Arts Calendar/Art's Report site/《RANDOM Sketch》Kana_chan News
「かなちゃん通信」vol.1
みんぱくミュージアム劇場
大阪の万博公園の中にある国立民族学博物館、略してみんぱくに仕事に来て2週間がたちました。ちなみに、私の仕事はアテンドというらしく、みんぱくミュージアム劇場に出演するアーティストのお世話を臨機応変にする、というお仕事です。もう一応仕事には慣れてきています。ここの仕事はとてもおもしろいです。とにかく催し物がおもしろいわけでそれがみんなみられるし、いろいろなこと、すご〜く勉強になるし。
みんぱくミュージアム劇場というのは、つまり企画展です。博物館の中に、なんと劇場を作ってしまったんですね。それで、期間中は毎日何かしら公演をやっているという、思い切った、画期的な企画です。それでサブタイトルが、〜からだは表現する〜となっていて、このタイトルに基付いて色々なアーティストを国内外からよんでいるんですね。
例えばまず私がこちらへきた4月中旬からでいえば、イタリアのクラウンのビズビニファミリー。彼らは毎日公演をしています。まずそれがすごい。小道具運搬の関係もあって、演目は毎回おなじになってるんだけど、1日平均2回、2か月継続させることはとてもたいへんです。
彼らは毎日お客さんの様子をみて、どこをどう変えていったら、パフォーマンスがもっとよくなるか研究しています。だから、内容は微妙に変わってきています。最近ではファンができて、ファンレターをもらったり、お菓子のさし入れをもらったりしているようです。すごくきれいな女性が彼らに握手してもらって、感激してふるえていた、と、メンバーの1人が言って喜んでいました。よかったね。
え〜今日のところはここまでです。
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みんぱくミュージアム劇場 その2
ビズビニファミリーは、彼らのひいおじいさんの代からクラウンをやっています。ちなみに、クラウンというのは道化師のことです。クラウンのひとたちはヨーロッパに昔から住んでいて、まちなかにいたり、王様の宮殿に住んでいたりしていたらしい。宮殿のクラウンたちは何をやってもいい、という許可がおりていたそうで、いたずらしたいほうだいして、みんなを笑わせていたようです(...というように、司会のように、ギャラリートークのように、私がお客さんに説明してるんですよ。彼らのパフォーマンスの前に)。
んで、ビズビニのどういうところがやはりいいなと思うかというと、世襲、というところに、やはり強いものを感じるなあ。あと、すごい場数をふんでるし、経験が蓄積されてると思うんです。だから芸が磨かれてる。
彼らの公演を毎日のようにみていて、またこんなことも思いました。何度もみてると、どこがいいのか、どこがおもしろいのか、すごく色々わかってくる。でも、初めて彼らの芝居をみたとき、当然今ほどはわかってなかった。だから思うんですが、1回みただけでも、今よりもっと、よく作品を理解できるようになれるんじゃないかしら。時間をかければできることはたぶん、努力や工夫で、ちょっとの時間で、カンとかで、できるようになるでしょう。というこころがけをしようと思ったところで今日はおわります。
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と、こういう感じです。なんちゅうスケジュールでしょう。おかげでここのところ、無茶苦茶仕事してます。はい。
「かなちゃん通信」vol.4
みんぱく改め...
