Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》NEKO-Nyaa
やっと「トーキョーNEOアチャラカ大行進」に来てくれましたねえ、と山納洋支配人。扇町ミュージアムスクエア。先陣を切った「サモ・アリナンズ」の評判がよかったのに残念なことをした。
さてっと久々に何も考えず、満足したまま帰らせてもらった、猫ニャー『パンダの致死量、6L(リットル)』。18:02〜20:10。作/演出:ブルースカイ。
出演:小村裕次郎・池田エリコ・崎野雅司・大口誠(ラストイヤーボーイは名古屋出身なのだろうか。「押します」というどこにも行かないナンセンス動作がグー)・ブルースカイ・島田圭子・藤田秀世(客演/ナイロン100℃でお馴染み)・加藤美保・立本恭子・池谷のぶえ(この人はルックスに惑わされるがいい声だし頭よく極めて魅力的な女優である)・乙井順・西部トシヒロ。
ものがたりは:「親子(池谷・乙井)が営む小さな町の牛乳屋・角田牛乳工場(「角田低毒牛乳」というのが牛乳の名前。長年の信用と実績によって周辺の小学校の給食に占めるシェアは圧倒的に強かった。が、最近頻発する食中毒事故。東京保健所の本間司令官(藤田)の指揮のもと、送り込まれた5人。彼らこそ、人体実験の被験者プロ集団《331部隊》と呼ばれるエキスパート集団だった(ここまで、TBD00577/かわひら氏のニフティ上での書き込みなどを活用させてもらいました)」。
猫ニャーよりは、ブラックユーモアの強烈さでは断然昔の「大人計画」だけれど、初めて大人計画を観たときに感じたビリビリ感と、長いのに長さがなくなってしまう(これも昔しか観ていないので昔の)ナイロン100℃の疾走かっちょいい知的遊戯が、するりと脱力しつつ、合体した感じで、私は何としても好き。
でも、猫ニャーとしては、いつもより少し「安定」し(反転したり綻びているけど、物語きちんと最後まであるもんなあ)「ヘナヘナ」な「刺激」が足りないと、ここを観ている常連さんは厳しい。今回は猫ニャーらしくないと言われていたのだ。こちらとしては歯ぎしりしきり。東京も「見捨てたもんじゃない」としみじみ。
歯の浮く明るさに満ちた有名ミュージカルの断片を軽やかにかっぱらい「わらう」のは、ほんとに好き好き。きっとこれ観たら、こんな健全な(批評精神に溢れた)「市民ミュージカル」を作ろうと心有る(覚醒した)人たちは思うに違いない、と本気に思ってしまうのですけど。
けっこう、音楽してるじゃん。映像も面白い(役者紹介はかっこいいが白黒でテレビの連続ドラマサスペンス風もどき)けど、映像だけが面白いことにはならなかったので、ほっとする。
全体の物語は善悪反転したキャラメルボックス=ハリウッド映画的活劇。
悪魔が人びとの健康と安全を願い、それが東京保健所の権力と結びつき、まじめに青酸カリとペスト菌を「低毒」に混ぜて売る牛乳屋を摘発する。その間に、用心棒とかゴルゴ13とかカーボーイのような流れ者が関わるという構図。
その流れ者が、血圧に血液検査、脳波に検尿という(リーダーは何をするんや)「人体実験の被検者のエキスパート」というナンセンス(最後で何やら違う暗殺者のエキスパートになったりしていたけれど)。だいたい、何がエキスパートなの?人体実験による競い合いというのは勝負するものは何なんだ!
検尿の紙コップの散乱と収集はおかしい。
ヒモによるお手軽な「復活」、これは芝居の取り決めごとをわらっているのね。車椅子のマルタ(西部トシヒロ)の上着の裏地がレタス、そして花が咲く、というのも、いい感じ。
でも、柱で見えない(私の場合少し上手のパイプ椅子席だったので、上手端が死角)のは、ちょっと残念。餅の臼にお尻を入れてしまって、それで何だかグランディエに勝つショーコ(島田圭子)の直前の、水をつけるシーンが見れなかったのは残念至極。
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