Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》shimin-Reikai239

vol.62
'02.11.26.  
地人会『ジョセフィン 虹を夢みて』(第239回例会)

 ジョセフィンが死ぬ二日前に何度目かのカムバックでステージに立ったのは七十歳くらいだったようだが、彼女を演じた前田美波里はいくつになっているのだろう。五十代にはなっているはずなのだが、肢体も声も溌剌としていて、コスチュームをとりどりに変えてのショーガールのステージを繰り広げながら、二十歳頃からのジョセフィンを演じていたのだけれど、ほとんど違和感がない。大したもので驚くべきことだ。

 芝居としては、ジョセフィンの生涯を紹介することが大きな主題としてもあったはずなのだが、それを丁寧に追うことよりも、ジョセフィンが伝説化した人物であったことの印象づけと前田美波里を生かしたステージ・ショーとに主眼を置いていたように思う。ドラマとして見せる以上に、さまざまな語りで人物やエピソード紹介をしていくスタイルは、ひとつの手法として昔からあるような気がするが、どうも説明調に傾きがちで興醒めを感じることが多い。けれども今回は、伝説という、まさにさまざまに語られた人物について語るのだから、それ自体が伝説化状況を表現してもいるようで、比較的違和感が少なかった。語りの合間が歌と踊りのステージという形になっていることも、役立っていたのかもしれない。でも、それだからこそ、生ではあったものの、演奏がピアノとベースの二人だけで、ダンサーらしくダンシングするのが十名に満たないステージというスケール感の乏しさが、装置や振り付けの巧妙さでもカバーしきれずに、少々物足りなさを感じさせていたような気がする。


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