みんぱくは終わったのでタイトルをかえたいのですが、う〜んなんにしよう..はやしカナの...なんだろう。おもうところをかいたりしてるのですけどねえ。考え中です。
とりあえず、みんぱくで思ったことの続きから。例の、イタリアのクラウンのビズビニファミリーですが、はじめてみたとき、正直いってあまり華がないな、と思いました。アーティストにとって華というのはとっても大事なものだと思います。華だけでアーティストをやっている、とも思えるひともいるくらい。ビズビニは華がないんですよね。しかし彼らには世襲の強さがある。それなら、[華]がなくてもいいというのでしょうか。
華ということについてここのところ考えていました。それは、生まれながらのものなのか、あとからの環境によって身につくのか。恐らくどちらもあるでしょう。でももうひとつ、きっとこうだ、と思ったことがあります。アーティストとしての自覚が[華]をつくっているのではないか、ということです。
こういうふうに、自覚や、そこからくる緊張感が華をつくっていくことを促すのでは、という考えに至ったきっかけは、ビズビニです。彼らの仕事ぶりをみていて、疑問を感じることがなんべんかありました。もっとやれるでしょう、本当にそれが最善手であるのか、もっと模索するべきではないのか?安全で楽な方へ向かっていないか?..というふうに。
もちろん、安全で楽なことは大事なことなんですけどね。彼らは2か月間毎日のステージを、ある程度以上のクオリティに保たなければいけないのですし、そういう意味で安全、万全はとても大事。そして、楽なことっていうのは、むしろクオリティをあげる方向に向かうのが本当のところだと思うんです。う〜んでもビズビニに関しては、安全で楽なことが消極的な方にいってクオリティをさげた、というふうに感じています。
とにかく、挑戦していかないと、と思います。ビズビニも、それから自分もね。自覚して、自信もって。自信のうらに、理にかなった根拠があろーとなかろーと、自信のあるひとって強いし華があるなって思います。
では、このあたりできょうはおしまいにします。
「かなちゃん通信」vol.5
『平安のハナナガ〜はやしカナ展1』
はやしカナは2000年6月22日から2週間、大阪弁天町のギャラリーはたなかで個展をします。毎日日記をつけておこうと思ってかいてます。
6月22日 あめ
今日は初日というのに雨。お客さんの足が遠のくだろうけど、色々準備がととのってないし今日はちょうどいいかも。
それから間もなく、山崎恵子さんがくる。彼女はこのまえ、ギャラリーのそとに置いてあった招き猫の看板をみて、猫の展覧会と間違えてはいってきた人だ。猫を4匹飼っていて、そのうち1匹はヒヨちゃんといって猫エイズにかかっている。さんぽひもにつないだヒヨちゃんと一緒にみにきてくれる。今回もゆっくり、興味深そうに色々質問してくれる。ヒヨちゃんは、ふだん全然大通りにでてこない。ここは車の音がすごくてちょっと落ち着かないようだ。2人はまた日曜日にきてくれるそうだ。
前もきてくれた5年生の女の子3人がやってきた。なかでも外山舞ちゃんは、昨日の搬入のときから様子をみにきていた。きっと今回も通って遊びにきてくれるだろう。
きっと、前回よりも今回が、でさらに次回はもっとよくなるんでしょう。そりゃ〜嬉しい。
「かなちゃん通信」vol.6
『平安のハナナガ〜はやしカナ展2』
6月23日 はれ
朝はとても暇。あんまり暇なので、プリントゴッコでペッタンペッタンポストカードを制作した。この作業中はうまいことお客さんは誰もこない。
笹岡さんが帰ってから舞ちゃんがやってくる。しばらく、由利さんと舞ちゃんと3人で、助言してもらったり絵を描いたりして過ごす。
「かなちゃん通信」vol.7
『平安のハナナガ〜はやしカナ展3』
6月24日 はれ
今日は、ギャラリーが開く11時より前に舞ちゃんがやって来た。そうか、土曜日は学校がお休みなんだ!
舞ちゃんは来るなり、
「うわ、あつい。1回うち帰ってお風呂入ってくるわ」と言って帰って行き、服を変えてぬれた髪で戻ってきた。しばらくの間、カナは日記をつけ、舞ちゃんは絵を描いて、ゆったり過ごす。
舞ちゃんはこのあとお昼を食べに帰った。
そのあと、若いご夫婦がやって来た。選挙の不在者投票をしに区役所にきたついでによってみたらしい。このギャラリーはたなかを、区の新聞の記事でみて、1度きてみようと思っていた、とのこと。この新聞は、結構たくさんのひとが読んでいるらしい。それにしても2人ともひかえめな人だ。麦茶を出したら恐縮されてしまった。ギャラリーとか、あまりきたことないのかな?それに2人とも声がちいさい。別に自信がなさそうというわけではないが、おとなしい。特に奥さんは、直接カナには話さない感じ。旦那さんにささやいて、彼の口からカナに伝わる。直接聞こうとすると、身をのりだすことになる。
