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2/15(火) 
劇団八時半若手公演『風と黙ってすわってて』京都府立文化芸術会館洋室B

観ながら、こんなに早口だったろうかと考える。どんな舞台だったか。

受付にいた劇団八時半の山岡徳貴子と今回は照明をしている中村美保が出演し、兄役は長谷川源太・・そう1998.8.16、大文字の日・・・

いやいや結局観なかったのだ。中京青年の家で観ようとしながら行けずにとても残念に思っていただけだ。

記憶があると思ったのは戯曲雑誌「LEAF vol.8」で読んでいたから。でも、南半球のメアリーさんの髪の毛がどんどん短くなるくだりは何だか覚えているように感じたのはなぜだろう。

第21回Kyoto演劇フェスティバル(これは児童青少年演劇などの公募公演が主)参加、実行委員会企画公演(テーマは「男と女」)劇団八時半若手公演『風と黙ってすわってて』。作/演出:鈴江俊郎。19:08〜20:02。

京都府立文化芸術会館2階洋室B。少し早く着いて暗いロビーの電気を自分でつけて待っている。18時半に開場、あっという間に満席。60席ぐらいのところをつめて椅子を並べ立ち見を入れて、100人近く入ったようだ。

何と。いつも一番前で観ているはずの「演劇通い」(演劇批評紙)同人の星野明彦さんが、私と同じ段に座っているではないか。

鈴江俊郎さんに一番前に座ってみないでくれ、芝居がやりにくい、と言われたというのだ。それでも自分の信念から一番前で観たらいいのにと始まる前は話していた。

(が・・始まってすごい事実を知る。星野さんは、自らが感動するシーンに直面し、セリフが彼の脳髄を直撃すると思わず体が激しく前後し、うなり声を発するのだ。うーん、馴れ馴れしい笑いとかではない。実に真摯な観劇反応なのだ・・。私は、芝居と星野さんの反応の二つを楽しめて実に有意義だった。)

音楽は2段階変化。フォークからクラシックに替わって(クラシックの方は、ようこの同僚である山形さんが先に持ってきた音楽)暗転。

ようこ(東理子)のリビング。ようこの兄(伊藤隆裕)が一緒に座っている。

山形(長谷川奈津江)がまた男に振られそうになっているのに、ようこだけが大丈夫よと励ました。ために、ようこの家に山形が訪れるはめになる。それで、失業して居候している兄を同席させて、すぐに追っ払おうと・・・。

始まりは、どうして自然に兄が同席しているかを、思案するところから。耳かきとかシャンプーとか散髪とか、よけいに不自然さを増大するのだが。

山形は岡山出身。興奮すると隠していた自分がでて「・・じゃろう」という岡山弁が出る。妹ようこが逃げている間、兄と山形の趣味の会話。耳かきをとっさに趣味にしてしまう兄に対して、山形は「古筝(こそう)」が趣味だと。誰も分からない趣味をわざと選んでいるみたいだ。兄は「古い事」と聞き違えたりもする。

山形は、同僚の中田さん(劇中には登場しない)が手首を切った話をする。でも、ようこは中田さんには傷がないことを知っている。山形の両手首に巻かれたアクセサリーが隠しているものが気になる。

私は、いつも男に振られてそれを相談しようとして知り合いにもいやがられるのが「趣味」なのね、と言って帰る山形。

そうそう、兄は、妹の家に、いつも事業に失敗しては居候するのが趣味かも知れない。し、妹ようこだって、兄が来ると思って1部屋多いアパートをいつも借りてしまう。無意識のシスコン、ブラコンねと兄は言うのだが・・・(暗転)

その夜中、懐中電灯でここから立ち去ろうとする兄。

妹はカエルのゲコゲコいう音が、いつも聞こえるという。ようこが小学3年の時。おにいちゃんがゲームセンターに行きたいというので、お母さんの財布から1000円札を盗んで出かけた帰り。だませると思いつつ泣き出した。その時聞こえた田圃のカエルのゲコゲコ。それから、人にばれないか、と思ったときにはいつもこの「ゲコゲコ」が聞こえる。

私だって、いつも独りぼっちなのよ。だから、山形さんとだって切れないのよ(彼女との友だち関係を)。人生があるだろ。人生なんて言うな〜(客席で星野さん、飛び上がる)。

相似形なまでに、きれいに孤独な3人が夜中に浮かび上がる。そこに、山形からの電話。子どもができたメアリーさんの話を、妹がまたする。この時は、扇風機にとりつけられた明かりが灯って、違う次元だということが分かりやすくなっている。流れ星はほんとうにあるの?(暗転で、暗くなる前に、妹が先にはけてしまったのは残念)

翌日。兄(妹の家を出ていっていなかった)が職安から帰ってきたら、山形が座っている。ラストへ。妹が帰ってくる(鍵を兄が掛け忘れていたのか)。暑かったでしょ、いや、意外と風が吹いていて気持ちよかったと兄。職安で職が見つかったのではないけれど。今度はちゃんと古筝のテープを持ってきた山形(ほんとかなあ)、昨日は間違ってへんなクラシック持って来てしまいましたから。

自然に、妹と兄は近づいて(恋人同士の距離のよう)会話している。こんな親しい男女関係を、山形はいままで持ったことがない。妹ようこだって、おにいちゃんとだけだ。仲いいね、仲がいいことはいいことだよね・・・山形は包丁を静かに取り出す。暗転。

始まってすぐに、部屋の上の方に、オレンジの人形がギュッとくっついていることに気づいていた。きっと、ブーフーウー3匹の子豚・・の「ウー」じゃあないかなあ。服の横縞がかわいい。いま包丁を出している山形はこれを見るかしら?


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