Arts Calendar/Art's Report site/《KOGURE Journal》Short Solo Works-2

243.
7/11(水)
丹野賢一+山田うん《SSW〜Short Solo Works〜》TORII HALL(2日目)など

10時20分に應典院の池野さんと辻さんが橘のゼミを見学にくる。11月のコモンズの打ち合わせでもある。辻さんがイバン・イリッチの話をする。懐かしい。ゼミは「本を読む」ワークショップのリハーサル。午後からは割とのんびりと学生の相談に乗ったり事務のことをしたりして過ごす。社会人入試の問題もA先生が作ってくれたし。

そんなわけで幸せなことに、もう一度トリイホールで「SSW」を見ることが出来た。
19:36〜21:03。そのあと昨日と同様大谷さんが話して二人が出てきて少し彼の質問に答える。

昨夜の公演として書いたものは今日を見てからのもので、だいぶん、今日の公演の影響なり確認が入っている。特に山田うんについては、今日の方が強い感激を得たのでそのエモーションが言葉になっているかも知れない(昨夜はやっぱり丹野賢一に意識と無意識が集中していた)。

簡単に今日のスケッチ。
・11月11日。鞄からも9つのカセットを出して床に置いた。これは昨夜にはなかった展開。ここから小鳥が囀っている。四角い明かりの中に入る仕方も随分違う。

あとで足立智美さんから聞くところによると、お風呂の音以外はいろいろと昨夜とは違っていたらしい(足立智美ロイヤル合唱団による「nu」=声だけのCDを2000円で購入、翌朝笑い転げて聴いた)。

・014-SCAR。正面で観ていたので、その傷口が初めからよく分かる。手をポッケに突っ込むシーンからかゆいのか、そのあたりのもぞもぞする動作が印象に残る。
SCARという言葉には、傷跡、直らない傷(心の痛み)、痕跡という意味があるが、動詞として「(跡をとどめたまま)癒える」という意味もあると研究社の英和中辞典にはあった。

・7月7日。SCARの痕跡が床に残っていて、それを山田うんがだまって観るところから始まる。風呂の桶叩きというパーカッションに合わせ(=合わせないで)。手の動きは「チョップ」。ゆっくりなお辞儀。自転車に乗るときの手の様。

・013-FIN。FINとは「ひれ」。頭は鶏冠だ。昨夜あれほど見えた緑の補色は見えなかった。怪獣映画を観ているみたいなエンタテインメント性が不思議とある。ついついクライマックスでの闘いのシーンを期待してしまう。

・8月15日。ここでキュートでスマートでかわいくて・・というちんぷな誉め言葉の形容詞がひっきりなしに溢れてきてしまったのだ(昨夜のところに書いたように)。
今日は、つま先反りのシーンが新鮮。縄跳びしながらの溶暗。

・015-PETAL。何という花弁!下手奥の柱へのぶつかりが多い。あとで大谷さんがこのトリイホールでは伝説的な柱の使い方があって、ここは大野柱とか呼ばれているとかしゃべっていた。後ろへぶつかるときの丹野の姿勢が今日は倒れ込みになっていて、昨夜よりふてぶてしさが少なくなっていた(挑発されっぱなしだった昨夜)ように感じた。

メタルな殻の中の壊れやすさがひりひりと震えている。
その「ひりひり」だけを残し、いままでの出来事はなにもなかったかのように、丹野はただ、部屋の裂け目からすっと出ていく。


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