Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》J-music Challenge-2
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第2日目は名古屋へ直行した。昨夜は入れなかった人がいた模様。その人たちは今日のチケットを昨夜に買って来ていた。開場が少し遅れて長い列、今日も多いけれど、少し余裕がある。
愛知芸術文化センターB1の小ホール。
愛知県文化情報センター企画、特集公演『若手邦楽家の挑戦〜伝統と個性が創る現在の音楽』の第2日「人間の個性が表現する」。18:53〜21:16。
はっきり言って今日の方が凄かったんじゃなかったかな。昨日はまだ手探りだった部分があった。今日の、日本の若手3人(4人の時も)が一緒に演奏する第2部の数曲は、どちらが主でどちらが従とかの役割分担がないため、幾たびか、のめりこめる快感の瞬間があった。昨夜があっての今日のようにも思うが。
第1部は、国境を越えたグループ「微妙」。
民謡の唄と太鼓の木津茂理(朱に近い赤い着物姿)の唄だけのソロ《あいこ》(八丈島の盆踊り唄)からスタート。続いて、《といちんさ》(富山県)。フェイ・ジェンロン(大三弦)とホン・チェドン(ムン・ギョンア急病につき代わりに。でも、伝統に根を下ろした美しいカヤグムだった)。
《辺さい之夜》フェイ・ジェンロン作曲。中国上海出身のフェイ・ジェンロン(日本語も少し話せる、まん丸い人)が大三弦(大きい、珍しい楽器)をつま弾く。軽快だ。中国の楽器はどんどん改良されているというが、これも技巧を凝らせるようになっていて、バンジョーを聞くようだ(少し美国=米国が交じっているのかな)。
対してホン・チェドンのカヤグム(膝に載せて奏でる木の音色が低めで深い感じの琴。音量は日本や中国のに比べ小さめ、室内で静かに弾く感じ)で《チャンブ・タリョン》(シャーマンの踊る伴奏曲)。素手で弾き、音が膝に伝わって体も微小に響いているように思ったりする。
中国、韓国、沖縄の子守歌。
19:32まで。休憩しながら、琴/筝についての、各種レクチャーを受けて実演を聴いたりしたら楽しいなあ、と思う。演奏者やお稽古層は薩摩琵琶などと比べ比較的多いだろうが、聴衆は少ないのでは。
第2部は19:43から。太棹三味線の田中悠美子が下手(黒の上半身に赤い着物を巻き付けている昨日と同じ姿)、上手に八木美知依(朱の鮮やかな着物に金地の帯。でも今日の演奏の方がアバンギャルドなの)、中央が一噌幸弘(紋付き袴、帯に4本の笛が挿されたいつもの姿)。
1.《ヤマカガシ》(作曲/一噌幸弘)。テンション高く、笛に殺気のようなものも漂う。田中はベースのような通奏低音。毒蛇の名前が標題、でも意味はほとんどない。親父ギャグばかりの一噌幸弘のMCと演奏の対比が切り立っている。
2.《はなこ》(作曲/田中悠美子)。安珍清姫のお話。乱拍子のお能の世界というよりも、やはり浄瑠璃的。でも、音が切れ切れな分散をなし、情緒的な音を排除している。昨日も出演してた片岡裕介がアフリカ?の太鼓を叩く。鳴り響く能管から、なぜか通俗の声がもれる、ひひひ、おばあさん。
今日の方が八木美知依は、同時代の楽器を演奏している感じがする。八木美知依の20弦?筝も今日は活発に持ち上げられたり叩かれたり、インディペンデントライブハウスで見られるような活躍をしている(隣の初老のおばさんが、いつになったら「きれいな琴」が聴けるのだろう、と隣のおじさんに話しているけど、ね)。
3.《Sea Wall》(作曲/八木美知依)。ごめんなさいね、でもぼくはこういう筝が好きなんですよ。別の楽器のようでしょ。なぜか、鯨の髭のようだ、という訳分からない形容詞が、この筝の演奏中に思いついた。困ったことに生来、無調的な音楽が好きなのだ。一噌幸弘は、飼っていたアフリカツメカエルが死んだので、今日は追悼演奏らしい(ナンセンスなシュールさ)。
田中悠美子とフェイ・ジェンロンの4.《三弦二重奏》。物まねは中国のお家芸だ。鮮やかに馬の足音を描写する。
5.《ずうたぁ》(作曲/一噌幸弘)。初めの三人組。少しメロディーがあって私には休憩的。
韓国のカヤグムを中心に、6.《トラジ(桔梗)》、そして7.《恨五百年》。八木の筝が前にあって、ビジュアル的に問題かな。ゆっくりと音が発音されるので、太鼓と少しずれる感じのリズムが独特の伝わり方をする。
8.《たまて》。義太夫節の摂州合邦辻より。田中の声が響きわたる。全員(7人)で。終わりの方に、木津のボーカリゼーションが穏やかに入るのが意外感あり。田中とは絡まず。
9.《ばらん》木津中心の曲。今日の中では八木の筝が一番古典的に演奏される(となりのおばちゃんは満足したかな)。
10.《レレレの舞》(作曲/一噌幸弘)。狂言師にレレレのオジサンの格好で舞ってもらったのでこの標題がつく。ワンと犬の声で始まり、篠つく音の雨。笛の穴を押さえて離す指の力を感じながら見て聴いている。
最後も一噌幸弘の曲で、11.《蚊の大群》。7人全員で、「ラ」音中心に響かせる。弱るとG#、ユンケル飲んだ蚊はA#になるのか。イ短調。一人一人が独奏していく。締めくくりに相応しいライブ感覚だ。やっぱりカヤグムの深い木の音(鳴ると音量はすぐに減衰する)が気になる。どこか、アコーディオンの音がしたように思ったのは幻聴だろうか。
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