Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Mimpaku Museum

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5/3(水) 
『みんぱくミュージアム劇場〜からだは表現する』国立民族学博物館など

久しぶりに千里の万博公園へ。

2000年企画公演『みんぱくミュージアム劇場〜からだは表現する』国立民族学博物館特別展示館。常設展も見れるチケット800円で1日が楽しめるもの。入ると真っ赤な円形舞台が出来ている。

劇場の外側円周の壁にはミュージアムらしく、世界の人形や写真が展示されている。ベルナール・フォコンの人形写真、福永幸治「まいびと」(舞踏の写真)、後藤さくら「ドラァクイーン」の写真展。

舞台は3方向。完全には円形ではないが2/3円ぐらいにはなっている。

さて毎日やっている『ビズビニファミリー』。11:05〜11:40。

初め司会の林加奈が簡単な説明をする。昔は王様の宮殿にクラウン(道化師)が住んでいたのだが、200年前ぐらいに宮殿から追い出される。そしてクラウンがサーカスの人気者になっていく。クラウンにはホワイトクラウン(顔を白く塗った、貴族っぽくちょっと意地悪な道化師)と、アウグスト(オーギュスト、街角のぼろ服を纏ったドジでジョーク好きなボケ役)がいる、と。

ビズビニファミリーは白い道化師ルディに、アウグスト2人(一人は小人みたいでちょこちょこ出ては引っ込む)の構成。音楽が得意。でも歌い出すと邪魔者が出てくる。観客をひっぱりだしてカメラを写させようとしたりする。目新しいものではないが、定番のテンポのよさであっと言う間のショーが終わる。

最後にまた加奈ちゃんが出てきて、一つだけ種明しをしてもらう。

本日は、相手が痛くない叩き方。相手はパンと両手を叩いてそれと同時にのけ反る。すると客はのけ反った動きに目を奪われてしまい、クラウンが手を叩く瞬間を見逃すのだ。

半券を見せて、みんぱく本館に入る。ざっと展示の間を通る。楽器の展示でスピーカーからイランや韓国の楽器の音が聞こえる。東アジアのなかの「朝鮮半島の文化」展示が新しくなっていた。韓国の現代文化などが新しく入って、子ども部屋の漫画とかプロ野球、台所などがある。済州島民家があったり、外には酒幕(伝統的な居酒屋)が組み立てられている。オンドルもあって、ここでパーティがしたい。

塩からいきつねうどんとおにぎりを食べて、国立国際美術館へ。

『岡本太郎とEXPO'70展』。1200円は高いなあと思いながら入ったが、3階の岡本太郎の絵画や立体物の展示を見終わり(岡本太郎美術館の作品が中心だったようだ、2階の大阪万博のビデオ記録を見ているうちに、ほろりと涙が出てしまった。何だか分からないが、まだ希望があった時代の記録だったからだろうか(中学生だった自分が歩いた万博会場を思い出したからだろうか)。

有名で見たことのある「重工業」(1949)の画面の中にある、リアルな根がついた太い葱がどうしても不思議で気になり、ほかの画面に、似たような植物がないか、さがしたりした。細い有機物は結構出ているが、この葱のような存在感は残念ながら見つからなかった。

常設展もここには見がいがある。高松次郎が多く出ていた。中原浩大「レゴ」の後ろの鮮やかな模様には嬉しくなって、気づかない人に教えたくなるほど。

14時が近づいたので、『みんぱくミュージアム劇場』に戻る。

金満里と劇団「態変」〔一瞬の美を求めて〕。初めはビデオ13分。そのあとに劇団「態変」の公演『微風』30分ほど。休憩後、金満里のレクチャー、ビデオを映しながら、かなりの分量を丁寧に話す。最後に野村雅一(みんぱくミュージアム劇場実行委員でみんぱく教授)の司会で質疑応答。16時半ぐらいまで熱心に。

公演『微風』は、舞台には何もなく、最初に一条の光の道を井上朋子が這いずって歩み出す。低くゆっくりと。音は琴の音色のような東洋物。次第に背が高くなり光の道をはずれてごろごろ転がり出す。自由への第一歩(いや、第一体)。立ち上がって回るダンスは体が崩れる寸前を使った素早い「急」の舞い。

次は、ねたきりの男ふたりのシーン。若干みずらい席にいることを実感。金満里が釈くところの「地の眼差し」の大切さは感じるが、それを客席で実感するのは、観る方の価値転換や制作サイドの客席づくりも大切だとあとで思う。

小泉ゆうすけの、足を高くあげ、腕を水平に差し出す行進。5分ほどのソロ。井上と対照的にV字に曲げた座った体位になってお尻から回って舞台から去って行く。ラストは薄茶の布を使った群舞。これだけが舞台装置だった。

休憩の後は、金満里のレクチャーとビデオ解説、質疑。

金満里の「自分」についての話(介護される自分の身体における他者性)から始まり話題は多岐に渡った。皮膚と重力の関係。唯一の健常者とのコラボレーションである大野一雄との舞台のこと。音楽との関係。

ねたきりの「地の眼差し」、すわりっぱなしの「座の眼差し」、そして立つものの「立の眼差し」。特にこの三者における、上下関係が固定しないで群舞する難しさと重要性が強調されていた。

3つの眼差しのなかで特に重要な「地の眼差し」。
ねたきりといっても正反対の体を持っているCP(ガチガチの身体、アテノーゼ)者と逆にぐらぐらの身体のポリオ/筋ジズ者とのからみを初めて成功させた。そこにいまの態変の到達点がある、という話が特に印象に残る。

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