Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》NOGUCHI Rika&HYOKEI-Kan
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2/2(金)野口里佳写真展『果たして月へ行けたか?』
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2/3(土)『美術館を読み解く〜表慶館と現代の美術〜』東京国立博物館表慶館
渋谷パルコ/パート1/8Fのパルコギャラリー。野口里佳写真展『果たして月へ行けたか?』。水戸芸術館で見たことのある若手写真美術家。芹沢高志著「月面からの眺め」(毎日新聞社)の表紙に、彼女の写真が使われていたのを覚えている。
標題の写真数枚以外は、みんな下の2/5ぐらいが地表で、3/5は空、まっすぐな水平線というのが基本的な構図。そこに、後ろ向きの男が小さくいたりする。歩いていたり写真を撮っていたり、でもなぜか男ばかり、それも中年以上だ(「美しい島」)。
人物とともに、飛び立つ瞬間も確かに写っている。ヘリコプターや鳥や。でもその瞬間は、特別の「一瞬」ではなく、もう少しぼんやりとした静かで不特定あるいは複数の「瞬き」(「複瞬」という造語を考えてみたりもした)がここの世界にはあるのではないだろうかと思った。
上野の東京国立博物館へ入る(420円)。平成館というのが出来ていて縄文土器と弥生土器についての特別展が始まっている。がそこには昇らず、1階の常設展で埴輪の展示や唐三彩などを見学。それだけでも十分時間がかかるしなかなかに面白い。
博物館内にある表慶館。皇太子(のちの大正天皇)の婚約記念にその建設が決まり、8年後京都国立博物館と同じ片山東熊の設計によって1908年に竣工、09年に開館した左右対称の洋風建築(重要文化財)。ぐるりと背後まで通れるようになっていればと嬉しいのに・・それでもその敷地内に身を潜め外壁を触ったりすると(うそっぽい平成館に比べるからよけいだろうが)年月を経た味わいが何とも言えない。
その平成館が出来たので、いままで表慶館に入っていた考古・民族資料が移動する。したがって、この建物そのものを展覧することも自由に出来るようになった。その結果、興味深い展覧会が始まっていた。
『美術館を読み解く〜表慶館と現代の美術〜』東京国立近代美術館の企画。ホールに入ると京都市美術館でも黄色いトンネルを作っていた松井紫朗のParascopeが出迎える。
ここの穴に顔をつっこみ、自分だけの天井模様観察をしたのは一巡してからだった。
まずは1室、2室でこの表慶館の建物と展示の変遷の歴史の勉強。スライドでどんなものが展示されているかが映し出されている。かなり年輩の男性が熱心に当時の資料を見ていられる。
北階段から3室は、栗本百合子。最近になって塞がれてしまった窓や扉を開けて白い幕を張って乳白色の光を入れている。地上に少し降りていく階段への誘いに小さなゲートがあって、そんな仕掛けがいい感じだった。階段から見下ろす排気口みたいなディテールを眺めるのが楽しい。
4室は松井紫朗のChannel。展示ケースを貫く錆びたパイプ。のぞいている女性がいたので、反対側から私ものぞいて驚かす。耳もつけてみる。風の音(でも監視員さんが飛んでくるといけないのでひそっと)。
5室は谷山恭子。いままでのどちらかというと禁欲的な対応とうってかわってカラフルな本棚が飛び込んでくる。Three Rooms。
かわいい皮肉が感じられるのは、展示ケースにフローリングした床を作って、椅子を置いているもの。青い階段と明かり、椅子は、スタイリッシュな郊外暮らし?みんな地上から離れ、うすべったい展示ケースに入っている。
侵犯的でもカリカチュア的でもなく(形容はむずかしくって)。ガラスがはまっていたりなかったり。大阪の築港レンガ倉庫の話を前にINAXのギャラリーで会ったとき彼女にしていたことを思い出す。
6室の高柳恵里「ブックホルダー(単行本サイズ)、他」。みんな小さい。でも床に伸びていたり、窓の住みに雑木としてちょこっと座っていたり。判らないように作品を追加してしまいたい(小猿の仕業よと言い訳できるようにしてね)誘惑に駆られる部屋。
南階段から7室。ここも栗本百合子。窓はふさがれてこんどはそこから眺められただろう景色が絵の具で描かれている。実は見えないはずの建物が描かれているらしいが。
8室、レレジータ・フェルナンデス「砂丘」。青い光の照明。展示ケースが理科標本を入れ物に似ているなあと思う。非常灯も青く光っていた。
9室、高柳恵里「相互関与」。ここは皇族の休憩室だったらしい。無意味な自動ガラス往復運動があった。2回まわったのだが、2度目はここを見なかったら、玄関にいる女性から、そこにも作品がありますとアドバイスされた。
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