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【コラム】
●流行ものの着物が嫌いな私にとって、少々つらい3月です。
1月の成人の日は、当日のみのことで、その日の外出を控えれば、「ああいうの嫌い」な着物姿を目にすることはありません。
3月のこの時期は、大学の卒業式がバラバラと行われ、自宅も会社も回りに大学が多いので、頻繁に着物の若い女性を見掛ける毎日です。
最近の振袖の柄は、形式・様式と無縁なリアルな(だけど空想の)洋花を描いたもの。花の色は、12色の色鉛筆そのままの安直な白・水色・ピンク。
着物の地色は、子供用水彩絵の具に黒を少し混ぜて作る緑・黄土色・赤紫。裾に黒を持ってきて、無理矢理ぼかして繋げたように染めているものを多く見掛けます。
帯も帯締も、敢えて季節感や年相応な色遣いを避け、無意味をテーマにしてるようです。
さて、最近の目立つ傾向として、足元が靴という人の多さも目立ちます。
矢羽根に袴にブーツを合わせて、大正ロマン風が流行ったこともありましたが、今のはただいつもの靴。
草履が馴染まず、現場までは慣れた靴を履かざるをえない人もいるかもしれないけど。
でも、スニーカーは。。。
しかも、袴ならまだしも、振袖には。。。
そんな姿を、服飾のプロが「これもアリだよね。可愛いと思う」などと言う。
まぁいいけどサ。
着物の汚れ方と傷むことなんて、考えたこともないのかな。
と、苦々しく思うのです。
そして、バッグは本気でいつものままのを持つのが主流。
さらに、キャスター付スーツケースを引きずる。
着付をしてもらうなら、着物・帯だけでなく、下着も小物も着付道具も持参するものだと思いますが、何かがたりなかったのか、朝から着崩れして袴の上にお尻が出ていたり、袴の裾から着物が出ていたり。
これは、美容室など、お世話するほうの責任も大きいでしょうねぇ
総じて、美しくないのです。
着物としても、洋服の色遣いとしても。
着付けた姿も、せっかく可愛い顔立ちなのにと思う人も多いのに。
こういうのが喜ばれる=流行ですよと勧める誰かの錯覚なんでしょうか。
成人式と卒業式しか着るつもりのないものを、とことん納得のいくものを探したり、オーダーする人は少ないのは当たり前。
これなら「浮かない」と言われたものを、そのまま買う人を非難はできません。
着物離れと言われる中、どんなものでも着てくれれば良し、なのかなあ。
少し前、昔着物と称して、へんてこな着こなしが可愛い・新鮮、私達が着たかったのはこんな着物、と持てはやされ、コーディネートのカリスマなんて人も現れていました。
ところが今はそのブームも薄れ、約束事を踏まえ、きちんとすっきり着ることが良しとシフトしてます。
これは、私好みなので続くと嬉しい。
冒頭に「流行もの」と書きましたが、私が嫌なのは、美しくない着物です。
そして、考えのない着物姿です。
会社からの帰り道、銀座で地下鉄を乗り換えると、これから「ご出勤」という人を見掛ける時間帯です。
着物を着てるけど、着付はだらしなく髪はゴムで束ねただけ、マスカラだけはバッチリという様子で、始業前にどこかで着付ヘアメイクをやってもらうのでしょうが、元が美人で玄人好みの着物だから、人目をひきます。
このような姿は別物と教えてくれる人がなければ、憧れてしまう人もいるかもしれません。
聞く耳がないから と 教えてくれない の悪循環かもしれません。
(2008/3/17 WADA)
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