こぐれ日録 KOGURE Diary 2009.6/1〜6/7


こぐれ日録643 2009年 6/1〜6/7

6/1(月)

6月だ。わたしの誕生月。
あさ、中瀬さんから送っていただいた『赤い猫』の1号を読んで京都府庁にいく。
こんな時代が好きだ。まだ、私がいなかった頃のお話。戦後のカストリ雑誌風なのかも。

国民文化祭ならでは会議。
京都府庁。文化庁から配布される予定の各県1億円を一部使う話。
ああ、補正予算案がここでも関係しているんだな、と思う。
大きな私大の方(同大)が大きな学のお金の話をされてもいた。ばらばら、まきまき。
ならでは事業のネーミング見直し。
みやこの秘めごとが果たしてできるかなあ。

あわてて、京都橘大学へ。行政法の準備ができていなかったのだ。「時効」について、にわか勉強。
学生たちは刑事訴訟法第250条の公訴期限の時効しかしらないだろうから、民法をあちこち。
消滅時効に取得時効。除斥期間との違いとか。商法までは仕込めなかった・・・
そうそう、わたし、学生時代から、解除条件と停止条件がいまいち飲み込めなかったのだった。
いやあ、一番準備がいるのに、教科書を自宅にも置いていないのはダメだな。

授業が終わって、来週に復習テストをすることにして、問題を作った。でも、なんだか法学、しかも実定法の勉強は、積み上げって感じだし、これは、自分でなくてもできることかも知れない(でも、うちの学生をよく知りつつ構築する、彼らがドロップアウトなしの法学!というのは至難の技だよ・・・)が、着実に知識として必要なので、まあ、こういう授業も面白い(こればかりだとダメだけど)。
それにしても瑕疵と欠缺は、この授業以外ではお目にかかれない漢字だろうな。でも、身近な問題でもあるのだ、瑕疵ある意思表示と意思の欠缺。取消し事由と無効要件。

他方、3回生ゼミは、突発事故をちょっと使ってミニワークショップをしてみた。
まあ、思考実験みたいなもんだけどさ。2001年から数年、1回生ゼミで『本を読む』をキャンパス内のあちこちで展開したことが懐かしい。

帰り、いま原恵一監督が創りつつあるという『カラフル』の原作を読み出した。
読む前、輪廻の輪からはずれるのが、解脱ではなく、罰のようなことをその文庫の帯に書かれていて、宗教の基本(天使と輪廻というのも、おむすびにチョコレートが入っているギャグのようだ)も踏まえていない小説なんてねえ!と思っていたが、いやあ、なかなか。芳江がはまったのも分かるし・・・


6/2(火)

5日の政治学概論においても、復習テストを朝作った。
学生で出席がよくない者をチェックするが、連絡などはなかなか出来ない。
タフ6(案)がらみの企画書づくりにまったく手がつけられない(というか、自分で企画書を作ったことはあんまりないかも。ネーミングとか趣旨とか哲学とか、かっこいいところだけつくって、だれかにあとは作ってもらってきたからなあ。でも、研究室には企画書とかプレスリリースがつねに送られてきているし・・)。

金曜日と月曜日の印刷物はプリントできた。
3回生ゼミ生に紙芝居を読んでみたらと呼びかけたら、2名、積極的に紙芝居を選んでくれた。
2回生ゼミは、これからお昼休み自主(サブ)ゼミ的にするので、自発的に集まって欲しいと思っていたら、1名以外は全員集まっていた。そのあとも自発的にかえっこバザールの仕事を分担している。
遊びについても、英語で遊ぼう!みたいなことをたくらんでいるようだ。

再来年の企画書を持ってきた女性とお話をする。演劇でしんどくならないために出来ることが、どんな場面でも課題だなあと思う。気持ちよさや開放のためには、音を出したり、ダンスをしたりするほうが簡単で、でも、演劇だって、結果的にセラピー的効果があるはずじゃないかとも思ったりもする。

メックの打ち上げの時、当日パンフは「空気をつくる」のだったら、アンケートは何ですか?とkさんから聞かれたのだった。「つぎにつなげる」かな?と思いつつ、ちょっと、制作さんの仕事をメモっておこうと思っていて、ようやく、そのレジュメを作成した。まだ、メモ案なので、追加したり、言葉を変更したりするかも知れないが。以下、「制作さんの仕事」
・・・
制作(アーツマネージャー)さんの仕事
― パフォーミングアーツの場合 ― メモ案

準備・プロセスづくり
 企画会議・・・メモ、資金計画
スケジュール調整・・・スタッフさがし、連絡網づくり
 稽古場・ワークショップ場・公演場所さがしと予約
 アウトリーチ・関連企画の提案・調整

