Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Yummy City dance wave performance
200.
2/25(日)
松山ダンスウェーブ『バレエフライブルク/プリティアグリィ&ヤミーダンス/パフォーマンス』松山市総合コミュニティセンターキャメリアホール
松山ダンスウェーブのとりあえずの締めくくり。
バレエフライブルク/プリティアグリィ&ヤミーダンス/パフォーマンス。松山市総合コミュニティセンターキャメリアホール。
23日に違う演目ですでに公演が行われている(地元のダンサーは出演せず)。800席のホールで観客は6割ぐらいだったらしい。24日はワークショップデイ(40人ほども参加して、三好直美さんによるとなかなかに素晴らしいものだったらしい。少ししてから舞台美術のワークショップがある)。
今日は、15時からということもあり、若い人だけでなくかなり年配の女性グループや外国の人たち、ホームステイ先の家族などいろいろ。8割ぐらいだろうが、ほとんどぎっしりな感じ。
大都会でなくて、このような抽象的なコンテンポラリーダンスに600人以上の人たちが集まるなんて、実は日本では奇跡に近いことであるって、ここの関係者、市長はじめ市役所の人たちとかは知らないのだろうなあ。
私は、ただ鑑賞して、あとの交流会に出席し夜中までバーボンを飲んで酩酊しながらフライブルクの舞台美術の人とともに、世阿弥とマラルメの関係を話し合ったりすればよかったので、気楽な訪問。といってもはじめの松山のダンサーが4人出てきた踊りを観るのは「鑑賞」というよりも、身内が出てきてちゃんとできるだろうか?というどきどき感が先行して、ゆっくりとして観てはいられなかった。
とはいっても神戸市西区に移ってしまう池上さん、ダンスの三好さんと一緒に合間にはわーわー言いながらダンスを楽しむ。松山との関わりも長くなったものだ。岩田助役が去り池上さんもいなくなるのは淋しい。
でも、アフタートークで若い女性が二人もダンスの内容に関する質問や感想を会場からアマンダへ向けて投げかけていて、アマンダを狂喜させていた。
そして、松山には、「Yummy Dance ヤミーダンス」の9人(1999年11月と2000年3月のアマンダ・ミラーらによるワークショップによって選抜され、一部の人はフライブルクまで出かけている)はじめ、これからのダンス界に飛躍しようとする若手が控えている。
米語の「YUMMY」って「気持ちのいい、楽しい、おいしい」という意味で(ちょっとアメリカぽくて日本人が使うと恥ずかしいという説もある)、アマンダなどがよくそうつぶやいて食事をしていたらしい。でも、もう一つ意味がある。「マツヤマ」というのを「ヤマ」→「ヤミー」と変化して彼女が言うようになって、この「ヤミーダンス」というグループ名が産まれたということだ。
久光さんが、日本語としては「闇」だから周りの反応は今一つで・・と話している。
でも「闇」って「門」に「音」が入る漢字(暗闇では小さな音でも聴こえるような集中力が出ることから由来しているようにも思えるし、見えないものが見えるっていうことを示唆しているなんて解釈もおもしくはないか)だし、ヤミーシティって抜群のニックネームじゃあないかなと思う。
「闇市」って書くのも、深く考えるとなかなかに趣がある。蛍光灯に照らされているだけののっぺりしたどこにでもある都市でなく、おいしくて、かつきちんと闇も作れる陰影のある街って素敵な目標であるとも考えられる。
ダンス公演の方もちょっぴり触れておかなくては。
15:07〜15:16「アルトズ・ブック」。アマンダ・ミラーがネザーランド・ダンスシアター2に91年に振り付けたもの。
多くの制約(動きも、構成も、音楽として使われたかなりきちんとした弦楽四重奏曲の器にはまっている)があり、踊ったヤミーダンスの4人(合田、池内、高橋、三好)も、少し「エチュードを緊張して踊っている」ような感じが前半はした。
最後の方で、ユニゾンではなく、挨拶のように、お互いをコミュニケートする斜め線上の4人のシーンがあり、ここが一番心に響く場面だった。白い衣装、小柄な4人の松山娘。
これと対照的なのが、バレエフライブルク/プレティアグリィが踊った「ナイトバイセルフ」。黒い衣装、大きな背丈、薄暗がりの中の陰影。照明が大きく変わるところに一番心が向かう。
美術も、舞台を前後上下を意識して構築されている。はじめは、人が横たわっているようにも見えたビニールのオブジェが、吊されていくと巨大な指の骨になるなど、ヤミーダンスのまるで変化のない舞台よりは本格的。15:19〜15:40。
白い幕がホリゾントの前にあって、身体がそっと触れると、あっと言う間に水紋が広がったり、銀色のオブジェが背後に置かれていて、それと同じように銀色の足の動きが垣間みられる。この幕がちょっとは変化するだろうという私の予測ははずれた。
ワークショップを観てきたこともあるが、最も面白く目が離せなかったのは、最後(「大喜利」って感じ)の『インプロビゼーション』だった。照明も音響の選択も即興だったという。ヤミーダンスの9人と、プレティアグリィの8人が、上手下手から数人で登場したり、ソロでふらりと踊りだしたりする。16:02〜16:22。
同時並行的にやっているので、観客は好きな動きを楽しめばいい。ダンスのジオグラフィみたいなものだ。コンタクトムーブメントもふんだんに。
小松卓司(愛媛大学大学院工学部を卒業して会社員)を、「なにげに」けっ飛ばす戒田美由紀。小松もうまく受けていた。彼女の予測の出来ない動きは「天然」で、今貂子が松山でワークショップをしたあと公演をしたことがあったが、そのとき戒田は舞台上で剃髪してみんなを驚かせたらしい。
この戒田や宇都宮都ももう松山大学法学部(地方自治法のゼミで地方分権が卒論だったらしい)を卒業するのだ。昔はまだ未成年で聞くこと観ること、動くことみんなみんな初めてのまっさらだって顔をしていたのに・・。
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