友人の日野さんが京都からきてくれたが、15分くらいで行かなければならないという。今、大阪のどこかでやっているフェルメール展をみにいったら、3時間も待たされてしまったそうだ。そして大幅に時間がずれこんで、このあとの用事までもう間がない。う〜ん日野さ〜ん、1日に3つも、しかもこんなに時間のよめない用事をつめこんじゃって、せっかく来てくれたのに。体もこわしてしまうよ。
ゆっくりだらだら、暇であることってとても大事だと思う。話が面白い方向へいったり、新しいことが発見できるときって、大体ゆとりがあるときだ。時間のゆとりが、気持ちのゆとりを作るってことが、とても大事だと思う。
ほどなく、買い物のたのまれごとを済ませて、舞ちゃんが戻ってきた。彼女はまたすぐ制作にとりかかる。この期間このギャラリーは、もはや舞ちゃんとカナの共同アトリエだ。時にはそれぞれもくもくと作業したり、お互いの助言をしあったり、展示を一緒に変えてみたりと、とてもいい関係だ。舞ちゃんはふだん家ではこんなには絵を描かないそうだ。ここへ来ると、どこをみても絵ばっかりで描きたい気分になるらしい。毎日わざわざここへ来てハナナガ関連の絵を描くのだ。今日は、そのあまりの制作意欲に関心したはたなかさんが、舞ちゃんに紙をプレゼントした。その紙でハナナガこものいれまで作ってしまった。すごい。しかも絵もすごくいいのだ。
すこしして、近所の山岡さんという奥さんがやってくる。常連さんだがカナは初めて。とてもにこやかで、自信に満ちているようにみえて、でもそれが全然強烈でなく、嫌みな感じもまったくない。
「こうやって、作っているところをみせてるのって、すごくいいことだと思うわ。でもとても勇気のいることなんだと思う。だってみんなやってないものね。」
そうか。そういえば、じぶんが描いてるところみられるの絶対いやだって人もいるなあ。カナは逆に、誰かに助言してもらいながら描くととてもいいんだけど。1人で集中してぐわ〜っと描くのも、よくなるときもあるんだけど、いい意味の冷静さが失われるときがある。だから、たくさんの絵をちょっとずつ描くのがいいんじゃないかな〜と思ってるし、人にすぐそばにいてもらって色々言ってもらうと、1人じゃ気が付かないことにもきづくことができる。もちろん1人の時間もあってこそだと思うけど。
このあとはたなかさんもきて3人で色々お話する。なかでも印象に残っているはなしがある。山岡さんが染色の先生をしてたときのこと。生徒たちがかげで、「先生は環境に恵まれてるから、なんでもうまくいくんだ。先生は自分を中心に世界がまわってる」というふうに言っていたらしい。まあなんとも勝手な生徒たちだなあ。
山岡さんは、いつも明るく、前向きなひとだから、そういうふうにみられてしまったのだが、実際そのころは、彼女にとってとてもキツイことがいろいろあったのだそうだ。生徒たちにそれを話したら驚かれたという。ああ、腹がたつなあ。そのひとがどんなに自分の力を駆使して、自分にとっていい環境をつくろうと努めてるか、なんて考えもしないで、勝手にひとのことを決めつけて。ただのやっかみじゃないか!別に1人で思ってるぶんにはかまわないけど、口にだすのにはあきれる。そんなこといってる間に、自分も正直になって努力したらいいのに。でも、弱いんだろうなあ、そのひとたちは。逆に、やっかみでそういうふうに言われてしまうひとたちもそうやって攻撃されることを覚悟をする必要があるし、かわしていく工夫がいるんだろうなあ・・・
山岡さん、魅力的なひとだと思うなあ。お話してると、考えさせられることが色々でてきて面白かった。
「かなちゃん通信」vol.8
『平安のハナナガ〜はやしカナ展4』
6月25日 はれのちくもり、のち夕立
彼は絵も描くし、自費出版で本も作ったそうだ。「小学校しかでてないが、ひとの3倍勉強した」とのこと。非常に真面目で、努力家なひとのようだ。書いた本を夕方みせにきてくださるって。楽しみだ。
ほどなく、住田有子さん、阪本佳子さんと娘の響ちゃん、息子の良介くんがやってきた。有子さんと佳子さんは双子の姉妹だ。このひとたちはとても面白く、また面白がってくれるので、絵や話が一気に変わっていったりすることが多い。絵をみながら、4人でああだこうだと盛り上がる様子がとても面白い。そこへ、京都市立芸大の濱田さん、ヒヨちゃん家の山崎恵子さんが立て続けにやってきた。なんと、前回の展覧会の「uniこのお葬式」に立ち会ってくれたひとが3人も。面白いことが起こりそう。
