8 1999/9/26(日)
Les Cousins「C'EST PAS DOMMAGE!」
阪急梅田HEP HALL
9.26.日
阪急梅田のHEP HALL。
C'EST PAS DOMMAGE!(どうってことないサ!)、フランスのヌーヴォー・シルク(神戸ファッション美術館ホールでの「シルク・イシ」を見過ごしたのは残念)の一つとすべきか、もっと路上芸を加味しているから違うのか。そんなことは実はどうでもよく、ただただおかしかった3人組「Les Cousins レ・クザン」。
15時から16時20分まで、小気味よいテンポと絶妙の間、客席あしらいによって充実した時間がプレゼントされた。
企画制作招聘は株式会社アフタークラウディカンパニー(ACC)、そこのプロデューサーの大島幹雄さん挨拶した後、下の階(ヘップファイブ)に展示してあったヌーボー・シルクの写真展を観た。
まず、客電が落ちないまま、大男が登場。顔が3つで腕は2つ、大足が4本、黄色い傘を持っている。この黄色い傘は、終わりの方でバレリーナのスカートになったりしたっけな。黄色い大きな玉が赤く変身してそこに手が足のようについて始まる立ち上がりに、ドゥクフレ的なダンススペクタクルを一瞬感じた。
が、そんなアーツぽいシーンより、音楽に合わせた軽妙でしっかりした芸と構成、デザイン、そしてマルクス兄弟的な笑いが支配していたのでとても助かった。バレエがモーツアルトのピアノ曲に合わせて踊られるのも、そのおかしさはちゃんとバレエの基礎があるからできるのだし。
この3人とは、ジャグラーのロロ、クラウンのルネ(前歯が欠けていて年齢がかなり上のように見える)、アクロバットのジュロ。3人とも日本語がなかなかに達者。ぜんぜんだいじょうぶ、が口癖だ。ちょっとだめ、だったりもするけど。「がきんちょ」っていうのが初めなんだか分からなかったが(子ども客へのブラックユーモアも軽いジャブ)。
黄色い大きな風船をまず客席に投げ入れ、寝ている客(まあ初めなので誰もいないが)を起こす。赤い花を投げ入れるように前列の客たちに図ったり、客のつかみはお手のもの。おしゃれな寄席だなあ、と思いつつ、チャンバラトリオはまだ元気だろうか、とか、小物や吊りバンドの使い方など、細かい部分が積み重なってしかも流れが淀まない、ひたすら練習だろうか、とか思う。
ロロとジュネが芸をして、道化のルネがへまをする、というワンパターンだけでなく、入れ替わり、ジャグリングをジュロもするし、何だか3人とも道化のようだし、ルネだって一輪車に乗せたらけっこううまかったりする。
サーカスとか大道芸とかも、芸の展開が固定するから飽きるので、なんだかこうしていい方面の裏切りがあったりすると、逆にぴたっと芸が決まるときの快感が倍増するというわけだ。
「こぐれ日記」の扉へ
無断転載禁止 掲載:アーク編集室