Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Laughing Voice From Soviet

246.
7/21(土)
ソビエトからの笑い声『ハイ・ブラック』京都市東山青少年活動センター

次はまた違う国名になるそうだ。劇団「ベトナムからの笑い声」ではできないことをやるという実験ステージ。そして、黒川によると、観客のことを考えずにやるらしい。
でもでも一観客としてとても可笑しくて、かつぐさぐさ来た。パーライス、まじっすか〜てか〜。うれすぃ、くりすぃい、いいっすよ〜。

京都市東山青少年活動センター・創造活動室、Higashiyama Act Challenge。
ソビエトからの笑い声(ベトナム番外公演1)『ハイ・ブラック』14:03〜15:05、監督/黒川猛。

操り人形の首がぐらぐらするところなどとんでもなく即興的だ。ブラックでシュールなコメディは確かに生身の人間よりも人形の方が容易に激しく世界をかき混ぜることができる、重力の法則もなく、首もちょんぎれるからね。ふと文楽のなかで人形ならではの濡れ場やエロチックシーン(能で言えば「俊寛」の始まりの部分とか)があったことを思い出す。

まずは美術スタッフの勝利だろう、スナックさおり(宮崎宏康、奥山さおり、黒川猛、堀江洋一、ジラフ教授)。宮崎は自分の頭部も美術小道具として提供している。観ながら、インドのジャイプールで人形劇の館に迷い込んだときと同じだと思った。至るところにブースがあってかってに操り人形が動いている。お土産に人形を買ったのだが、糸が縺れて縺れて・・。

黒い幕の中程に四角い赤のカーテンが閉まっていて、そこが人形劇のステージだ。ザ・ハイロウズのヒロトの歌が聞こえてくる。清掃車のミニカーが黒子の手で走らされてから、ちゃっちい幕が開く。
清掃車の後部に若い男が乗っている。燃えるゴミを集めるバイトの二人。ひょっこりひょうたん島を歌っているのだが「ぼいん、ぼいん」という合いの手が混じって可笑しくなっちまう。

まじっすか、まじっすか。小さなゴミ袋が小道具だ。掛け合いコント。人形遣いも時折会話に混入する。Castに黒川猛、堀江洋一、そして黒川和義(53)、黒川登美子(56)とあるが、これは黒川の両親だろうか。救急車の中の看護婦の会話が夫婦の会話になっていて、この夫婦を演じているのだろうか?

確かに燃えないゴミを出したり粗大ゴミが出たりする。ばらばら死体が黒い袋に入って出されたり。でも、バイト君があのゴミローラーに巻き込まれてしまうことは、大義も事件性もない事故だから、惨めにかわいそうである。それにしても二人の掛け合いの会話や歌は、人形だからこそ恥ずかしくなくぶっ飛べるのだろうと思う。

霊柩車のシーンは短い。棺桶に死んだはずのおにいちゃんがいる。棺桶の中には彼の死骸と一緒に燃やされる予定の記念の品が入っていて。まだ生きてるよ〜。霊柩車に出会ったら親指を隠さないと親の死に目に会えないって全国的な迷信なんだろうか。

救急車の中。運転手はジラフ教授風ロボット君。双葉マーク。縛り付けられた患者は死にそうなのかどうか、よく分からない。看護婦二人がなぜか夫婦。おとうさん、お茶入れましょうかと家の会話になっている。この車の中が一番複雑でぐさぐさにシュール。ぱぱぱぱ、パーライス。げろしそうになって鮭をもう一度飲み込むと鮭雑炊になる。
「霊柩車」シーンがまた挿入される。

ニューパトカーに若い警察官と、所長が乗っているはずなのに、坂口厚生大臣の人形が乗ってしまう。これはもちろん間違い。それで簡単に取り替えてしまう(取り替え可能なお偉方!)。警察官は宮崎自身だが、声は別だから、彼も人形である(ク・ナウカ状態ね)。
所長の顔は大きくてパトカーからはみ出している。時に目玉が出るが、このときには立場が逆転していじめられる。

だいたいは所長の愚痴。「結果が目に見えない」が口癖。どんな結果も実は出していないんだろうな、この所長は。所長の愚痴は、妄想となったり、家の娘の話になったり。きっと彼らはゼミの教員とかの愚痴などを参考にして作っているかもしれんなあ。
娘の風呂を1回観ただけで(パンツを一度頭にかぶっただけで)、2年間も口をきいてくれないと嘆くバカ所長。連絡があっても派手な事件以外は無視する所長。で・・バラバラ死体事件?、うむ、それ急げ(脚光を浴びることができそうと思うとやる気がでるもんね)。

霊柩車を先頭にして、救急車、そしてゴミ収集車、そしてパトカーまでが数珠繋ぎ。
なんじゃこれ!。4台のミニカーたちが並びます。ここまで遊んでもらうと満足満足。でも、この車たちはこれからどこへ行くのでしょう。
人形の壊れやすさや縺れ具合などを改良する必要はないと思う。いまのへなへな感でいいでしょう。でも、もっと4台の関係は色々ありそうなあ。いまは並んでいるだけのおかしさになっているけれど。

これからもありったけのブラック度を期待しますね。


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