つづく
「かなちゃん通信」vol.9
『平安のハナナガ〜はやしカナ展5』
6月25日のつづき
ハナナガの降ってくる絵のタイトルが決まった。「ハナナガの結晶」だ。うーん、いいな。
前回お葬式した絵のほうに、話はうつる。この絵にも小さいハナナガが降ってきている。この小さいのが「結晶」ということに決まったので、絵がまた違ってみえてくるのでは、とみんなで絵をのぞきこむ(さすが、今いるひとたちはお葬式に立ち会ってくれているだけに、こういう状況に慣れている。話がはやい)。
まずヌーヌー大王を消してみることにする。ほかの絵に描きうつしてから、ヌーヌーを消した。私は、いちどちゃんとお葬式をしたせいか、上から描いて下のものを消してしまうことがそんなにつらくなくなっていた。もっといい絵に生まれ変わらせられるのならそっちのほうがいいと、さらっと思えるようになったのだ。
しばらく考えて色が違うなと思ったので、赤茶色の部分を青白くしてみた。そのうえ、ほかのものを画面に登場させよう、ということになり、「ぞうとハナナガ」という絵にでてくるぞうを描くことにした。
すると・・・す、すごい。ふみしめるぞうのハナから水がでて、ハナナガの行列は荒波のなかを急ぎ足で逃げていく。降っていたようにみえた小さいハナナガは、振動で舞い上がっているようだ。そして、ちょうどこの洪水を描いているとき、外で降りだしたいた夕立がしめしあわせたようにさらに強烈になったものだから、なんとも世界はうまくできているものだと感心した。
つづく
「かなちゃん通信」vol.10
『平安のハナナガ〜はやしカナ展6』
6月25日 さらにつづき。
みんなで、高野さんの絵の写真をみたり、寺井さんの作品のDMをみせてもらったり。はたなかさんも一緒におしゃべり。
寺井さんがカナの作品やファイルをみて、こんなことを言っていた。
「いや正直なところ、もしカナさんが最初からハナナガとかばっかり描いてたら、ん?と思うかもしれないんですけど、こういうの(いわゆる基礎デッサン風)も描けた上で描いてるから(納得がいく)」
彼は、「こういう絵」を習ったことはないそうだ。だから、羨ましく思うという。素直だ、とても好感のもてるひとだなあ。でもべつに、「こういう絵」が描けようが描けまいが、いいものはいい、とカナは思うが。
おみやげをもってきてくれた。沖縄の「はちゃぐみ」という米のお菓子をみんなで食べ、高野さん、はたなかさんと4人でおしゃべり。このお菓子は大正区で買ったそうだ。大正区には沖縄出身のひとがなぜかたくさん住んでいるそうで、沖縄系のお店もいっぱいあるんだって。ドームみたいなところができていて、そこでの催しをみてきたのだそうだ。
小暮さんは、私が初めてギャラリーはたなかで展示させてもらったときにきてくれていて、当時の話をしてくれる。そのときは「ひねもすふわり」というグループ展で、イーゼルをもちこんだりはしなかったが、はがきのオーダーメイドを受けてサインペンやマーカーで描いたりしていた。
そのときの小暮さんの注文はご両親へのおみやげで、おとうさんには「老人コーラス(なんじゃそりゃ)」。コーラスが大好きではまってるんだって。おかあさんは、そうとうなカエル好きだから「3びきのカエル」を描いた。
それを聞いて思い出し、自分が今に至るながれがみえて、なんというか、ふ〜むふむふむ、と思ってしまった。私は、作品ファイルをちゃんとまとめてない。大学6年間のぶんは、すごくみづらいが一応まとまっている。でもそのあともまとめないとなあ。その作業をすると、また新しくみえてくるものもあるだろうし。小暮さんが前の展示の話をしてくれたので、そんなことに気がついた。
そうこうしてるうちに7時。今日はカナもいくところがあったので、小暮さんと一緒に駅にむかった。
「かなちゃん通信」vol.11
『平安のハナナガ〜はやしカナ展7』
6月26日 はれ
今日は月曜日だし、きっと暇だろう。午前中は日記をつけた。昨日は色々なことがあって、日記がなが〜い。
12時ちょっと前に野村誠氏がくる。野村くんには、30日に一緒に演奏してもらう。おひるごはんを食べてから、彼は身の周りの用事をはじめた。仕事で韓国にいって、帰ってきた1日後にもう関西に来たので、ガス代を払ったり、写真を現像したり、郵便局にいったりと忙しそうだ。ひとだんらくしたところで、色々と助言を求める。