資金・協力づくり
 助成金、協賛対象候補リスト調査
 企画案(企画書)づくり・・・助成申請用、協賛者・協力者・後援者さがし用  企画書送付
 プレスリリース用ペーパーづくり・・・プレス発表準備、プレス送付・電話・訪問

期待をつくる
  チラシづくり・・・宣伝美術家(写真家なども)えらび、イラストレーターなども
           置きチラシ、挟み込み、送付
  ホームページ・ブログづくり
  チラシやHPのための撮影会

具体化していく
  招待者・プレスリストづくり → 招待状発送、案内(顧客名簿)発送
  チケット販売・・ぴあ・ローソンなどとの契約 手売り(関連会場への販売委託など)
  メール送付、ブログ・掲示板などへの書き込み
  取材対応、稽古場案内
  事前のアウトリーチ開催(その告知、意見集約)
  公開稽古、試演会(ワーク・イン・プログレス)による告知・批評効果

空気をつくる
当日パンフづくり・・・席についてからの短い時間にどう役立つか。
          終わってから保存してもらえるようなものか
         (有料パンフレット?+当日販売ノベルティや脚本・DVDなど)
            アンケート、他のチラシの挟み込み

つぎにつなげる
  アンケートづくり→何をどのように聞くのか
          回収率をどうやってあげるか。それをどのように分析し共有するか
  打ち上げの予約、確認、誘導
  ・・・打ち上げを批評家対応や次の企画のはじまりなどとして活用 
  当日写真、動画の撮影者さがし。記録の実施と編集、保存 
                          
観客になってもらう ― お客さんが社会的自分を捨てる準備づくり
  客いれ、案内、誘導、荷物あずかり
  前説・・・諸注意(携帯・飲食喫煙・撮影は禁止かどうか、休憩の有無、上演時間など)
       会場案内(非常口、誘導者)観客の心と身体、両面からの準備を促すもの

つづく心ばり ― 公演中から公演後へ
 非常時の対応・・・導線の確認、トイレ、非常灯点灯、感染症・食中毒などへの気遣い  
 スムーズな客出し(アンケート促進)、挨拶、料金の確保   
 観客数の把握
 アンケート、ブログなどでの感想を集約
 招待客・ポスト記事を書いていただいた方などへのお礼状(メール)
収支決算づくり 助成・協賛団体への報告書づくり
・・・


6/3(水)

2週間あいた授業というのは、どうも、たがいにうまくなじむまでに時間がかかる。
それに人数が40名を切ったな。アーツマネジメント論。
近大と同じように、これから、「アーツと社会」の「社会」の話をするので、その前に、みなさんの「アーツ」についての自分なりの定義を書くようにいう。つまり「自分にとってアーツとは?」で始まる文章。

結果は、こんな感じ。"http://docs.google.com/View?id=dd2cpzz4_201hpm8xtms"

近大の学生の言葉"http://docs.google.com/View?id=dd2cpzz4_1982n223q4h"と同じ部分と少し違う部分があって、少し比較してみたりもした。

午前中、総務課の若い職員が来て、大学の規程の用語統一について、意見を聞いてきた。
ようやくだ。いいことだが、接続詞をぜんぶひらがなにするというのは、逆にめんどうにならなければいいが。法令としては、「及び、並びに、又は、若しくは」の4つだけ漢字を使うというのが国などの原則なのだけれどね。

14時50分から大学評議会。
そのあと、来年度のゼミについての学部長などとの打ち合わせ。
そのまま、帰ろうかと思ったが、一念発起して、地域公共人材開発がらみでアーツマネジメント人材養成のFD企画(予算)案を紙に落としてみた。
3回するが、2回はめくるめく紙芝居WSを核として、それ以外はまた劇研とかと相談しなくちゃいけないが、元立誠小学校あたりでできれば面白いじゃないかという試案になった。

帰ると、家族が3名になった。5日には、1名〔自分のみ〕に減る(2週間だけ)んだけど。


6/4(木)

3名の朝は、すこしにぎやか。
近大へ。NPOの話などをするが、ボランティアとの違い、企業との違いなど、けっこう食いついてきてくれて嬉しい。

行く前と帰ってから、中島みゆきのライブDVDを1枚ずつ鑑賞した。
『歌旅 中島みゆきコンサートツアー2007』(ヤマハ、2008年)。
前の都庁のあとのホールでのライブ。間あいだに、モノクロのバックステージ映像が挟み込まれている。ミュージックプロデューサーは瀬尾一三。プロダクションディレクターが福島健太郎。
授業での活用としては、ライブで一枚、バックステージをもう少し詳しく一枚あると、助かるんだけれど。でも、長く続く歌手のいまがよく感じられて楽しい。
気張る声の出し方、ホーメイに通じるなあ。


