Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》KASEKI AUTO-BI
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関西観劇ネットワークhttp://www.kangeki.gr.jp/というホームページが正式にオープン。東京中心の「えんげきのページ」と同じく、関西の演劇だけの1〜2行レビューである「観劇速報」などは、いまどの劇団が注目されているのかを見るために重宝している。やはり年齢層は20代が中心のようで、私などとはかなり感覚の違いがあってびっくりすることもあるし、意外と同じだなあ、と思うこともある。
そこで最も注目されている劇団の一つが、「化石オートバイ」だった(「世界一団」あたりも書込の件数が多くて一度は観ておこうとは思ってはいるのだけど。神戸大学OBはあと「赤鬼」でみんなKAVCの登場とともに伸びていっている)。
いま、この化石オートバイが、関西観劇ネットワークの「注目の公演」サイトに、「大きく心揺さぶられるのが好き」な「安永さん」によって紹介されている。
いわく「なんかかっこいいねん---」。「そない泣くとこないし、拍手喝采とともに幕が下りるようなラストシーンでもないし、元気が出るとか、熱いとか、そんなんではない」。「4人が、違う次元で平行して進むストーリーの中で、同時にいくつかの役を兼ねる。・・それが不思議にしっくりくる。何本かの話が平行しているのに、とてもわかりやすい。それから、4人ともびっくりするくらいカツゼツがよくて声が大きいので、セリフも聞きやすい。・・・照明がまたいい!今回も大塚雅史さん・・」。
ということで、梅田HEP HALL。化石オートバイ(第3回公演)『大人の星』作/演出:山浦徹(4人の役者の一人でもある)、19:04〜20:53。
高校生も含まれる若い客層。少年王者舘に来る客層とはだいぶん違う。超エリート風の嫌みさはなく、そこそこお勉強も出来、友達付き合いも遊びもうまくて、社会に適応しているけど、どこか飽き足らない部分もあって、不安になったり別の世界の夢を見たりする(こともある)、という感じだろうか。
かなりスマートでおしゃれ、でも軽薄でもがり勉でもない、ほどほどの優等生(元フリッパーギターのコーネリアスにここの銀河哲朗が似ているという安永さんの指摘が象徴的)のような、そんな微温的なカラーが全体的に感じられる。
思想性とか強い社会問題への感度とか、自己への内面のこだわりとか、そんなものとは無縁。HEP FIVEに並べられている気の効いた服やらグッズとも少し通じ合っているようにも思われるメルヘンタイプの芝居だった。
4本の柱(骨組みだけ)が、四角く地上を囲むように上から吊るされて中空でなくなっている。その上部の柱に囲まれているように見える部分に敷物がたぶんあって、明りが落ちている。そこが、中年の元サラリーマンの男(高須浩明)の家になったり、火星へと旅する宇宙空間になったり。
地球はいつも青い星、だから永遠の青年、大人にはなれない。そして人類はいつも思春期。だから、赤い世界の、大人の星である火星に行こう。
不眠症の少年は、寝ないので成長が止まっている(友だちが寝ているので一人遊びが多くなるし)。差別を受けていた節もあるが、そのあたりはさらりと通り過ぎる。少年役の縄跳ぴょん。彼女の歯が少し「そっぱ=でっぱ(これは差別用語かしら)」な中性的な顔と小柄な様子はとても好感を持った。役者としてかなりいけるかも知れない)
男が勤めていた会社の描写は実にシンプル(子どもが何も実社会を知らないでお父さんの話を元に作ったようにしている)。滴り落ちるコラーゲンを見つめるだけの「何もしないのが仕事」。
そこに、新興宗教や環境保護運動団体のなかでもカルトで、年取っても若者の青さにしがみつく「青春保護団体」が絡む。・・・・
実は、このタイプのお芝居(宇宙と自分が交錯するもの)は、90年代の主流となった「静かな劇」(関係性演劇)の前に、夢の遊眠社、第三舞台、遊◎機械全自動シアターとか青い鳥とか、80年代から90年代初めにかけて、ずいぶんあっていたような気がする。
成長が止まった永遠の少年が専務で、妻(妻は地球防衛軍へ)に捨てられた役割のない男が、少年に教育されて社長になる様は、童話にありそうだなあ、と思う。
ふと、これは童話「かえるくんとがまくん」(Frog and Toad・・・by Arnold
Lobel)シリーズ(ふたりはともだち、ふたりはいっしょ、・・・)だよと気付いて、自分的に合点がいった。
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