それにしても、今日は徹底的にお客さんがすくない。夕方までにきたほかのお客さんは4人。しかもみんな長居はしない。そういえば今日は舞ちゃんもこない、展覧会始まってから初めてのことだ。だから野村くんにたくさん助言をもらうことにする。
うん、よくなったなあ。それに今日はプリントゴッコのハガキの下描きもできあがったし、いろいろよかったなあ。
野村くんが、山辺さんが作ってくれたCDをもってきてくれた。今回譜面を展示してあるが、将棋作曲の曲である。山辺義大、野村誠、林加奈作曲の「日没の海」という曲。うん、なかなかいい曲だなあ。
今日野村くんはこのあとマルガサリの練習に行くという。マルガサリは、京都芸大で先生などもしている中川真さんの主催するジャワガムランのグループだ。もうすぐ東京でコンサートがあるのだが、野村くんは新曲を頼まれている(野村氏は作曲家)。その新曲に、カナも出演させてもらうのだ。さすがにそろそろ練習にくわわらないとな〜とちょうど思っていたので、5時30分ごろ、あとをはたなかさんにお願いして、一緒に練習場のある豊能町へむかった。
「かなちゃん通信」vol.12
『平安のハナナガ〜はやしカナ展8』
6月27日 くもり時々はれ、夜は雨だった。
今朝は、プリントゴッコでつくるハガキがやっとできあがった。版画ってやっぱり面白いな。手描きや、もちろんカラーコピーではだせない、い〜い味わい。
朝、小暮宣雄さんからの郵便が届いた。カナとはたなかさんにそれぞれ、小暮さんのつれづれ日記2か月ぶんを送ってくれたのだ。しかも、ついおとといのぶんももうはいっている。「弁天町で林加奈さんに会って、彼女の日記にいれてもらおうかな・・・」という書き出しのところから23行にわたって、この展覧会についてふれてくれている。それにしても小暮さん、確か1時間くらいしかいなかったし、それに船長の高野さんとずっと話してたのに、よくこんなにちゃんと書けてるなあ。
もう何年も日記を書きつづけているし、さすがだ。またこられたら来て欲しいな。
特に午前中や午後いちならの〜んびり。あ、でも仕事があるのか。
朝のうちはたなかさんが、野村誠くんのおいていったチラシをみつける。彼の作った「たまごをもっていえでする」という曲のことをすこし説明した。色々なひとの5才の頃の夢を聞いて、それが歌詞になって、曲の中に登場するのだ。はたなかさんは5才の夢をはっきり覚えていた。彼女の5才の夢は、新聞をくばるひと。よくざぶとんを折ってこわきにかかえ、「しんぶ〜ん、しんぶ〜ん」と言いながら、家のなかをぱたぱたはしりまわっていたんだって。すごく想像できる。かわいいなあ。
お昼すぎまでは誰もこない。でもここにいると退屈はしない。絵を描いたり日記を書いたり、考えたり外をながめたりウトウトしたり。
2時すぎくらいに若い女のひと(雰囲気はどちらかというと女の子という感じ)が、とても明るくはいってくる。
「わあかわいいですねえ。私よくはがきとか集めてるんですよ。で、ここのギャラリーっていつも扉しまってて誰もいなくて、でも、あー今日はあいてるーと思って入ってみたんですよー。あ、でもひとがいるっていうのはここくるまで気付かなかったんですけど」
なんだか、とてもとおりのよいひとで、話がはずむ。舞ちゃんが描いた作品群をみせると、自分もかきたくなったようだ。カナは自分の作業をし、彼女もなにか描き
はじめる。しばらくしてのぞいてみると、おおっと、なんとアポロ(チョコ)ハナナガを描いているではないか。面白いぞこのひと。しかし、すでに展示してある
「ハナナガアイスキャンディー」に気がついてくやしがる。で、くやしいからもう1枚、とふえていく。このひとは、営業の仕事の最中によってくれた。今さっきの営業先のひとが自分とあわず、ちょっといやな思いをしてしまったらしいが、絵を描いているうちにふっとんだという。よかった。彼女は1時間くらいいて、リフレッシュしてから仕事に戻っていった。
30〜40分して、おそらく20代半ばの男性。彼も仕事の移動中で5分しかいられないけど、絵が気になってはいってきてくれたそうだ。お年寄りの家にいって、色々とケアをするお仕事だって。またゆっくりきてくださいね。
それから、23日にはがきを買ってくれた若い男性がまたきてくれた。丸山さんという。あのときはひとが多かったけど、今日ならゆっくりはなせそう。
丸山さんは結構ゆっくりしていってくれた。色々話できてよかったなあ。近所だし、またきてくれるかも。
はやしカナ
「らんだむスケッチ」の扉へ
無断転載禁止 掲載:アーク編集室