24 11/6(土) 

松山ダンスウェーブ『アマンダ・ミラーのワークショップ&デモンストレーション』

朝、松山空港へ。99年度の松山ダンスウェーブ。9月にはイスラエルのヴェルティゴが来てワークショップとデモンストレーションをした。小学校でもワークショップをしたという。

さて、松山市はドイツのフライブルク市と姉妹都市を締結して交流を続けている。

そのフライブルク市立劇場のレジデンシャルなカンパニー、Ballet Freiburg Pretty Ugryの芸術監督であるアマンダ・ミラーが、松山ダンスウェーブ(主催:松山市、(財)松山市施設管理公社)で指導するということになった。

そのために今までのワークショップよりも、長く深い関係が期待されている。

そういうこともあり、いままでは1週間以内ぐらいだったが、今回のアマンダ・ミラーのワークショップは、10/27〜11/7までの長丁場になった。

まず、Pretty Ugryのリック・カーンのみが来て、じっくりラバンシステムを教授。

「ナインポインツ」をじっくりやったために、参加者(25名ぐらい)は、いままで無意識に動いていた部分が多かったので、今回は身体を意識するために普段使わない頭を随分使った、と言っていた。

それから、アマンダもやってきて、その基本を延長したり、ナインポインツを超える(一度忘れる)動きをつけ加える。

今日は、夜のデモンストレーションの直前のワークショップ。
12時35分から、松山市総合コミュニティセンター内リハーサル室にて。
少し狭いぐらいの人数だが、うまく間を置いて身体を動かしている。

準備体操でも、背骨を伸ばす、目を広げる、「ダイアローグ」する、両手を伸ばし何かをつかむ、というふうに、今日特に行うワークショップへと徐々に方向づけていく。そのうち、面白く大胆な動きをアマンダがして、これまでは準備体操でここからは振付、という感じではない。

背中を伸ばそうとして堅くならないように。ナインポインツを通り越して伸びるエクササイズ。両手でヒモの両端を持っている形を作って、相手にとってもらう。相手を良く見て動く練習。

あなた自身を聞いて、と。自分の身体をトントンと指で触って、動かしていく。動きに明晰になる必要が指摘される。流されない、「アーティキュレーション」ということばが多用される。

それと、「インディペンデント」ということば。これは自分自身の身体と動きを見つけることでもあり、文節(明晰)性を獲得するための身体の部位の自立(自律)でもある。始めよう、という感じで「イニシエーション」ということばもよく彼女は使う。

少ししてから、明日ご一緒する舞踊評論家の立木あき(漢字が変換できない。火偏に華)子さんが来る。新入社員の愛媛新聞文化部のI記者は熱心に取材。明日のダンス鑑賞ワークショップにも参加するという。あと、役所の人で「広報まつやま」担当のMさんが写真を撮っている。

夜のデモンストレーションの説明。公演ではなく、こういう風にワークショップをしてきた、ということを明らかにするためのものである。

3つのTASK(課題、任務)が与えられて、それに基づいて即興的に踊る。誰が出るかは自由。
ただ、1人目、2人目、3人目、4人目と一人ずつ増えて、5人目が出てきたら、最初の一人が場所を探りつつ、退場。
後は自由に退いて「そして誰もいなくなった」状態に(だいたい5人目の人がラストのソロを踊ることに)。
そして、また次のTASKが与えられて、5人が出場。それが5回ほど行われて全員がステージに出ることに。

デモの本番とは少し違ったが、たとえば3つのTASKとは、long=sound=inside downとか、nose=leg=empty spaceとか。

自分でも予言(予測)できないもの(unpredictable?)がでるよう、頭と身体を自由にすることに留意して。

アマンダ・ミラー、リック・カン、ワークショップ受講生によるデモンストレーション。

今年初めに伊藤キムのデモンストレーション&パフォーマンスした所と同じ、コミュニティセンターこども館。19:07〜20:18。

半円形になって、数段ある階段に座布団、備え付け椅子。キムの時よりは少ないが、小中学生ぐらいの人や親子づれ、アマンダが自転車ですれ違った外国人の二人などなど。明日のダンス鑑賞ワークショップに参加する人たちもいる。

まず、準備のエクササイズから。アマンダが、このレベルになるまでの過程をしっかりと見せよう、と言っていた。アマンダが少し踊ってみせる。柔らかいが、ただぐにゃっとしているのではないことは、その反復可能性とか、基本軸などで分かるような気がする。

それから、3つのお題による本編へ。音楽が面白い。しゃべりがあって、鉄砲がなったり、音楽は軽快なフレーズが続くと思ったら中断する。パフォーマーは周囲に座っている。

まず、「グリッド=脚から動く=後ろへ下がる」。アマンダから、グリッド(縦横の線上を歩く)を忘れがち、と指摘される。

次からは:「shin(膝から下)=empty space=circle」。これにはリックも参加。「inside out=long=ear」。「斜め方向の動き=直角=自分で自分の動きを決定する」では、早くでなくちゃ、と初めのソロの人を十分踊らせないまま、みんな出てしまったので、やり直し。

アマンダは、声は優しく繊細だが、がんと曲げない厳しさがあって、そこはさすがだ。風体は、ノースカロライナ出身だからか、構わない。赤いトレーナーなどは穴が空いているようだし、ズボンのトレーナーには踊ると小銭ががちゃがちゃ。

最後は4つのTASK。「腰骨から動く=telephone conversation=video=upside down」。打ち合わせの全くないコンタクト=インプロビゼーションが、アマンダとうすみどり色の服の女性とで行われて、クライマックスになる。

リックとアマンダの絡みで、アマンダの帽子がとれて・・・。はーはー言うアマンダ。

彼女の合間合間の説明でも、freedom、independent、articulation、openmindness、という言葉が大切なポイントを伝えようとしていたようだ。

夜は、受講生とアマンダらと一緒に飲食。特に通訳の人も色々悩んでいて、最後はケーキ食べたりして午前様になった。

アーケードの所かで、2〜3人の受講者が路上パフォーマンスをしてきた、と25時にケーキ屋に入ってきたのには驚いた。どんな踊りだったのか、少しアマンダ的なのもあった、らしいけど。

なお、翌日(11/7)は午後と夜に、立木さんと私で「ダンス鑑賞ワークショップ」をした。

第1部「ダンスをみる」、第2部「ダンスを書く」。

彼女が持ってきてくれた色々なダンスビデオを観て感想を言い合ったり、ダンス批評を読んだりして、ダンスを踊らない楽しみ方、とかダンスを言葉にすること、などにも興味を持ってもらおうとするもの。

第1部は7人(ワークショップなどが重なってしまった)、第2部は愛媛大学ダンス部の学生が多く来たので20名以上になり、松山のダンスウェーブも、漣のように繋がっていってくれそうだ。


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