9 1999/9/27(月) 

ダンスサーカス10 

トリイホール

9.27.月 

トリイホール、初め入りが心配されたがまずまず。
何より12分を駆け抜けるそれぞれのダンスが充実。5組のうち男性は一人だったけど、バリエーションもあり、明日も行きたいのだけど・・・(結局行けなかった)。

ダンスボックス27「DANCE CIRCUS 10」、20:05〜21:02。

ちらしに、ちゃんとダンスサーカスについての説明あり。

「ジャンルをこえたアーティストの名刺代わりの短編パフォーマンス集、1作品12分×各日5組、2日間」なるほど、6回10000円の回数券も出ています。18時と20時に2回踊るのだけど、また両方見たりもしたいな。

1)星野里佳「一休二休三休」、作・出演/ホシノリカ、音楽/アソウヒロユキ、衣装/タナカヒトミ(スージー)。床に6つのスピーカー。

「みつわ」の形。初めは無音。背中に置く手が奇妙に蠢く。打ち込みリズムだけの音、上手袖で男性が操作している。音楽はそのうち大きく、地面から響いてくる。どんと飛び込む瞬間が印象的。STスポットなど関東での公演記録をみると、関東のパファーマーかな。「乾燥した隠元豆」とか題名が凝っている。

2)藤野直美「みち」。こちらはシンプルな題名にシンプルな(素直な)踊り。

少しずつ激しくなりためらいが交じる、自然に昔は体を動かすことが好きだっただけなのに。煮詰まって、ふっきるために、がむしゃらに走りきろう(かってに彼女の自分史を想像ででっち上げて観ている私)。

腕がもつれてしまうのかと思うほど、ラストの上手奧での上からの照明でのダンスは息をつめて視た。

3)高田知佳・波里弥青「ヴァジュラバハイラヴァ」。古舞族アルタイの若手。

頭で回る風車が可愛い(衣装など芸大生の波里のヴィジュアルセンスかな)。白塗り舞踏もこんな風に懐かしく楽しくもある、って再認識させてもらった。前半の男声がラリってる音楽いいね。落とし物を捜しているのに、もう一人は笑っている。後半は和風の音楽に合わせ、懐かしげの風景。ぜいたく言えば恐さがあればなあ。

4)若井博人「掌の中のささやき」。

虫丸独儀参加、岩下徹ワークショップ参加の前に、日本舞踊と観世流仕舞の学習があったのか。照明の中に浮かび上がる。彼の体が鳴る音だけの、無音楽による踊りと後半のクラシックでの緊張が解けゆく踊りのコントラストは十分すぎるぐらいだったが、ウィング京都の音楽室で観てきたせいか、照明がやけにうるさく感じられた。

彼の場合、「矯めて瞬発的に動きまた緩められる」という踊りの要素に十分な強さ(見応え)が秘められているので、その始動部分をじっくりと見れるようなすっぴんの明かりを中心としていてもいいのではないだろうか。

服は無地、とてもストイックな感じがあり、その印象を拭うように、後半はやけに音楽のリズムに合っていた。リズムに合うことは悪いことではないけど、和みすぎるとせっかくの前半の印象が薄くなるのでは、と思ったりもした。

5)喜多尾浩代「PH2O」(水蒸気圧)。

アイホールでエスキー・ヌーバを観たときと印象ががらりと変わって、観念のつっかえ棒がとれた凧のように、その舞い上がる瞬間を観れたようだった。野島夕海子が、服をいっぱいつめたバックを持ってくる。ワンピースを重ねて着る。着た後に服を引っ張る仕草。繰り返しても細いから体型変わらず、いいなあ。その背後に喜多尾浩代がいる。白い上着を取って、彼女は黒いワンピース一枚。

対照的な二人、同じ動きに合流し、喜多尾浩代のみに。よくしなる体、若々しいリズム、1.2.3.4と合っているんですけど(音楽に合う体っていうことを今回は様々に考えさせられた)。フォルムとしも、両腕をそれぞれ曲げた形に新鮮さ。金沢でやっぱり観なくちゃ。


こぐれ日記」の扉へ

無断転載禁止 掲載:アーク編集室