Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Reading my book
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12時半、精華小劇場事務局に着く。私が送った関係書類が、本箱はまだないのだがうまく整理されて並んでいる。中西さんが並べたようだ。
文さんから、1946.3に精華小を卒業した女性が昨日訪ねて来た、と名刺を渡される。80人ぐらいの同窓生とつながりがあり93年に同窓会をした。と、やはり学童疎開体験など話はつきなかったらしい。
精華小から東に10数分歩くと着いてしまう浄土宗應典院住職で大連寺(こちらは従来型の寺院)副住職の秋田光彦さんと、應典院スタッフの川井田祥子さんに会う。秋田さんは、来年にシンポジウムを企画していて、その企画に私も参加しては?ということと、そのテーマをどう思うか、という趣旨を携えての来訪。
大阪市の文化懇話会でNPOがらみのお話を是非聞きたいとこちらも思っていたが、今日は特に、仏教寺院がアーツとどう係わるのか、ということについてだった。
・・いま、全国にお寺さんは10万ある。大きくは8宗派あって、秋田さんの浄土宗は数にして3番目、7500寺院もある。宗教学者の山折さんは、21世紀の宗教は演劇と音楽になる、と喝破するように、宗派を越えて寺院がまちの中に存在していくために、アーツということにもっと関心を持つべきではないか、ということについての私の意見が聴きたい、ということだった。
今までは、映画ずき、芸能ずきの坊さんが趣味で寺院に芸術を持ち込んでいたにすぎない。もっと宗教の本質にからめて芸術と対話し、開き、交流できないか。私にはとても興味ある話だが、即座に回答すべき定見があるわけではない。ただ、宗教社会という相対的に独立した世界の中の宗派という分断については興味があるし、仏教と芸術世界や地域社会とのトライアングルな関係は議論することはとても楽しいことだろうと思う。
秋田さんも川井田さんも、アーツモニターさんたちやもちろん「本を読む」参加者たち、ボランティアのみんなも精華幼稚園の園庭に集まった。大きな積み木を椅子代わりにする。初めは少し積まれていて、観客がそれを崩して思い思いに座る。40人ほどが朗読者の周りを取り囲んだ。「劇場がよい」同人の星野さんの顔もある。もうすぐ80歳になる我が老父がたぶん最高年齢。エリハさんのお母さんも、大学さんの息子さんも。
デモンストレーション《本を読む》、14:05〜15:35。
第1部「駆け込み訴え」の朗読の後10分ほどの休憩。その後は遊戯室。昨年秋、京都西陣ファクトリーGARDENで上演されたものから。
構成・演出:桃田のん。私は99年10月20日(6週間にかけて毎水曜日に行われた)に見ている。第2部で登場する「EGG」が廃刊されガングロが死語になりかけているから、半年といえど世の流行はなかなかに移ろいやすいものだ。
櫻の木の下の椅子に座って、二口大学が、太宰治の「駆け込み訴え」を読む。声をひそめると、いささか聞き取りにくい所が生じる。
商店などの騒音は一定のごーっという音で気にならない。たまに叩く音とか前の道でするカートを引く音は意識に上る。
面白かったのは、雀のさえずり。これは絶対に朗読している声に誘われたのだろう。雀たちが降りてきて、囀り始めたのには驚いた。ユダが夜の小鳥がうるさい、と訴えている間に譫言(うわごと)のように言う場面がある(後半)。するとどんぴしゃに雀が鳴く。内容面では、イエスが女に恋情を持っていると主張する前回ぐっときたところよりも、後半の弟子が足を洗ってもらうシーンの方に心が引きつけられた。
第2部のコラージュ(二口大学と松本エリハが交互に読む、少し重なったりカセットで音楽を流したり)は、少し時がたったきらいあり。
でも、エルティーンの2つめのいじめの投稿の時に、いままで開けられていた屋外へのドアがすべて閉ざされるという適切な演出が光る。あとで聞くと、窓を開けていたのは声がこもって聞きずらいからだ、という。
飢える話は、終わってからのリッチな交流会での料理との対比が行われることにもなり、やはり第2部は観客に刺激が多いものになったようだ。
続けて、松本エリハによる寺山修司『線の少女』。
6分ぐらいの童話だが、あまりにもこの空間にマッチしている。水平線を描く宿題を少女に与えたその学校の教師は、もうその学校は廃墟となってなくなっているのに、まだ彼女が帰ってくるのを待っている。
お母さんになって彼女が哺乳壜に巻き付けられた線がいつ軌道から外れて飛び出していくのか。
この小学校が、哺乳壜に巻かれていた線を受け止める、そんな長い時を生きる場になればいいなあ、と思う。
終わってから、『本を読む』ワークショップ参加者たちは話し合い、グループに分かれて、自分たちがぴったりする朗読の場所を探してうろうろしている。私が作った精華幼稚園の年表(なお精華小学校の年表は5/16にやっと資料が揃って出来上がる)も役立っているようだ。
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