Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Higashiyama Dance Mini Theater program A
204.
3/22(木)
京都市東山青少年活動センターオープニングイベント
『東山ダンスミニシアター』program A
京都市東山青少年活動センター〜New life style & Art support〜がオープンした。キャッチは「創造の扉を自分のチカラで・・・」。(財)京都市ユースサービス協会。「東山青年の家」という従来の名称も変更され、場所も清水道へ移動。隣には図書館もある東山区総合庁舎内に、すべてまっさらで登場。
先週のお芝居に続いて、東山ダンスミニシアターがオープニング事業として、今日から始まる。このオープニングのプロデューサーでもある東山青少年活動センターの西田尚浩さんによると、これからは中京青年の家で行われていた芸術系のワークショップが東山に集約される計画だという。
さて区役所のカウンターを眺めながら2階へあがると、そこにはダンス関係者が三々五々している。今日出番の竹の内淳さんと話したり、当日パンフも作っている清水君と、納谷ちゃんと二人で京都橘女子大学文化政策学部こぐれ研究室へ遊びに来てもらう段取りをしたりしている。と・・・
鍵盤ハーモニカの音が聴こえてきた。
モノクロームサーカスのテーマソングだ。庁舎の3階で踊っているらしい。ビデオカメラを西田さんが持って撮している。玄関で踊っていると自転車でやってきた人たちも思わず何事かと立ち止まって眺めている。
鍵盤ハーモニカの音は周囲をうるさくしない。どこか夕方の街角にぴたりとくる平べったい音だからかなあ。見えない人のための誘導道にそって並ぶ具合がモノクロームらしい。
散歩ダンス。
峠君が坂本さんや森さん、ちよちゃんらに混じる。2階のロビーのところで早めに来た私たちも即興の踊りを眺めている。座っていた竹の内淳さんは、坂本さんに誘われるままに、デュオを始めた。本番前なのにアクロバッティングなこともついつい出てしまう。
コンタクトムーブメントを中心とした竹の内淳と坂本公成のデュオもなかなか楽しいもの。竹の内が佇むと、おのずから背中の線が周囲の空気に影響を与えるから不思議だ。
その変わった空気に坂本の身体が引き込まれるように沿っていく。ダンスを観るのも久しぶりだったので、もやもやしていた頭の霧が一気にすっきりしてくる。
さて、東山ダンスミニシアターの会場である創造活動室(175m2)へ入る。80席ぐらいだろうか。ダンスするフロアー(黒いリノニウムが置かれていた)はまずまずあって横浜STスポットぐらいか。袖はない。周囲は黒い幕で覆われている。床はフローリング、靴を脱いで入る。
今日はprogram A で土曜日のソワレでもこのプログラムが観られる。
ENTEN[ZAP]。19:06〜19:28。4人(池端美紀、原和代、佐藤健太郎、竹ち代毬也)のダンス。映像などは用いない。これぐらいの少人数のENTENを観ていると、実に意外性と可能性に満ちていることが実感できる(大人数で長いバージョンでは、満載されるアイテムが逆に相殺し合うように思ってしまうのだ)。
特に冒頭の、横からの照明(吉本有輝子)は、ここのダンスびらきに相応しい驚きに満ちていた。音楽(舩橋陽)の繰り返す騒がしさもありそうで意外にユニーク。音楽が少し優しくなりおだやかになったので、このまま終結するのかと思っていると、初めの騒がしさに戻る。
粘り腰、あるいは、繰り返す焦燥感、ヤワでない神経症との戦い・・そんな単語を想起される独特の踊りだった。
次は、竹の内淳/JINEN舞踏公演“STONE”、19:36〜20:14。ENTENよりずっと長かったことが不思議でならない。物足りないというほどではないが、もっと観たいというのが正直な感想だった。基本的な構成は同じ作品(長いバージョン)を観ているからかも知れない。
あるいは、始まる前に彼の踊り(特にしなるバネのような背筋)を楽しんだから、更に次なる竹の内の冒険を知りたくなってしまったからかも知れない。
音楽は中島光一。竹の口琴の素朴なリズムが竹の内をあんなに旋回させるなんて、やっぱりすごいチカラが音にはある。それも、竹の内を動かす為には自然素材でないとダメだということが実によく分かる。竹筒が石に出会う音。太鼓とつけられた鈴。
ENTENが都会の人工的なパタンを踊るから実に鮮やかなプログラム構成だ。
トリイホールでよくカメラを撮っている女性が竹の内淳を初めて撮ったので興奮している。彼の裸の明暗はくっきりとしたコントラスト、足指の硬直は荒野の樹の枝、顔の変容は舞踏の神髄を明解に伝えている。一番前の客席に座っていた髪の毛を剃った男性に接触する竹の内。これが一番絵になったと思う。
最後にお楽しみプログラムは、花嵐の3人(伴戸チカコ、On、むしちゃん)。18:21〜28。『survive(熱臓)』。
上念さんが一番期待してるって半年前ぐらいに話していたけど、本当に私も彼女らに目が離せない。
シンプルなシチュエーション、インドの神さまみたいな腰のねじり、北村成美的な(いやスメリーぽいという方がいいかな)オーバーアクションが楽しい。
でも、濃い舞踏の出自をきちんと消化した顔が、3人3様に堂々と引き裂かれ(臓器までが見えたかどうかは分からないが)、ダンスの奥底の生命力が伝わっていた。
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