Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》shimin-Reikai233

vol.43

'01.11.17. 
高知県民文化ホール・グリーン


二兎社『日暮町風土記』(第233回例会)

 アメリカや東京にばかり目を向け、有名人の私生活を気にかけていないで、
地に足をつけ、身近にある素敵な人や事物に目を向けていこうというメッセ
ージが、いかにも的な胡散臭さに繋がらないほどに、人物造形が生き生きと
していて、楽しく見事だった。

ある種パターン的とも言える形で周到に配置された人物たちが単なる類型に
終わらないのは、彼らの語る言葉が生きているからであり、身体性が宿って
いるからだろう。

東京から流れてきた山倉(高橋長英)や波子(渡辺美佐子)以上に、土地の
人々が魅力的で、とりわけみかん農園主(酒向芳)が素敵だった。

 それにしても、あんなふうに濃密な人間関係というのは、もちろん良さば
かりではないとも思うが、もはや田舎でさえも、この芝居のように架空の町
でないとあり得なくなっているような気がしていた。でも、先の幡多地方の
豪雨災害で、奇跡の死者ゼロが何ゆえであったのかを知らされ、強い感銘を
受けたのだが、そのときのことを思い出した。


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