Arts Calendar/Art's Report site/《YAMAsan no Live_bibouroku》0608


vol.131

劇団OOK『エスプリ-美ボリューション-』
(演劇祭 KOCHI 2008 観劇ラリー完走指定作品1)

'08. 6. 8. グラフィティ蛸蔵


 今年は、花・人・土佐であい博の関係で五台山を使えなくなった演会の演劇祭KOCHI2008が主な会場をグラフィティの蛸蔵に移し、〜タコタコ ミロミロ〜と題するラリー公演を始めた。鑑賞レポートの提出とともに完走すると、全額キャッシュバックになる観劇ラリーが、嬉しく張り合いもある好企画なのだが、早速の今年の一番手の作品を観てきた。
 一昨年の旗揚げ公演の快作ぶりに対し、第二作では創作の苦しみが透けて窺えたように思ったが、第三回公演の今回は、かなり面白く観ることができた。最後の落ちに皮肉を利かせてはいるが、根っこのところで持っているこの劇団の明るさが好もしく作用していて、楽しく観終えた。それでけっこう満足していたのだが、第二部にメエスプリ ヘアーショーモとして、地元の美容院エスプリによるメa sense of seasons〜季節感〜モと題するショーを用意していたことに、意表を突かれた。
 芝居の衣装やメイクのみならず、店長さんには役者としても出演してもらった代わりに、お店のアピールをショー形式で提供できる場を設け、双方にメリットのある波及効果を生み出そうという発想のタイアップ企画のようだ。ショーのほうの演出には、ほとんど何の芸もなくて、どちらかと言えば、御粗末な感じを受けたのだが、それを補って余りある親密感が好もしくて、いわゆる演劇集団の枠組みに囚われない柔らかくて自由な着想に、アマチュア演劇のメ新しい「キレイ」の形モを感じた。
 芝居そのものも前作のように歌ネタに頼らない一本筋の通った作劇で、好感を抱いた。言葉も聴き取りやすく、序盤のリョウ(島村充)とユッピ(塩見友亮)の掛け合いやレイコ(寺井さやか)と範子(山野茉利)の掛け合いにリズムがあって笑えたし、音楽や歌の使い方に機知が窺えたように思う。だが、範子やユッピの負っている過去を説明する独白場面が、映像を使って一本調子にならないよう工夫をしていたものの、やはり説明されている感じが強くて、少々気になった。もう少しは舞台装置もほしい気がする。でも、次回公演を楽しみにさせてくれるステージではあった。


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