6/5(金)

未明、3時半に起きた。そのあと起きていた。
たまたまなのだが、電波時計の表示がおかしくなっていた。
さらに、ブラウンの髭剃りの充電がちゃんとできず、うまく剃れない(髭を一部はあれでもとっているのだ)。
寿命かなあ。

・・・・
あれこれ、なんだか、ちょっとアンラッキー状態ですけど。だいじょうぶでしょう(たぶん)

いや、単なる気候のせいかもな。
きっと、6/7の人形劇、多くの人たちがくるのじゃないかと思ったりもする。
<a href="http://blog.canpan.info/0622/daily/200905/04" target="_blank">http://blog.canpan.info/0622/daily/200905/04</a>うれしい悲鳴になればいいのだが。

いま、ダンス&ピープルのごしまさんからメールがきていて、初でふですってあった。
小暮さんも来られますか!だって。まあ、そりゃあ、実行委員なんだから、さ・・・9時に集合です。
NHKラジオの取材があるようで(かえっこ)、でも、音だけでかえっこバザール取材できるのかなあ。
なぜかファックスだけ来たんだが、かえっこ会場で流してみたら?という音源を送るとどこか(福島県らしい)の和尚さんが言ってきてびっくり。怪しく、おもしろすぎ。その音源は、『かえっこWorld〜マーチ〜』というらしい・・・

3回生有志が、紙芝居をするのだが、できたら、子ども参加型にならないかというとえらく乗り気になった。
まあ、あんまり即興で出来るとは思えないのだが、まあ、やる気になるというのは、希望がある。

かえっこアンケートがいささか子ども中心とは違うようになったという指摘は、じつはうすうすぼくも思っていたのだが、外部で言ってもらうと直しやすい。ちょっと、5/10バージョンも取り入れよう。

そんなことより、「都市とアーツ」に、劇団態変の小泉ゆうすけさんと黒子スタッフのキダさんが、黒子などのスタッフ(炊き出しなど公演間際からのスタッフボランティアも色々あり)こられたのだった。冒頭ではなく、終わりの方ということだったので、20分弱を残して、日本の古典映画は黒澤明だけじゃない!!というセッションを終わった。
そのあと、実に硬度で的確な態変がめざす障害者だから出来る表現についてのお話と映像、そして、小泉さんという両腕のない人がどうやって起き上がるのか、についての健常者である学生との比較というデモが行われた。いやあ、こんな面白くもスリリングなことをしていただけるのなら、小津と清水だけにして、成瀬はまたの機会にすべきだったと反省。

やっぱり、溝口と小津、そして、清水と成瀬か・・・いやいや内田吐夢をみさせないと古い映画は日常を描いているものばかりだと勘違いしたままになるか・・・いや、むずかしい。つまり、可能性が残っている授業計画だわさ。

他大学の学生さんの質問に答えておく。
・・・・・
> あと、一つ曖昧で整理しずらいことがあるので確認したいのですが、
> 「紙芝居」は、アート、アーツ、芸術文化、どの表現がより的確なんでしょうか。

そうですね。うーん。「アート、アーツ、芸術文化」のどれでもいいんですが、それぞれ、それをどう定義するか次第かも知れませんね。それよりも、自分の論文自体をどれに統一するか、ということのほうが第一でしょう。
たとえば、紙芝居は、「紙」に描く絵画という面ではビジュアルアーツと呼べるが、他方、「芝居」とあるように、一人芝居、つまり演劇というジャンルを包含するパフォーミングアーツであるともいえる。したがって、日本の下町文化が昭和初期に生んだ、「紙芝居アーツ」と呼ぶしかない独特のアーツジャンルであるということにしてみよう云々・・・
・・・・・
藤浩志さんのブログ<"http://geco.exblog.jp/">を読んでいて、そういえば藤さんは美術家なのに、アートも使うけれど、ネーミングにアーツをよく使うなあ、と改めて思った。どう藤さんは、アートとアーツを区別しているんだろう・・・藤さんにこの学生さんが聞くと面白いかもな。

政治学概論氈B先週が余りにもうるさかったこともあり、行政法氓ナミニテストをして意外と好評だったので、こちらでもやってみた。
問題を作るというのは、教科書があるので、そこから出しているから、こんなものでもまあいいのだろうが(はじめ出るページを言ってからテストした)、入試問題だったりするとホントに問題を作るって大変なことだなあと思う。大学でこんなことをするとは思わなかったな(むかし入試は作ったことあったけどさ)。
http://docs.google.com/View?id=dd2cpzz4_205drrx5hd2


6/6(土)

