Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》HARD TO FIND+SAGA Haruo
190.
1/24(水)
HARD TO FIND+嵯峨治彦『冬咲ら−ふゆさくら−』くろちく百千足館能舞台
地下鉄四条駅から西北へ5、6分(京都芸術センターより一筋西の新町通り)。くろちく百千足館(ももちたるかん)能舞台。新しい建物のようだけれど、表屋は解体された古い建物の梁、柱、建具を活用した南蛮料理屋。奧につづく母屋は工芸品ショップ。その二階が能舞台になっている。
ここで今日は、札幌からやってきた喉歌・馬頭琴/ケルティック風味アンサンブル『冬咲ら−ふゆさくら−』19:10〜21:03(間に10分の休憩)。主催は、民の謡(代表/森田玲、京都)。
喉歌・馬頭琴は嵯峨治彦。彼が北大の宇宙物理学専攻の学生のときから、ホーミーをするけったいな人がいると噂になっていたらしい。実はかなり頭が重かったのに霞を払うようにだんだんと軽く透明になっていくのが自分で分かる。すーっと鈴のような透明な二重の声の一つが脳のなかを駆け抜けていく。
特に飛び入りしてくれた等々力政彦とのデュオの効き目がすごい。濁声(そのうち透明にかわったりもする)が脳細胞を動かすのだ。
そして4人組のHARD TO FIND(1988年結成)。ハンマーダルシマー(ピアノと同じペルシャ起源、中国のヤンチンに似ている)の小松崎健がリーダー。フィドル(バイオリン)の小松崎操、ギターを静かに弾く星直樹。扇柳徹はアイリッシュブズーキを持っていたと思ったら2種類のウィッスル(木と錫?の縦笛)、山羊の革が貼ってある片面太鼓(ボウラン)をやっていたりするマルチなアイリッシュミュージシャン。
白足袋以外はみんな普段着。能舞台なので敷物が敷かれている上に楽器。客席は横に広い。ぎっしり。私は脇正面の一番前なので、真横から演奏姿が眺められた。音も問題なく届く。
1)天の風(モンゴル民謡)。始まりからホーミーが聴こえる。テナーの声に鈴の声。ハンマーダルシマーにギター、嵯峨の馬頭琴(モリンホール)。
2)ウーレンボム(モンゴル民謡)。速い曲。ボウランもフィドルも。この太鼓はぽくぽくとくぐもってリズムを作る。モリンホールのソロ(重音演奏)。
3)西方風(モンゴル民謡)。フィドルとモリンホール。
4)ダンス〜7:40(ユダヤ民謡)。クレヅマー音楽だ。HARD TO FINDの演奏。テンポが途中で速くなる。
5)ゴビの夢(小松崎健作曲)。懐かし系。
6)母への想い(モンゴル民謡)。扇柳は銀色の長いホイッスル。
7)ゴージナナー(モンゴル民謡)。ラブソング。典型的なメロディーなので手始めにこれをすることが多い。
8)マイ・ラブ・イン・アメリカ(アイルランド民謡)。彼らはやっぱりこれだね。ハンマーダルシマーってペタルをずっと踏みっぱなしにしているピアノみたいだ。
9)踊るユダヤの少年(ユダヤ民謡)。これもHARD TO FIND。耳になじんだメロディー。10)浜辺の歌(成田為造、大正7年作曲)。
ここで休憩。CDがあったので、この関西ツアーのために自分たちで作った『花遊び』とHARD TO FIND『The Crayfish
Party』を買う。
後半、等々力政彦と嵯峨治彦とのデュオ、タルバカンの演奏(3月の終わりに演奏あり)で、11)タルバカンの歌。そしてHARD TO FINDも入って6人による12)トゥバの子守歌。気が少し遠くなった。
13)花遊び(中国民謡)。14)窓の上のハエ(モンゴル民謡)。題名の印象とは違って美しい曲。
15)黄昏ホテル(フィンランドのコンスタユルハ作曲)。ブズーキを聴いていて、アイルランドの確かドーラル・ラニーが心斎橋クアトロで演奏していたライブを思い出す。
16)ドンシャン ポルカ グーグー。モンゴル民謡ドンシャングーグーにアイルランド民謡のポルカをくっつけたもの。
17)パパールンナイト(小松崎健作曲)。18)カイ(扇柳徹作曲)、ゆっくりとさせてくれる。19)オヨーダイ(モンゴル民謡)。ラブソング。20)ドロシーマギー(両小松崎のデュオ、操のフィドルは後半ぐんぐん感じが明快になってきたように思う。タイタニックで使われたらしい)〜オニールズマーチ。
アンコールは1曲。ビューティフルスター。拍手をいつしたらいいか曲ごとにためらう。それはハンマーダルシマーがずっと余韻を響かしているからだ。
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