写真展レポート

東京写真文化館 「NUDE West Coast School」展

Exhibition Report / NUDE -West Coast School-

会 場:東京写真文化館(地下鉄赤坂見附駅前 紀陽ビル4階)TEL 03-3505-2335

会 期:11月23日まで

開館時間:11:00〜19:00 (土日祝は18:00まで)

休館日:月曜日(11月22日は開館)

料 金:一般650円、学生600円

この秋、魅力的な写真展が目白押しです。写真ファンとしてはうれしい限り!写真専門の美術館やギャラリーもここ数年、たくさんオープンしていて、一度行って見たいと思っているところがたくさんあります。赤坂見附の駅前にある東京写真文化館もそのひとつ。97年6月にオープンしたギャラリーです。ビルの4階がメインギャラリーになっていて、企画展が年間4回開催されているそうです。5階は若手の作家たちの発表の場ということ。

11月23日まで、4階のメインギャラリーで「NUDE West Coast School」展が開催中です。オフホワイトの壁とコンクリートが剥き出しの天井というシンプルでそっけない空間。静かなBGMとコーヒーの香りが漂うこじんまりとしたスペースで、モノクロームの美しいプリントを眺めていると、日常を忘れます。この展覧会は、アメリカのウェストコースト・スクール(西海岸派)の作品約50点、いずれも女性のヌードをモチーフにした作品で構成されています。

ルース・バーンハート、イモジン・カニンハムの2人の女性作家の作品から始まります。女性の身体を、自然が生み出した造形美ととらえているということでしょうか。同性の視点でとらえた、被写体の内面がにじみ出た作品群は「エロチックな視点」を拒絶するある種の強さを感じます。そこにあるのは繊細でちょっと神経質な印象の「ヌード」なのだけれど。

そしてエドワード・ウェストン。アンセル・アダムス同様、自然界への敬意と畏怖を表現する"モダンフォトグラフィーの旗手"の作品は、砂丘や雪など自然の中のヌードたち。くっきりとした背景とのバランス感覚が面白く、さすがに存在感があります。

エドワード・ウェストンの二人の息子、ブレット・ウェストンとコール・ウェストンの作品が続きます。ブレット・ウェストンは以前国立近代美術館フィルムセンターの「写真再発見」展で見た砂漠の写真がとても印象的でした。強烈な光と影のコントラストが画面を構成する写真です。今回展示されているのは水中で撮影されたヌード。水面の影が皮膚に貼り付くように映り込み、やはり強烈なコントラストの画面構成が圧倒的なインパクトで迫ってきます。

目の前にあるヌードという現実をとらえながら、写真家の深い思索と精神世界が写し出されている、そんな印象さえ受けます。ここから何を感じ取るのか、と鋭く問いかけられているようです。抽象画に向かいあう時と同じような心地好い緊張感。

ロッド・ドレッサー、ウィン・バロック、ボブ・コルブレナーなど、身体の造形美そのものをモチーフにした作品や、自然の風景の一部分として身体をとらえる作品などが続き、それぞれが個性的で面白い。規模は小さいながら楽しめる展覧会でした。

ショップコーナーには海外の写真集や写真雑誌に混ざって、外国のアンティーク写真や組立式のピンポイントカメラのキットなど、ちょっと面白いものも並んでいます。

ところでアメリカ西海岸派の巨匠、アンセル・アダムスの作品もたくさん所蔵されているそうですが、今回は展示はありませんでした。ちょうど川崎市民ミュージアムで大規模な「アンセル・アダムスの世界」展が開催されています(12月12日まで)。

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Nov. 13, 1999 Sumitani


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