5/10のかっこバザールから、5/30のめくるめく紙芝居、そして、明日、6/7の第5回子どもの文化フォーラム(第4回かえっこバザールinやましな、デフパペットシアターひとみさんの人形劇、ライブステージ、遊びコーナーなどのコンプレックス)と、春の三連ちゃんの最後である。

明日が一番大掛かりなので、無事終わることを祈るのみ。

今朝はめずらしく、5時ごろ気持ちいい夢を見ていたら、国際電話。
向こうは夜の10時だという。まあ、いつもなら起きていたのだが。
自分は起こす方なので、起こされる不機嫌というものを久しぶりに体験。

口内炎が心配。
ゆっくりして、大学へ。引き換え券が心配だったので3回生に作ってもらう。
お駄賃は、この前の映画の途中から最後までと「紅の豚」の途中まで。

かえっこ委員のFさんが早くきて、上回生と交流。こういうことを、昔はTAM研でしてたんだと思い出す。
ゆっくり、再構築しなくちゃな。
タクシー2台で、東部文化会館へ。残りの2回生が平台運び。
3回生も3名来る。3回生は、二つ遊びコーナーをすることになった。
一つはチラシにも載せた紙芝居コーナー。どうしようもなかったら、私が子どもたちを使ってしようかと思っていたが、何とかやってくれそうだ。
あと一つは、連鎖小説づくりみたいなもの。将棋作曲ならぬ将棋小説かな。まあ、やってみてもらおう。

2回生も元気がいい学生が中心に「あてっこZoo」を試行錯誤している。
動物の英語とシルエットによるあてっこというものなのだが、答えを大人しい男子学生にこそっと伝えるところが味噌だ。

21時に準備終了。かえっこバザール本体はまるで任せたままになっている。ウェルカムの仕方の工夫が秀逸。これは、うまいなとうなった。会館から借りているものの管理に十分注意するよう明日もいよう。
はんこやカードなどもそうだし。例の福島からのなぞのかえっこソング、来ないかなと思っていたら、会館に来ていた。

打ち込みで曲を作っているようだと学生。それをカラオケにして、子どもさんたちが歌っている。
いい感じの外れ方だ。中毒になる?と一人の学生。もう一人の学生と私だけ口ずさんで・・・歌詞をメモることを子どもにお手伝いしてもらい、一緒に歌うというのはどうだろう?もんだいは、学生の許容範囲か・・

帰り、すぐ帰ればいいのに、通りみちの居酒屋でビール。
風呂沸かしてすぐ寝ればいいのに、サッカー、ウズベキスタン戦。前半のはじめに得点が入ったので、もう寝ようと思いつつ、アウェーの雲行きの悪さに心配になって、つい最後まで見てしまう。で、寝ようとするのに寝付けない。一番眠いときをのがすとこうなるなあ。遠藤のシュートが入っていたら、はやく寝たのに、な。


6/7(日)

9時に東部文化会館へ。18時、大学に学生たちと荷物を運び入れて、無事、第5回子どもの文化フォーラム「色んなかかわり、広がれつながり。」終了。焼津の地酒がめちゃうまい。

コメントつき写真は、ここに→http://picasaweb.google.co.jp/kogurenob/4In5#

いろいろ収穫はあって、それはコメントつき写真に書いたが、予想以上にすごくよかったのは、デフ・パペットシアターひとみ『はこBOXES〜じぃちゃんのオルゴール♪〜』だった。15時すぎから10分間の休憩をはさみ90分間。構成/演出:くすのき燕(人形芝居燕屋)、美術:太田拓美、音楽:田丸智也/やなせけいこ、照明:後藤義夫(有限会社ステージ・アイ)。6名の出演者、人形を使う人たちだが、人形を使わない登場人物、そして、音楽演奏家でもある。少ない人数でのきびきびした転換。そのなかに聾者もいるというのだからすごい。それをまるで感じさせないというのも一つの到達点だろう。

ハピーエンドという枠の中で、さりげなく、戦争でのあっけない死、同じような自動車事故死、満員列車などが表現される。人形だからさらりと死んだり吹き飛んだり洗濯機でぺっちゃんこにされたりできる。人形劇であることが演劇の簡易版というものであるばかりではないことの証明。そして、障害者との関係までそれはパラレル!

鈴江さんのワークを受けた連中は照明や、箱だけの演出が特にビビットな印象を受けたと見える。現場で学生たちが変わっていく。そこに見とれるだけで精一杯になるのだが、その先には、ここのテーマである子どもたちが変わる!ということをもっと見据えなければならない。そして、地域が!であるが、現場にも足を運ばず、大上段だけいう(演説やかっこつけた学術論文だけですます)大人たちがいかに多いか!政治家だけではなく、学者や教員たち。偉そうにできるのは、現場とともにいないからではないかなとも思うわけで・・・


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