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4/7(金)
アサクラコンサート企画『ピアノ・トリオの夕べ』京都コンサートホール小ホール

京都コンサートホール小ホール。

いつもなら、ちらしにあるように「紅しだれ桜/北山爛漫」なのだろうけど、少し開花が遅れている。
桜を待つために、少し冬が寒い方が風情があるから、朝倉さん(アサクラコンサート企画)が気にするようにこちらは全然思っていませんから安心して(桜色の「おたべ」をお詫びに配っている朝倉さん)!

ジュリアード音楽院教授/巨匠アンドレ・エミリアノフとジュリアードの仲間たち『ピアノ・トリオの夕べ』、19:10〜21:08。

21:02に終わって、アンコール。(いま演奏したばかりの)チャイコフスキーの第2楽章からオルゴール(music box)の変奏曲部分を再び。

客席で、福井県武生市で音楽祭を続けている文化会館の田中館長に会う。6月に行う音楽祭で、作曲セミナーをする事になったという。秋吉台20世紀音楽セミナーの代わりという感じもある(秋吉台でもサマーキャンプはあるようだが)。
作曲の指導者は湯浅譲二と細川俊夫。それに現代音楽のスペシャルな演奏家。

後ろの席で、男の子(小学校低学年)が、お父さんに聞いている。

(子)ねえ、この紙(アンケート用紙)に何を書いたらいいん?
(父)何も書かんでいいわ(下に捨てとき)。内容のことなんかわからへんやろ、おまえには。最後までおまえは黙っとけばええんや。
(子)・・・・。(好きなこと書いてもいいんよ、テストとちゃうんやから、と心の中でつぶやく私。)

さて、まずベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第11番〜「私は仕立屋カカドゥ」の主題による10の変奏曲。18分の愉快な曲。
さっそうとチェロのアンドレ・エミリアノフがやってくる。
ピアノ/アルバート・ロト、ヴァイオリン/若林暢。朝倉ファミリー(朝倉さんちのコンサートではお馴染なので)の二人にゲストがやってきたという風情だ。

チェロのソロの柔らかさ。田舎の歌。

今日は変奏曲(形式)を楽しもう、というのもテーマのようだ。このホールはあまり響かない(昔の音楽よりも現代物に向いている)けれど、和気あいあいな感じがよく出ている。

次は松村禎三/ピアノ三重奏曲(1985〜87)。24分。ゆったりと構えた心が聴ける。思ったよりけっこうシリアスというか、壮大な風景が感じられる曲。現代音楽にありがちな、特別風変りな演奏や曲づくりではない。

確かに、前曲に比べたら抽象画に準(なぞら)えることができるかもしれない。絶妙なスタッカート。循環しながらろーろーと流れる部分は、少しずつ時が重なっている充実感がある。そして、高まった後に徐々に下って行く快感、爽快感。

ヴァイオリンとチェロの張りつめた対話。少しぐらい恐いことあっても大丈夫って言ってくれているような。そしてまた、高音の弦のテンションからの開放の気持ち良さ。

休憩の後、かなりの聴衆のみなさんのお待ちかね、チャイコフスキー/ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」作品50。49分。 

3楽章あれど、それほど長く感じられないからやっぱりいい曲。

でも出初めのこの甘いメロディーは何だろう。たまに、とても甘いチョコレートケーキをまるごと食べた気持ちになる。どちらかというとそのあとの、のどかで落ち着いた日常の生活の喜びが淡々と語られる部分が好きだ。

リズムに変化がある面白い所。オルゴールみたいなピアノが印象的な部分。速い演奏になる前には、チェロとピアノのしーんとした箇所があって。チェロのアンドレが足を踏み締めてときおり足音さえする。ピアノがゆっくりと刻む葬送曲のリズム・・・

2列目中央のおじさんが、ベートーヴェンの時もそうだったが、演奏が終わるとすぐに真っ先に拍手する(曲の終わりをよくご存じなのは分かりましたが)。

うーん。

ホール自体の響きが少し残り、そして少しの無音のひとときがやってくる。その瞬時の豊かさを聴いて(聴かせて)よ、ねえ後生だから。

さて、アサクラさんち(asakura@cb.mbn.or.jp)の恒例行事、大文字国際交流音楽祭2000(今年はすべてアルティにて)のPR。

○第1部 21世紀へのメッセージ・今蘇れ手塚治虫〜百万馬力の音楽会(案内役:中島啓江)。8/6。お昼の部13:00〜、夕方の部16:00〜。曲目:アトムによるロマンス、鉄腕アトム、リボンの騎士、ジャングル大帝、バンパイアーなどなど。

○第2部 風はやがて輝く風景に出会う〜再びアイヴズの森に分け入ろう。8/13、14:30〜

○第3部 日韓米のヴィルトゥオーゾと下北山の仲間たち。8/13、19:00〜。



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