かなり多くの席が用意されているそうなので、ぜひ、申し込みを。075-414-4219
また、新年度も第2回の公募がある。5月の上中旬あたりには、説明会(講演会:事務局の案は若い人で学生たちにはヒットすると思う)なども用意されるので、その情報も流そう。そうそう、キャリア講義というのを新年度するので、これを題材にしてみるのも面白いかも。
始まる前に、濱田委員長から、じつに奇妙なヘルメット状の試作品を見せられて、嬉しくなる。洗面器だった。先生は「風呂桶」って言っていたっけ。風呂の手桶ね。ペットボトル再生品で、比重が1.4ぐらいになってしまって、重い。かえっこバザール(5/11と6/8に実施予定なので、よろしくね)のおもちゃ入れにするにはもう少し大きい方が本当はいいのだが、5つほどもらって難波へ。
いやあ、持っていると、みんなじろじろ見てくれる。70年代にぼくが持っていたらゲバ学生だな。
精華小劇場で、正直者の会の舞台を見る。久しぶりにみたら、ずいぶんむかしと違っていた。
3/7(金)
家にずっといた。
びわ湖ホールにまちおこしキャラクター。
お昼に兵庫、夜に京都、ふたつ公演に行くようにファックスしていたのに、行かなかった。
川島雄三『幕末太陽傳』1957年、110分を観る。
言葉が早くて聞き取りにくい。忙しい前半だったが、江戸の落語をうまく取り入れて、後半はなかなか面白かった。
コメディ映画とはいうが、石原裕次郎らの長州藩の連中や岡っ引きなどが風刺されていて、ここに喜劇的要素が集中していて、労咳の佐平次(フランキー堺)は、ヒーローなのに、賢すぎて痛々しい。コメディとはいうが、労咳の佐平次(フランキー堺)が痛々しい。
3/8(土)
後期一般入試。
椥辻駅で道を聞いている親子。
京都橘大学に一緒に行きましょうと、誘う。
三田からだった。新しいホールのこととか、AI・HALLのこととかを知っていた。
監督が終わって、担当の英語採点の部屋に入ると、もう足りているという。
ありがたい。学科主任の引継ぎをしてほしいとK教授に言われていたので、即座にしてしまう。
それにしても学科主任よりも教務委員の方が拘束時間多いなあ。4月からの校務の予定を手帖に書く。
4/18に必修講義のピンチヒッター(おおごとにはならずにすみそうなので、ほっとしている)をすることになりそうだ。都市環境デザインと文化というような感じだろうが、まず、1回生なので、ノートの取り方とか、あれこれ、事前の作業がいるかも。
どうも、喉が痛いなあと思っていたら、風邪のようだ。
早く寝る。
寝る前に軽い映画を選択。ほどほどに面白かった。
ルネ・クレール監督『奥様は魔女』1942年、77分。テレビのそれは小さいときよく見ていたが、魔女とお父さんが出てきて、テレビで印象的だった魔女のお母さんはいなかった。魔女狩りの恨みを果たそうとして恋に落ちる。ハリウッド映画ならではだが、魔女狩りはやっぱりフランスあたりが本場だろうから、なんかアメリカとフランスがミックスしている。
3/9(日)
昨夜は、京都芸術センターで『地歌と長唄』の公演があって、これは必聴と思っていたのに、それどころではなかった。朝、京都工芸繊維大学で20日の発表の稽古があるので、少し顔を出そうとも思っていたが、寝床でぐずぐず。9時からの新日曜美術館でやっているキンリンプラザ大阪についての番組の音だけをぼんやり追っている。
少し遅刻してめくるめく紙芝居の会場に入る。
スポーツ室では自閉症などの人たち(こどもたち)のための人形劇が行われるということで、ずっと会議室(大)。ちょうど、出来上がったばかりのチラシが配られていた(スポーツ室の人形劇がおわったあと、30日の公演チラシを渡すと一人のお母さんが、これ前行きたかった!といってもらって嬉しい)。
山下残体操。準備運動でふーふー。風邪なのであんまり動いたらよくないなあと自制気味。でも、悔しいのでエイヤとブリッジしたら、横腹をいためる。
仕切りたがりやのY兄弟は体がとてもやわらかいのだが、よくどこかをぶつける。本当に腹が痛いのか単に甘えているのか、その区別がなかなかにむずかしい。今日は階段で2度ひっくり返って、少し周りの人たちに心配をかけた。もっと早く駆け寄ってあげればよかったが、余りに甘えさせてしまうのもよくないかと思って放置していると、これだ。按配がむずかしい。
そうそう、私が体操するために四つんばいになっているとYのどちらかがのっかかっていて、ホントに屁が出そうになったので、おならがでる〜とつぶやくと、じつにすばやくYが逃げて、その様子が必死なので実におかしかった。屁はこらえたけど・・
久しぶりに学生で東京などの就活からもどったKとかもいて、ハナジョスのAちゃんがちょこちょこ動いて飛び跳ねたりもしているのを見て驚いている。太陽クラブのメンバーでまだあんまり参加はしない女性が面接について、うちの学生たちにアドバイスをもらっている。いい交流なので、ワークショップの別の渦だと見ることができるね。
今回は投げ銭制なので、前説に工夫がいるな。ラジオ体操のあとに前説、でも、開場とともに、なにやら起きている状態をつくるかも知れない。いやあ、どうなるだろう・・・
前回よりもダンスが豊富に入るような気配(足かっくんダンスからラインダンスに移る動きなども今日生まれた)で、信太美術も動く動く。場内安全確認や客席からの誘導、進行管理など舞台監督業務をより緻密にする必要がありそうだ。
が、もちろん、ギチギチしているようではなく、じつにのどかにゆるくしているのだが、気づけば展開がスムーズという離れ業が必要だ。もちろん、アドリブ、即興、突然のことなども満載なので、30日は事件を目撃するということになるだろう。もともと『京都プチ山うさぎ事件簿』なのだけど・・・
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