Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Gekka-Bijin Other Side

192.
1/30(火)
女性デュオ《月下美人》先斗町/Other Side

つい最近に移転した先斗町のOther Sideへ出かける。前の場所から出なくてはいけなくなったようだ。前のOther Sideにて娘はなが飛び入りdayに出してもらったが、またそんな企画はあるのだろうか。
からふね屋ビル2階。京阪三条からとても近くて、23時には普通のバー(Ga-River-Plecos)になりカーテンが開けられ鴨川が見えるという。

ハガキを見せると前売り扱いで800円。ハヤシライスを食べ、バーボンをストレートで飲んで待つ。大津市(出身)の女性デュオ《月下美人》。初めは意識もせずちょくちょく聴いていた。

前は、地味で明るくはないが独特の匂いや音があるなあと思いながら、うつむき加減でギターとエレキベースを演奏する二人を観ていた。そのうちに、どんどん気がかりになりだし、月下美人からのハガキに反応するようになってきている。
「からっとした夏でなく蝉時雨でけぶるような弦のカーテン」、例えるとそんな感じだ。

彼女たちのCDが99年にすでに出ていて(MIXED NUTS RECORDINGS)あわてて帰り買った。10日ほど前、こだま(前はバスだった、つぎはひかりか)で二人が東京に行ったとき、新しいCDづくりの話が出たという。

今年の抱負「つめをきちんとする」を持つ山本佳名子のヴォーカルとギター、今日はほとんどしゃべらなかったベースの石田珠紀によってマイペースに9曲。19:32〜20:16。人数は多くない(10人ちょいか)。演奏する場所はフラットになっていて、バーからは見下ろす感じ。まだ出来たてで仮設っぽく、「ライブハウス」になりきっていない室内。

奇抜ではないが歌詞のよさが光る(もちろん、太陽の輝きではなく「月の光」によってだ)。借り物でなく自分の体内を通過した詩。ことばの大事さを十分に噛みしめ、それを生かすようにささやいたり、グルーヴしたりして曲を作り演奏している。

1)むいてもむいてもたどり着けないくだものね、というフレーズが気になる歌から。赤い土というタイトルだったか。メロディの移動が面白くて特徴のある曲。
2)Blue moon。アルバムにも入っている。つじつまの合わない話が私の回りにおこってる。少しわたくしフォーク調。

3)Love Song。小さくささやく演奏と声からじょじょに心が近づいてくる。そして届け届けよ、無口な祈り。
4)切ない出会いながら、強くアクティブな感じがすがすがしくかっこいい恋の歌。一秒で私が選んだあなた。一秒であなたが選んでくれた私。一目惚れなのね。

5)つぎはぎ。針で縫い合わせるよ、地表のカケラを。あふれたことば、つぎはぎのお気に入り。non love song(でもあるという歌)がどれだけあるかによって、その歌グループの生命の長さが予言できるかも知れない(なんて)。

6)季節で言えば当然夏。うんざりするようなどよっとした空気が夜になっても立ちこめているような音楽。私の月下美人の第一印象に近い歌。
7)天国ととなりあわせ。CDのトップの曲。忘れられないフレーズがある。《シンプルを身につけて生(行)きたいな》

8)フレンチドレッシング。これをRED LIONで聴いたときに、何だか明るく弾むようになったなあとびっくりして嬉しかった。裏声を交互に使うなど、変化も多い。近江のフレンチ味ってなんだか分かるような気がする。

9)最近の曲で、good,good,music。良い時間が流れる音楽。自分たちの歌についてストレートに考えている。

次は池よしろうというギターハーモニカの若い男性ソロ。3曲ほど聴いて、少し風邪気味なので帰る。まだまだ言葉が借り物のようで、そのために自分の思いが空回りしているように、おじさんには聴こえた。


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